パイオニア、50V/43V型のプラズマテレビ4機種を発売

左より、発表を行うパイオニア（株）伊藤社長、静岡パイオニア事業企画部長下田氏、PDP-503PRO、PDP-433HD-U

●パイオニア（株）は、ピーク輝度を60%、明所コントラストを80%向上させた50V型モデルを2機種、43V型として世界初のリアルXGAパネル搭載モデルを2機種の、計4機種の新型プラズマテレビを発売する。

発売されるのは、チューナーとスピーカーを同梱せず、モニターとしての用途に特化した50V型の「PDP-503PRO」（￥1,350,000/10月上旬発売）、同じく50V型でBSデジタルチューナーなどを搭載したプラズマテレビ「PDP-503HD」（￥1,380,000/11月上旬発売）、43V型でBSデジタルチューナーを搭載、スピーカーがディスプレイパネル下に配置された「PDP-433HD-U」（￥1,100,000/12月上旬発売）、同じくスピーカーをサイドに配置した「PDP-433HD-S」（￥1,100,000/12月上旬発売）の4機種。

今回の4機種は、同社独自開発の「ワッフル構造リブ」をさらに進化させた「ディープワッフル構造リブ」を搭載。50V型は1280×768画素、43V型は1024×768画素という高精細パネルでありながら、大幅な輝度の向上を実現し、50V型ではなんと前モデルに比べて60%アップという結果が得られた。明るさは900cdというから凄い。

また、パネル全面には新開発の「ピュアカラーフィルター」を採用し、外光反射率を30%低減（50V型）させた。明るい場所でのコントラスト向上に特に有効で、シャキッとした鮮明な画像を映し出す。この新開発フィルターは色純度の向上にも有効で、赤色と引き締まった黒の再現性という、従来のプラズマが不得手としていた表現も難なくこなす。

さらに、「スムースCREAR駆動法」という新たな技術を採用することで、階調表現力を大幅に向上。特に暗部の階調表現に効果的で、映画再生時などに力を発揮しそうだ。

4機種は、業界最高水準の高輝度を実現しながらも、省エネルギー化にも配慮。50V型では業界最小の消費電力を達成したことに加え、「省電力モード」の搭載や「無信号オフ」「無操作オフ」機能、PC入力時において自動的に待機モードへ切り替わる「パワーマネージメント」など、様々な省エネルギー機能を搭載した。

また、効果的な放熱設計により、XGAレベルの高精細パネル搭載モデルとしては初めて放熱ファンを廃し、静音化を実現したのも、ホームシアターファンにとっては嬉しい改善点だろう（ただし503PROは除く）。

503HDと503PROの違いについて補足しよう。503PROにはチューナーやスピーカーが付属せず、モニターとしての用途に限定されていることに加え、503PROには“8倍密”のプログレッシブ回路が搭載されているのも両機の大きな相違点だ。503HDには8倍密ではないワンランク下のプログレッシブ回路が搭載され、コストダウンが図られている。

43V型では、スピーカーを従来通りサイドに配置した機種に加え、ディスプレイ下に配置したモデル「PDP-403HD-S」が登場したことに注目だ。これにより本体幅が抑えられ、省スペース化が図られるので、設置の自由度が増すのはうれしい。

発表を行ったパイオニア（株）の代表取締役社長 伊藤周男氏は、プラズマのさらなる普及のために、価格ダウンが最大の起爆剤となると説明。今回のモデルでは従来1万ほどだった部品点数を40%も少なくし、大幅なコストダウンを図ったが、今後さらにコスト低減を目指していくとした。さらに、プラズマテレビのバリエーションを増やしていくことも明言。60インチのモデルを開発中であることを明らかにした。（Phile-web編集部）