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公開日 2022/10/13 19:34
ぶっつけ本番、成功!

探査機をぶつけて小惑星の軌道を変える「DART」実験が成功。公転周期を32分短縮

Munenori Taniguchi
NASAは先月、いつか地球に衝突する可能性がある小天体を発見した際、その天体の動きを意図的に変えることが可能かどうかを確かめるためのDART実験を実施した。そして10月12日、実験後の観測データから、小天体の軌道を変えることができたとの結果を発表した。

NASAのDouble Asteroid Redirection Test(DART)計画は、小惑星ディディモスを11時間55分周期で公転する、さらに小さな小惑星ディモルフォスに探査機を時速2万2500kmで衝突させ、その周期が変わるかどうかを確認するというもので、2021年11月24日にDART探査機が打ち上げられ、2022年9月26日(日本時間27日)にディモルフォスへの衝突に成功した。

DART探査機は衝突前にイタリア宇宙機関(ASI)の小型探査機LICIACubeをリリースしており、衝突の様子を後方から捉えて地球に送信してきた。その様子から衝突は成功したことがわかっていたが、NASAは軌道の変更に成功したかどうか確認するにはその後の観測とデータ分析が必要で、数週間を要するとしていた。

そして今週その結果が発表され、ディディモスを公転するディモルフォスの周期が11時間23分になっており、以前より32分短縮されたことがわかった。

NASAは「この結果は、DARTがターゲットとする、小惑星に衝突した効果を完全に理解するための重要なステップだ」と述べ「毎日続々と新しいデータが届くため、天文学者はDARTミッションから、将来地球に接近する小惑星を発見したとき、その衝突から地球を守るためにこの方法が使えるかどうか、またどのようにすれば使えるかをより良く評価できるようになるだろう」としている。

軌道変更に成功したのはDARTミッションのチームにとって大きな成果だが、研究者らは衝突の衝撃で放出された小惑星の破片が、探査機から小惑星への運動量の伝達においてどのように関係したかを調査中だ。

衝突によって発生した塵や破片はデブリとなって小惑星から大きくを尾を引くように伸びた。それらの破片や、小惑星事態の特性の変化などについて、さらなる分析が必要であり、衝突の瞬間を見届けたLICIACubeからのデータも活用し、さらに分析が重ねられる予定だ。

なお2024年には、欧州宇宙機関(ESA)が、ディディモスを目指す探査機を打ち上げるHera計画が予定されている。この計画では現場に到着した探査機によって、衝突の跡を間近から調査することになっている。

Source: NASA(1), (2)

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