公開日 2020/09/29 06:40

フルテックの新アイテム「NCF Clear Line」とは? “空きコンセントに挿すだけ”の効果を試す

NCFシリーズから新登場
さまざまな端子はもちろん、ケーブルインシュレーターなどオーディオシステム周りの接続環境まで、理想的に整えてくれる画期的なアクセサリー、フルテックのNCFシリーズ。相次いで発売されている製品のいずれもが好評を得ているが、今般さらに強力な製品が加わった。それも、効果の顕著な電源関連だ。その、これまた一度使ったら外せなくなるといえる、衝撃の効果をいち早くレポートしよう。


FURUTECHの「NCF Clear Line」(NCFクリアライン、22,800円、税抜)。ACオプティマイザーというジャンルの新しい製品になる
フルテックNCF Clear Lineの概要と特徴
■エアコイルを採用し入念に設計、挿すだけで表現力を大幅に向上(Text by鈴木 裕)


FURUTECHの電源ボックス「e-TP609NCF」(158,000円、税抜)への使用例。空いたコンセントに「NCF Clear Line」を挿すだけの簡単さがいい
フルテックの新しいオーディオアクセサリー、「NCF Clear Line」(NCFクリアライン/パッシブ型)。筆者の言い方だと「並列型電源フィルター」というジャンルになる。使い方は「最良の結果を得るにはNCF Clear Lineをシステムと同じACライン/電源で使用し、システムに最も近い空きコンセントで使用するか、システムに電源を供給する壁コンセントの1つにプラグを挿し込む」ことだという。


構造図。1)特殊制振T10ステンレスネジとワッシャー 2)NCF調合ナイロン樹脂(ボディ部)/α純銅ロジウムメッキ導体(電極部) 3)コイル:5Nα-OCC単結晶銅導体エナメル線素材(180℃までの耐熱性)。ポリウレタンペイントでコーティングされた外層に、さらに特殊なアクリルペイント処理 4)NCF絶縁プレート:帯電防止および共振抑制品質 5)外装ケース部は、特殊なナイロン樹脂絶縁リングを組み込んだNCF調合ナイロン樹脂と、特殊なテクスチャーのカーボンファイバーハウジングを採用
概要を説明しよう。全体はボディ部、電極部とエアコイル部、カバー部に主に分けられる。ボディ部はナイロン+グラスファイバーに、ナノ単位の特殊なセラミックパウダーとカーボンパウダーを一定比率で調合。これによって振動吸収効果を発揮。さらに静電気対策として特殊素材NCF(ナノ・クリスタル・フォーミュラ)を調合している。


内部に収められた2個のエアコイル
電極部は純銅にロジウムメッキを施した上、同社のアルファプロセスをかけている。マイナス196℃での超低温処理と特殊電磁界処理の二段階の工程だ。いずれも電気伝導率を向上させる働きがある。電極の先にはエアコイルが装着されていて、素材は5NのOCC銅。これもアルファプロセス処理済み。銅の表面にポリウレタンペイントでコーティングした外側に、さらにアクリルペイント。そして二つのエアコイルの間にはNCF絶縁プレートを配置しているが、これは帯電防止、および共振抑制のマテリアルになっているという。

カバーは筒の部分のハウジングとエンドカバーに分けられる。ハウジングの作りがまた実に入念だ。4層になっていて外側から説明すると、特殊クリア硬質コートがあり、その内側がNCF+カーボンファイバー特殊制振複合材質。その内側はNCF+3Kカーボンファイバー層。そして最内層はNCFナイロン樹脂絶縁。

密閉型の空気室によって、振動に対して内部の空気圧が抵抗となる。また刻印のあるNCFエンドカバーは、NCF配合耐熱性ナイロン樹脂製で、凹凸構造の立体設計とし、NCF素材の面積を平面構造のものよりも約76%アップ。振動を効果的に吸収し、音のバランスとパフォーマンスを飛躍的に向上

「NCF」のロゴのあるエンドカバーはNCF配合の耐熱性樹脂。「振動を効果的に吸収、音のバランスとパフォーマンスを飛躍的に向上」させるという。ちなみにカバー部を凹凸形状にすることによって、表面積をフラットなものと比較して76%アップさせている。

4層構造のカーボンファイバーハウジング部。上から、外層(特殊クリア硬質コート塗料)、NCF+カーボンファイバー特殊制振複合材層、NCF+3Kカーボンファイバー層、内層(NCFナイロン樹脂絶縁)

そしてボディ部とカバー部の締結には、オリジナルで設計/製造する特殊なT10ステンレスネジとワッシャーを使用。製造時には締めつけトルクを最適にコントロールしているという。

次ページフルテック「NCF Clear Line」の音質

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX