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<CES>本物の油絵のような質感。パネル性能の向上で実現したレグザの「Art Vision」
麻倉怜士しっとりした質感表現を実現
CES 2026のハイセンスブース内のレグザブースで、特に評判が良いのが、65型液晶テレビ「Art Vision」。大きなテレビは、使わない時には、黒い異物。だからCES会場のあちこちで、テレビに絵画を映すアプリケーションがいくつも展示されていたが、なかでもレグザブースの絵画テレビArt Visionが段突に素晴らしいのである。
他は輝度が高く、絵画をブリリアントに見せていたが、レグザはまったく違う。いかにものテレビ映像とは異なり、油絵の具が乾いた、しっとりとした質感なのである。本物とまでは言わないが、まるで壁に掛けている複製絵画のような雰囲気だ。
レグザは東芝時代に、「壁ピタ」という絵を映す液晶テレビを研究したことがあったが、当時の技術では「絵画らしい画像」は再現できなかったという。
それから15年、パネルとエンジンの性能が向上し、特にグラデーション再現性が圧倒的に改善されたので、ようやく満足できる絵画画質が実現し、CESで展示したのであった。
この画像は電子映像なのだが、外光のリフレクションが反射して目に飛び込む「反射光」のような優しい雰囲気。当然、表面処理はノングレアだが、表面を荒らすだけではこの質感は出ない。ノングレア処理では、コントラストも輝度も落ちるからだ。このArt Visionは、きちんとコントラストと輝度を確保し、さらにグラテーションを緻密に表現することで、名画の色と質感の機微を私達に味わわせてくれる。
映像を押し出す一般的なテレビでは、表示された情報を視聴者が受け身で受け取るが、本物的なArt Visionは、こちらから画面に向かって、積極的に観察していくモチベーションを喚起する。ちょうど展覧会で絵画の前にずうっと佇んで、絵画と対話するようなインタラクションだ。
筆者と一緒に会場を回っていたアメリカのオーディオ関係の知人は、Art Visionを見て、すぐに買って帰りたいと言った。アメリカの家庭は写真や絵をたくさん壁に飾るが、そのひとつにこれを掛けたいのだという。それほどテレビ画面離れした、本物的な絵画調なのである。絵画や写真のサブスクサービスも登場しており、良いタイミングだ。
まずは中国で発売を予定している。さらにいうと、大画面だけでなく、中小画面のArt Visionもパーソナル展開では必要だろう。
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