クリエイティブの注目ヘッドホン「Sound Blaster EVO ZxR」「Aurvana Platinum」を聴く

●2人で音楽をシェアできる「Creative ShareMe」

ノイズキャンセリングやそのモード切替は、それを採用している製品は他にも多い。だが次に紹介する「Creative ShareMe」は、このモデルのユニークな機能だ。他社のノイズキャンセル製品ではなくこのモデルを選ぶ理由に特になり得るポイントと言えるかもしれない。

それではどういう機能かというと、本機を含む同機能対応ヘッドホン2台で同じ音楽を聴くことができる機能だ。

ただ、それだけのことならそれを実現している製品は他にもあるし、二股分岐の変換プラグを使えば普通のヘッドホンでもできることはできる。では本機のそれは何が違うのかというと、本機の「ShareMe」機能はワイヤレスなのだ。

スマートフォン等と本機の接続はもちろんBluetoothワイヤレス。そして本機からもう1台のAurvana Platinum や兄弟機「Aurvana Gold 」のような、Creative のShareMe対応ヘッドホンにもワイヤレスで接続できる。ケーブルの長さに制約されることもなくなるし、ケーブルが絡まないように気を遣うこともなくなる。

2台のヘッドホンがケーブルで接続されていたらその状態で2人で歩くのはちょっと無理があるが、ワイヤレスなら話は別。そういう新しい音楽体験を実現してくれるかもしれないのがこの機能だ。

実際に試してみると、当然だが音楽をシェアする2つのヘッドホン間での遅延はほぼ感じられない。例えばお互いに途中で「せーの」でヘッドホンを交換したとしても違和感は感じないだろう。

●Bluetooth機器を2台まで接続可能「Creative マルチポイント」

こちらの機能は、「2台までの機器をBluetooth接続したままにしておける」ということだと考えてほしい。2台の機器と同時に接続して2台の音をミックスして受信できるわけではない。しかしつなぐ機器を変えるごとに切断や再接続する必要はなくなる。例えば一方のスマホの音楽再生を停止、もう1方のタブレットのビデオを再生すると、そちらの音声出力に切り替わるといった具合で、非常に便利だ。スマートフォン、PC、タブレットあたりから、頻繁に利用する2台と接続しておけばよいだろう。その他に、マルチペアリングには8台が対応している。

●NFC／apt-X／AAC

NFC、apt-X、そしてAACへの対応は、Bluetoothオーディオの流行に沿った機能と言える。NFCは様々な用途に利用できる技術だが本機においては、同じくNFC対応のスマートフォン等とのペアリング手順を簡単にするために使われている。スマートフォンとヘッドホンをタッチさせることでペアリングできて便利だ。

apt-XとAACはBluetooth伝送の圧縮コーデック。apt-XとAACは共に、BluetoothのベーシックなコーデックであるSBCよりも音質に優れる。これを使うことで伝送時の音質劣化を抑えて再生音質を向上させられるわけだ。

なおSBCとapt-XとAACの使い分けは、組み合わせるスマートフォン等の側の対応状況によって自動的に行われる、ユーザーが設定等をする必要はない。例えばiPhone 5はSBCには当然対応、apt-Xには非対応、AACには対応だが、この場合は自動的にAACで接続される。