EARMENの新世代ヘッドホンアンプ「L-AMP MK2」「CH-AMP Signature」を徹底レビュー
新たにUSB-DACを搭載し、デスクトップオーディオに導入しやすくなった据え置きモデル
据え置き型ヘッドホンアンプのCH-AMP Signatureは、従来までCH-AMPとDAC単体モデルの「Tradutto」の組み合わせによって、デスクトップオーディオに対応していたが、新たにUSB-DACを搭載することでデスクトップオーディオ環境においての接続性を向上させており、さらにコストパフォーマンスも高めていることが大きな魅力だ。
アンプ部は、CH-AMPの充実した仕様を継承しており、フルバランス構成をはじめ、別筐体による強力な電源を採用。高音質パーツとして、SoundPlus製のオペアンプ「OPA1642」、WIMA製コンデンサー、MELF型低雑音抵抗なども、引き続き搭載している。
その上でゲイン切替機能は、従来から採用していたHIGH/LOWに加え、IEMを新たに採用した全3モードに強化。IEMモードは、高感度イヤホンを想定した、低ノイズ回路を新搭載することで実現した。
DAC部は、Traduttoに採用されたDACチップに相当するESS製「ES9038」を採用し、PCM 768kHz/32bit、DSD 22.4MHz/1bitをカバー。Bluetooth入力にも同じく対応。ヘッドホン出力は、6.3mmアンバランスを1基、4.4mmバランスを1基搭載する。RCA端子のプリアンプ出力も装備。
CH-AMP Signatureの外形寸法と質量は、本体部が150W×30H×150Dmmで550g、電源部が150W×60H×150Dmmで1,590g。従来機と同様に剛性の高いCNCアルミシャーシを採用する。VUメーター付きのOLEDディスプレイでステータスが確認可能であり、リモコンも付属する。
「CH-AMP Signature」音質チェック、フラグシップモデル群の真価が引き出される
CH-AMP Signatureの音質チェックには、平面磁界型とダイナミック型の両方の音の特長をもつ「AFDS平面磁界型」ドライバーを搭載したフラグシップ開放型ヘッドホン「D8000 DC Pro Edition」と、L-AMP MK2のリファレンスとしても使用したイヤホンであるA10000を組み合わせた。
「D8000 DC Pro Edition」との組み合わせでは、楽曲全体の空間表現が明瞭でドライブ感も格段に向上
星街すいせい「もうどうなってもいいや」の再生は、特にインパクト大。全ての音がアンプによって完璧にグリップ、細部にわたって精密にコントロールされており、音のトメハネが明確に決まる。独特な音色で、音像がぶれやすいシンセベースにおいても、全くぶれさせず超クリアに表現しきるのだ。
楽曲全体で空間表現が明瞭で、ドライブ感も格段に増すため、どのシーンにおいても曲の印象が非常に強くなる。ボーカルも、言葉を詰め込むメロディに乗った早口の部分のキレも増して、歌の切迫感が強まるなど、表現をよりくっきりとさせてくれるところも印象的だ。
「A10000」との組み合わせでは、ダイレクトな駆動でハイエンドイヤホンの本領を発揮
具体的にいうと、アンプ側から叩き出された強烈で鮮烈な音声信号を、イヤホン側で全て受け止め再生し切っていることがダイレクトに伝わってくる。テスト前は、本機のパワフルさがイヤホンに対して過剰かもしれないという考えもあったのだが、A10000のように懐の広いハイエンドイヤホンであれば、むしろイヤホンの本領を発揮できる魅力的な組み合わせとなることが明らかになった。
個性際立つL-AMP MK2と正道極まるCH-AMP Signature、マニアの心に響く2モデル
改めて2モデルを一挙に試聴して感じたのは、L-AMP MK2は真空管アンプらしさを存分に味わえるサウンドに仕上げられており、真空管アンプを求めているユーザーは大きな満足を得られる逸品となっていること。またメインシステムとは別に、真空管サウンドを楽しめるアンプもサブシステムとして使ってみたいというニーズに対して、コンパクトさも魅力になるだろう。
CH-AMP Signatureは、元からのハイパワー&ローノイズ設計とゲイン切替に追加されたIEMモードの合わせ技で、これまで以上にさまざまなイヤホンやヘッドホンのポテンシャルを引き出し切れるアンプに進化していること実感。対応力の幅広さは、イヤホン&ヘッドホンの使い分けを楽しむマニア層には特に強く響くはずだ。個性際立つL-AMP MK2、正道極まるCH-AMP Signature、両機ともぜひチェックしてみてほしい。
(提供:株式会社ユキム)
