【HIGH END】オーディオノート、“親しみやすさ”を狙った真空管プリ&フォノイコを世界初披露
国産ハイエンド・オーディオブランド、オーディオノート(国外では創業者の名を取った「コンドー」の名で知られる)は、ミュンヘン・ハイエンドにてエントリークラスのプリアンプ「G-72i」とフォノイコライザー「GE-2i」を世界初披露した。いずれも年内〜来年にかけて正式発売する予定のプロダクトとなる。
価格はまだ検討中ということだが、おおよそ300万程度を目指して開発を進めているとのこと。上位モデルの「G-700」(プリ)ならびに「GE-7」(フォノイコ)はそれぞれ電源別筐体となっているが、今回は電源も内部に入れ込んだ一筐体モデル。結線を短くする、シャント型ヒーター電源回路をシンプル化するといった工夫でコンパクトにまとめ上げているという。
横幅は「G-700」「GE-7」の本体部より少し幅広のデザインとなっている。もちろん内部配線材は“銀線”を活用し、コンデンサーやコイルなども音質面で選び抜いた独自パーツを採用するオーディオノートのこだわりはもちろん踏襲されている。
開発を担当する廣川さんに音の狙いについて尋ねると、「エントリーモデルだからといって、上位機種からシュリンクさせるわけではなく、“親しみやすさ”といったエントリーならではの音、価格だけではないオーディオノートの音として選んでもらえる、そんな世界を目指しました」と意図を語る。
デモンストレーションルームでは、普段オーディオノートの試聴室で活用されているB&Wフラグシップモデルを持ち込む。アナログプレーヤーは「GINGA」、パワーアンプは「Kagura 2」とトップグレードの製品で揃え、開発ルームそのままのサウンドを聴かせていた。ジム・ホールの音の柔らかさ、溶け合いの美しさは極上で、自分と音楽の境界が溶けてなくなるような、素晴らしいサウンドを奏でていた。
オーディオノートはまもなく創業50周年を迎えるということで、50周年に向けたプロジェクトも進行しているという。今後の展開にも期待したい。































