PR 公開日 2024/11/27 07:00

「Sonos Ace」レビュー。美しいデザインに高いノイキャン性能、そして音質…完成度の高さにVGP審査員が唸った

ヘッドホン初参入にも関わらず「VGP」コンセプト大賞を受賞した注目機

■見た目の期待感を超える高音質。音楽でも映画でも最上級の体験を



マット仕上げの外観はデザイン的な美しさだけでなく、指紋が付きにくいうえ拭き取りやすいコーティングがなされ、いつでも綺麗な状態で使えるという

これほどの美しさと機能性を備えるからこそ、それに比せずして音がいまひとつだったりしたら大変ながっかり感となる。しかしこのヘッドホンのサウンドは逆に、期待に比してどころか期待を超えるクオリティだ。しかも外観の印象と音の印象もしっかり重なる。

つまりそのサウンドは驚くほどにスムース。Spotifyが「ガチャポップ」と表現した日本の多彩なポップスのどのような楽曲を聴いても、高域側に刺々しい感触を出すことはない。

例えば星街すいせい「ビビデバ」は、シンデレラをモチーフにした夜の雰囲気とヒップホップ的なリズムや音の汚しのやんちゃさのミックスで独特の空気を作り上げているが、このヘッドホンで聴くと後者の暴れは少し抑えられ、前者の落ち着きが増す。楽曲の聞こえ方の大人っぽさが増すとも言い換えられるだろう。写真的に表現するならば、夜景のキラキラ感をソフトフィルターで少し柔らかくした。そんな印象でもある。

では、そもそも大人っぽい曲はどうなる? とアイザイア・シャーキー「Special Lady」を聴けば、これはもう絶品。ソウルフルでメロウなボーカル、そしてトラック全体のしっとりとした潤いが引き出され、まさに大人のサウンド。そのしっとりとした粒子による楽曲全体の馴染みの良さ、演奏のキレを主張しすぎないリラックス感の出し方も上質だ。

それでいて意識して耳を傾ければ、ミュート感強めのモコッとした音色で演奏されるベースを、そのモコッと感含めてクリアに描き出すなど、解像感等の要素も十分過ぎるほど確保されている。ローエンドを無理に伸ばさず素直にまとめ、サブベース帯域が強い楽曲を聴いても低音が強くなりすぎないようにしてあることも、音作りにおける美点だ。

ワンタップでサウンドバーの音声をそのままスワップできる、Sonosならではの機能「テレビ音声スワップ」。Dolby Atmos音声もそのまま再生可能で、ヘッドホンとしては最上級の映画体験を味わえる

最後にテレビ音声スワップを利用してNetflixのDolby Atmos対応作品『シティーハンター』を視聴。スワップ元の同社サウンドバー「Sonos Arc」の空間表現が素晴らしいため、そこからの切り替えでは空間の広がりはさすがに一段落ちる。

しかし広い地下空間での銃撃戦での銃声の反響でその天井の高さまでをヘッドホンで感じられるのだから、ヘッドホンでの映画音響体験としては最上級だ。サウンドバーは場面のサウンド全体をバランスよく届けるのに対して、ヘッドホンは台詞や細かな音をしっかり届けてくれるという別の強みもある。周りへの配慮等だけではなく、作品や気分に合わせての使い分けもありだろう。



同社サウンドバー等と組み合わせての映像コンテンツ視聴体験の強化も上記のように大きな魅力。しかしそれなくしては本機の魅力半減、なんてことはない。100点満点で評価するならこのSonos Ace、ヘッドホン単体で120点、同社サウンドバー等と組み合わせると150点にまで伸びるといったイメージだ。なので安心してまずは普通にヘッドホンとして選んでいただきたい。

だがすると当然Sonos Aceに惚れ込むことになり、「でしたらサウンドバーもいかがですか?」という彼らの囁きが聞こえてくることになるのかもしれないが……。


(協力:Sonos Japan)

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