いま、秋山澪が着けているヘッドホンは？ ガチで『澪ホン2021』を(勝手に)考えた

■押野が考えた澪ホン2021

押野　それではまず、私から。私の想定としては、2011年の劇場版で高校卒業と考えて、2021年の現在は28歳になっているものと考えます。

工藤　良いですね。

押野　彼女の性格的に、高校時代のバンド活動の思い出を絶対に大切にしているはずなんですよ。となると、彼女が選ぶのは「K701-Y3」！

小野　あえてのK701続投！

押野　きっと澪ちゃん、いや28歳の女性である澪さんは、あれからずっとK701を大事に使い続けてきたはずです。しかし、10年経てば流石にガタが来ているだろうということで、それをリペアするより、新たに3年保証が付いた新品を購入し直すわけです。・・・あっ、もちろん、以前使っていたK701も取ってあります。

工藤　（そこのディテール要る？）

押野　K701-Y3は作中で使っていた物と同様のホワイトモデルがあるので、そのままのイメージで使い続けることができますし、逆にイメージチェンジでブラックモデルを購入することも可能です。

成藤　選択肢があるのは嬉しいですね。

押野　そうして選んだ新しいK701で、当時に思いを馳せるわけです。・・・はい、聴いている楽曲はもちろん『放課後ティータイム』時代の曲です。

工藤　（そこのディテール要る？）

押野　京都アニメーション作品のリアリティを考えると、これくらい現実的に考えても良いのではないかと思いました。もしかしたら、あれから違うヘッドホンを使っていたこともあったかもしれません。ただ、「“あの” K701が再発売される」というニュースを澪さんが知ったならば、必ず購入するだろうと思ったんです。

工藤　2021年の今だからこそ、紆余曲折を経たとしても、一周回ってK701というわけか・・・。深い・・・。

小野　初手から良い感じに気持ち悪い回答ですね。

澪ホン2021を考えよう！ という企画だが、あえて『続投』という選択肢を取った押野。状況設定などを加味した上で、キャラクターのディテールをしっかりと捉えたセレクトとなった。


■成藤が考えた澪ホン2021

成藤　続いては私が。私は少しメタ的な視点で検討してみました。

工藤　メタ、ですか？

成藤　澪ちゃんが漫画やアニメのキャラクターとして存在している以上、使用しているアイテムも作画コストなどを踏まえたキャラクターデザインとして成立するべきではないかと思います。そのため、K701以上に複雑な形状であったり、凝った装飾がされていると作中に登場させにくいかもしれません。

押野　凄いところに目を付けましたね。

成藤　その反面、家で使っていて、かつ楽器を演奏しているキャラクターが使っているという説得力がないといけないので、そうなると、K701のようにプロのスタジオでも採用されているようなブランド、モデルでもあるべきです。あとは、『新しい澪ホンを考える』というコンセプトだと、なるべく最近発売された製品のほうが良い。ということも踏まえて、TAGO STUDIOさんの「T3-01」。

工藤　あ〜！！ T3-01は僕もかなり有力だと思っていました。ぐぐ、悔しい・・・。

小野　“本気” の悔しがり方だ。

押野　正直、僕も考えてました。候補を3つ挙げるとするなら、間違いなく入ってくる機種だと思います。

成藤　唯一懸念があるとすれば、K701と異なり密閉型ヘッドホンであるという点ですが、それ以外は「家でゆったり着けられる」「スタジオモニターとして広く使われる製品である」など、説得力のある製品ではないでしょうか。

工藤　価格帯的にもちょうどいいところですねえ。

「秋山澪はキャラクターである」というメタ・フィクションな視点を取り入れ、キャラクター設定と製品コンセプトの整合性も確保した成藤。一同も納得のセレクトだ。