公開日 2019/05/05 07:00

「アベンジャーズ/エンドゲーム」観るならここがベスト! 7バージョン観たマニアが指南(前編)

IMAX、ドルビーシネマ、2D/3Dどれが良い?
永井光晴
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

こんなにある「エンドゲーム」の上映バージョン

近年の複数バージョンの公開は、大手配給会社作品、とくにディズニー作品に多い特徴でもある。2D、3Dはもちろん、座席が動いたり風が吹いたりするアトラクション色を強めた4D上映や、意外と吹替版も充実している。この機会にどれがどういった特徴があって、鑑賞スタイルでどう選べばいいのか、整理してみたい。

今回の「エンドゲーム」は、
 ●2D(字幕と吹替)
 ●3D・IMAX(字幕)
 ●3D・IMAX4Kレーザー(字幕)
 ●3D・IMAXレーザー/GTテクノロジー(字幕)
 ●3D・MX4D(字幕と吹替)
 ●3D・4DX(字幕と吹替)
 ●2D・Dolby-ATMOS(字幕)
 ●3D・Dolby-Cinema(字幕)がある。

今回は「2D・ScreenX」上映がないが、この理由については後述する。

これだけ大ヒットしているとはいえ、まだ見てない人もいらっしゃるだろう。ネタバレはできる限り回避したいが、比較のためのシーン紹介は必要なため、できれば1度は鑑賞してからお読みいただけたら幸いだ。

いずれ発売されるBlu-rayパッケージの解説はもちろん、映画ファンのブログにも掲載されないであろう、クオリティ志向のマニアックな鑑賞ポイントを書いていきたいと思う。まさに “リピーター向け「エンドゲーム」のマニアックな楽しみ方” である。

「エンドゲーム」は、純正IMAX映画である

この企画、ほんとうは関東初のドルビーシネマでの鑑賞記をメインに進めていたのだが、実は「エンドゲーム」は、全編IMAXカメラで撮影された、純正のIMAX映画である。なので、筆者が当初考えていた、ドルビーシネマでの鑑賞が必ずしも最適とは言えないことを、最初にお伝えしておく。

「エンドゲーム」のジョー・ルッソ監督(弟)は次のように語っている。「マーベル史に残る壮大な作品は、全編IMAXで撮影されるべきと考えた。僕らのビジョンを表現できる唯一のフォーマットだった」。

監督やプロデューサーが最適な上映方式として選んだ仕様がディレクターオリジナルであり、それ以外はバリエーションとなる。

また、兄のアンソニー・ルッソ監督は「生命を生き生きと描き、色を鮮やかに表現できる。カメラに搭載されたチップは驚きの解像度を実現した。IMAXの画面は通常より縦が長い。画面が広くなるので自由な構図で撮れる。すばらしいスケール感を堪能できるよ」と続けている。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」はシネスコでは見られない部分がある(109シネマズのニュースリリースより)

非常に珍しい「全編IMAX」

全編IMAXがどれほど珍しいことか。たとえば「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015)は一部IMAXだが、ほとんどがIMAXスクリーンの上下に黒オビがある。

やはりIMAXカメラ撮影で有名なクリストファー・ノーラン監督は、フィルム収録にこだわるため、「ダンケルク」(2017)でも全編IMAX画角にはなっていない。

IMAX上映される作品のほとんどが、エンドロールで表示される「Optimized for IMAX (IMAX用に最適化された)」ロゴ表示がされたチューニング作品であるが、本作「エンドゲーム」は、「Filmed with IMAX CAMERAS (IMAXカメラで撮影され)」、「Specially Formatted In IMAX (IMAXで特別フォーマットされた)」作品になっている。

次ページIMAX版「エンドゲーム」は「見えない部分が見える」

前へ 1 2 3 4 5 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 XREAL、XREAL Oneが入った「開運福袋2026」を12/11から販売。200セット限定
2 HARBETHの魅力は“声”にあり!色褪せぬエバーグリーンなサウンドを、あえてのアニソンで斬りまくる!
3 5万円で激変、“DCリニア電源”をどう使う?トップウイングの「DC POWER BOX」徹底使いこなし!
4 AVIOT、LDACにも対応した1万円切りの“ピヤホン9”「TE-U1-PNK」
5 mora、ハイレゾ配信12周年キャンペーン第2弾スタート。「ハイレゾ大使」には森口博子が就任
6 『続・太鼓判ハイレゾ音源はこれだ!』#2【後編】- かつしかトリオ『“Organic” feat. LA Strings』リリース記念インタビュー
7 AURAS東京、シアターの常識を覆すかんたん操作&美しいデザインの“エンターテイメント空間”をカスタムメイド
8 LG、リアルタイムAIプロセッサー搭載の4K有機ELテレビ「OLED C5M」
9 【Qobuzダウンロードランキング】ブルーノート東京、夏の風物詩!矢野顕子トリオのライブ盤が1位にランクイン
10 Bowers & Wilkins、「801 D4」を六本木ISETAN SALONEにて特別展示。12/25まで
12/12 10:48 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX