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JBL、新Wi-Fiスピーカー「COVE」で“家中を音楽空間”に。サウンドバーともワイヤレス連携
ハーマンインターナショナルは、JBLをはじめとする各ブランドからこの秋冬以降に登場予定の新製品をいち早く披露するイベント「HARMAN ExPLORE TOKYO 2026」を開催した。
会場では、フロアごとにテーマやカテゴリーを分けて展示を実施。「Space C:ホームオーディオフロア」で中心となったのが、10月下旬発売予定のワイヤレスホームオーディオシステム「COVE(コーヴ)」だ。最上位の「COVE X1」、バッテリー内蔵の「COVE P1」、コンパクトな「COVE M1」の3モデルを揃え、家中で音楽を楽しむ体験を提案していた。
ストリーミング時代に、丁寧に音楽を聴く
JBLは今後のスピーカー市場を、“PartyBoxシリーズ”や“BandBoxシリーズ”のように演奏やイベントで使う「パフォーマンス系」、“Pulseシリーズ”など光と音で空間を彩る「空間演出系」、そして音楽へじっくり向き合う「リスニング系」の3方向で捉えているという。
COVEが担うのは、このうち「リスニング系」だ。英語で「小さな入り江」を意味する名前は、プライベートで居心地のよい空間をイメージしたもの。音楽に包まれる穏やかな居心地と、ストリーミングを通じて世界中の音楽に触れられる開放性の両立を目指した。
会場では、日本レコード協会の「2025年度 音楽メディアユーザー実態調査」も紹介。音楽を楽しむために利用したサービスはYouTubeが60.4%、定額制音楽配信が33.2%だった一方、有料聴取層ではYouTube(ショート除く)が51.5%、定額制音楽配信が49.9%と、その差は1.6ポイントだった。
ストリーミングが浸透したいま、JBLが掲げるのは「ストリーミング時代に、丁寧に音楽を“聴く”」という考え方。Wi-Fiで音楽サービスへ直接接続して高音質を追求しながら、設定や操作は簡単にする。「聴くこと以外はできるだけ簡単に」が、COVEの基本思想だ。
Wi-Fiで高音質再生。部屋に合わせて音も自動調整
COVEの大きな特徴は、3モデルいずれも2.4GHz/5GHzのデュアルバンドWi-Fiに対応すること。これにより、各音楽配信サービスの音質を生かしたハイレゾ/高音質ストリーミングが行えるだけでなく、Bluetoothと違いスマートフォンへの着信や通知に再生を妨げられにくい、端末を持って別室へ移動しても接続が途切れにくいといったメリットも生じる。
AirPlay 2、Google Cast、Spotify Connect、Qobuz Connect、Roon Readyなどをサポートし、Amazon Alexaを内蔵。Google Homeとの連携にも対応する。マルチルーム再生やスマートホーム連携、ネットワーク経由の機能更新など、導入後の拡張性も重視している。
操作には「JBL One」アプリを使用。製品の追加から音量・EQ調整、ストリーミング、マルチルーム設定までを一元管理する。今後はスピーカー系製品を同アプリへ順次集約し、イヤホン/ヘッドホン向けの「JBL Headphones」と、2つのアプリを軸に展開していくという。
音質面の特徴は「Constant Sound Field」と呼ぶ設計。複数方向へ音を放射し、特定のリスニング位置に限らず、部屋の広い範囲で豊かなサウンドを楽しめるようにした。
設置環境を測定して音響特性を自動補正する「Self-Tuning」に加え、「AI Sound Boost」も搭載。ドライバーの動作をリアルタイムに解析・制御し、過度な振幅による歪みを抑えながら、低域再生能力とダイナミックレンジを引き出す。音質、操作の分かりやすさ、部屋をまたぐ音楽体験という3つの柱を、こうした機能で支えている。
Atmos対応の「X1」、持ち運べる「P1」、小型の「M1」
最上位の「COVE X1」は、Dolby Atmos Musicに対応。30mm径トゥイーター3基、30mm径ハイトスピーカー1基、90×120mmウーファー2基をそれぞれ独立したアンプで駆動し、合計200Wの出力を備える。外形寸法は260W×178H×172Dmm、質量は4.9kg。直販価格は74,800円(税込)。
1台で左右だけでなく、高さ方向にも音楽を展開できることが特徴で、会場ではApple MusicのDolby Atmos Musicコンテンツを使って実演。上向きのハイトスピーカーも生かし、本体の周囲へふわりと音場が広がるのが印象的だった。 担当者は「バルーン状に広がるサウンド」と表現した。
「COVE P1」は、シリーズ唯一のバッテリー内蔵モデル。最大約14時間の連続再生とIP56の防塵・防水性能を備え、リビングからキッチン、テラスへと持ち運べる。充電は付属クレードルに置くだけで行える。直販価格は68,200円(税込)。
こちらもDolby Atmos Musicに対応し、30mm径トゥイーター2基、20mm径トゥイーター1基、30mm径ハイトスピーカー1基、100mm径ウーファー1基とパッシブラジエーター2基を搭載。合計120Wで駆動する。外形寸法は146W×233H×147Dmm、質量は約3.3kg。
エントリーモデルの「COVE M1」は、125W×184H×125Dmm、質量1.7kgとコンパクト。20mm径トゥイーター3基と100mm径ウーファー、パッシブラジエーターを搭載する。ハイトスピーカーは備えないものの、複数方向への音の広がりを追求した。直販価格は35,200円(税込)。
3モデルともブラック/ホワイトの2色を用意し、基本的なネットワーク機能についても共通。Wi-Fiスピーカーによる音楽再生を始めたいユーザーにとって、入口となりそうなモデルだ。
聴いている音楽を、別の部屋へ手軽に広げる
COVEは、複数台の連携も手軽だ。JBL Oneアプリを開き、マルチルームのアイコンをタップして、追加したいスピーカーを選択。あらかじめ部屋ごとのグループを細かく設定するよりも、「いま鳴っている音楽をどこへ広げるか」という発想で操作できる。
本体のハートマークが付いた「Moment」ボタンでも連携が可能。例えば書斎で音楽を流しているとき、移動先のリビングにあるCOVEのボタンを長押しすると、そのスピーカーも再生に加わる。再度操作してグループから外すこともでき、スマートフォンを取り出さずに音楽を聴く場所を増やせる。
Momentボタンには、森や波などの環境音を登録して呼び出す機能も用意。生活音のマスキングに使えるほか、Spotify Tapなども割り当てられるという。同一モデル2台によるステレオペアにも対応する。
会場では、COVE M1とGoogle Homeによる音声操作も実演。日常会話に近い、少し曖昧な日本語の依頼でも、意図を理解して楽曲を再生する様子が紹介された。決まったコマンドを覚えず、普段の会話で操作する体験や、AI/スマートホームの進化を後から取り込める点も、ネットワークに接続するCOVEのメリットとしていた。
普段は音楽用、映画を見るときはリアスピーカーにも
COVEは、サウンドバー“JBL BAR MK2シリーズ”との連携機能も搭載する。今回の会場では、「BAR 500MK2」とCOVE P1/M1を組み合わせたリアサラウンド再生が披露された。
普段はキッチンや書斎で音楽用スピーカーとして使い、映画を見るときだけリビングへ持ち寄る。特にバッテリー内蔵のP1なら、音声信号用のケーブルも電源ケーブルも引き回さず、後方へ設置できる。リアスピーカーを常設せずに済むのも利点だ。
実際に後方へ配置して再生すると、背後から音が届く感覚が明確になる。配線や設置の負担を抑えながら、音楽用のスピーカーをホームシアターにも活用できる提案が印象に残った。























