憧れのB&Wに手が届く!高性能ブックシェルフスピーカー「700 S3」、人気の秘密を検証
限られたスペースの中で音質を追求するなら、Bowers&Wilkins(B&W)のブックシェルフ型に注目してほしい。中でも、最高峰「800 D4」シリーズの技術を継承し、お求めやすい価格を実現した「700 S3」シリーズは、発売から4年経ったいまでも根強い人気を誇っている。
そこで、700 S3のブックシェルフ型「707 S3」「705 S3」と、Signatureモデル「705 S3 Siganture」を集め、比較試聴を実施。B&W 700 S3のブックシェルフ型がなぜ人気なのかを、土方久明氏が紐解く。
700 S3の小型モデルが人々の心を掴むのはなぜか?
「ブックシェルフスピーカー」は、皆から愛される存在だ。その名の通り本棚に置いたり、テレビの横に設置したり、スタンドを使って本格的な試聴スタイルを構築することもできる。国内外からさまざまなモデルが発売されているが、高性能スピーカーブランドの代名詞であるBowers & Wilkinsの製品は、このジャンルのベンチマークとして知られているのは周知の通り。そして、実は、「700 S3」が大人気となっているという。
オリジナルの「700シリーズ」は2003年に登場し、その後は「CMシリーズ」と名前を変えたが、2017年に再び700シリーズとして「700 S2」が登場。世代を重ねるごとに完成度を高めてきたことになる。
「なぜこのシリーズが皆の心を掴むのだろうか?」と興味を持った僕は、700 S3シリーズのブックシェルフ型スピーカー「707 S3」「705 S3」、そして「705 S3」の特別モデル「705 S3 Signature」を一斉に試聴し、その人気の秘密を探ることにした。
システムは、マランツのプリメインアンプ「MODEL 10」を柱に、ソース機器はデノンのカートリッジ「DL-103」を取り付けたテクニクスのターンテーブル「SL-1000R」、SACDプレーヤー「SACD 10」を使用。Qobuzは筆者所有のMacBookからUSBケーブル経由でMODEL 10に接続する。
ハイエンド仕様と呼べるほど贅沢な仕様になった中級機
まずは、700 S3シリーズおよびそれぞれのモデルの特徴を確認しておこう。2022年に発売された700 S3は、2021年に登場した、「800 Series Diamond(通称、800 D4)シリーズ」から多くの技術を受け継いでいる。
例えば、トゥイーターをエンクロージャーの外に配置する「トゥイーター・オン・トップ」で露出しているトゥイーターの後ろに伸びるノーチラスチューブが700 S2よりも長くなっている。トゥイーターの振動板こそ、ダイヤモンドではなくカーボンを採用しているが、ハイエンド仕様と呼べるほど贅沢な作りになっている。
一方で、曲面形状のバッフルを採用しているという点でも800 D4と共通している。これは音が回り込む回折現象により周波数特性が乱れないようにするためだ。キャビネットカラーは707 S3同様に4種類が用意されており、インテリアや好みに合わせて選べるのもうれしい。
●日本国内で最多の販売台数を誇る「707 S3」
トゥイーター・オン・トップこそ採用されていないが、700 S3の中でも日本国内で最多の販売台数を誇るのが本機であるそうで、住宅事情に合ったコンパクトなサイズが、人気の理由だと僕は思う。
●トゥイーター・オン・トップ・ハウジングを採用する「705 S3」
705 S3は707 S3と比べてより本格的な仕様となる。ミッド/バスは165mmと大型化された。いわゆる標準的なブックシェルフスピーカーのサイズ感を求めるなら、本機が選択肢となる。
また、同社スピーカーの高級ラインの代名詞的存在であるトゥイーター・オン・トップ・ハウジングの搭載が最大の魅力だ。
●705 S3の特別モデル 「705 S3 Signature」
705 S3 Signatureは今回聴いた3モデルの中で価格的には最上位となる。基本的なスペックはベースモデルである705 S3を踏襲しているが、2023年に発売された800 Signatureシリーズの開発で培われたノウハウが継承されている。
まず、キャビネットの仕上げはより高級感が増しており、新型のトゥイーター・グリルメッシュの採用や、新型サスペンション構造を採用したウーファーの搭載、クロスオーバー・ネットワークの大幅な改良など、多くの点が変更されている。
