EARMENの新世代ヘッドホンアンプ「L-AMP MK2」「CH-AMP Signature」を徹底レビュー
真空管を搭載したコンパクトヘッドホンアンプのL-AMP MK2、据え置き型ヘッドホンアンプのCH-AMP Signatureという、キャラクターの異なるモデルたちであり、どちらも前モデルから着実なブラッシュアップを図ったヘッドホンアンプだ。
そこで本稿では、人気の高いイヤホン・ヘッドホンブランドのfinalから、厳選したイヤホン2機種、ヘッドホン1機種を組み合わせて、L-AMP MK2とCH-AMP Signatureのクオリティレビューをお届けする。
NOS真空管「JAN6418」とオペアンプ「INA1620」を合わせ、高感度イヤホンとの相性も向上
L-AMP MK2は、初代「L-AMP」の基本要素を継承しつつ、大小様々な改良や変更を加えた形だ。アンプ部はNOSサブミニチュア真空管「JAN6418」と、Burr-Brown製のオペアンプ「INA1620」の組み合わせを採用。「JAN6418」は軍用通信機向けに開発された真空管だが、その対振動性や省電力性から、近年ではポータブルオーディオへの採用例も多い。
「JAN6418」と「INA1620」を組み合わせることで、真空管サウンドとローノイズ、大出力、フルバランス構成の共存も実現している。また、シリコンクッションによって、振動によるマイクロフォニックノイズの発生が、さらに低減されている。
DAC部は、ESS製のSABRE DACチップの採用で、PCM 384kHz/32bit、DSD 5.6MHZ/1bitまでフォローする。USB Type-C端子は、データ用と給電用の2基、ヘッドホン出力は3.5mmアンバランスを1基、4.4mmバランスを1基装備。本モデルにおいては、電源周りも洗練することで、ダイナミクスやS/N、高感度イヤホンとの相性も向上させた。
ボディは、外形寸法が67W×17H×95Dmm、質量は120g。筐体底部には2ラインのシリコンクッションを装着しており、MK1では+/−ボタンだったボリューム部がアナログポットに変更されている。ポットは、プッシュスイッチ一体型となっており、低音増強機能「BASS X」をオンにできる。出力ゲインをIEM/HP向けに切り替えるスイッチも引き続き搭載する。
「L-AMP MK2」音質チェック、“真空管アンプらしさ”を最新世代イヤホンで体感
では、L-AMP MK2の音質を確認していこう。今回、組み合わせるイヤホンとして、finalの “S series” からBA型ドライバー2基を水平対向配置で導入した「S6000」、「トゥルーダイヤモンド振動板」採用のダイナミック型ドライバーを搭載したフラグシップモデル「A10000」を選択。いずれも4.4mm端子でのバランス駆動にてチェックした。
「S6000」との組み合わせでは、中高域の厚みやエネルギーを押し出しつつ繊細な音色も描く
音調としては、中高域の厚みやエネルギー、音の手触りを押し出してくれる印象。MyGO!!!!!「潜在表明」では、エレクトリックギターのミュートピッキングに込められた力感、歪みのエッジ感をプッシュ。ジュリアン・ラージ「Double Southpaw」では、アコースティックギターの繊細な音色からもそこに込められたエネルギーが引き出される。 “真空管アンプらしさ” を感じたい、その期待にしっかり応えてくれるチューニングだ。
「A10000」との組み合わせでは、エレクトロサウンドの倍音を艶やかに描いて歌声は情熱的に表現
MyGO!!!!!「潜在表明」では、声の温度感や湿度感が高まり、声から伝わる冷たい緊張感と熱い情熱のバランスが情熱側に寄る。極め付けは「燃えよドラゴンのテーマ」。シンバルの金属の質感、粗くザラつきのあるラフな手触りが押し出され、古い音源ならではのプリミティブな熱気をさらに楽しめる仕上がりだ。現代ハイエンドイヤホンに、L-AMP MK2で真空管の熱を加えるコンビネーションは、まさに “熱い”!。
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