TCL技術者が超ディープに解説!「なぜSQD-Mini LEDはRGB Mini LEDより優れているのか?」
そして会場後方では、SQD-Mini LED搭載テレビとともに、SQDとRGBのバックライトの発光状態をそのまま見せる展示が行われていた。
このデモは非常に印象的だった。SQD-Mini LEDでは、人物の顔の輪郭が、バックライトの発光パターンだけで判別できるのだ。
エリア駆動がここまで細かくなると、バックライトそのものが粗い「映像」として判別できる。「LEDが大きくエリアが粗いテレビでは、こうはならない」と説明員は語った。
展示機のエリア数は20,736。「現行のMini LEDテレビとして業界最高で、これより分割数の多い製品は存在しない」という。
同じ場面をRGB Mini LEDで発光させた画像を見ると、再生されていたのが、色があまりない映像で、RGBには不利な条件ではあるが、やはりエリアの分割数そのものが足りない印象だった。


一目でわかるのは、原色の中に表示された細かな部分の混色がないことだ。真っ赤な飛行機の操縦部部分に乗っている鳥を表示するデモでは、SQD-Mini LEDが鳥の色を正確に表示するのに対し、RGB-Mini LEDでは周囲の赤色バックライトの色が影響し、鳥の色も全体的に赤色にシフトしてしまっている。


他社製の、通常のMini LEDテレビとSQD-Mini LEDの比較も興味深かった。MIni LEDでは、細かな照明の一つ一つが表現されず、滲んで見えてしまうのに対して、SQDではそのようなことが起こりづらい。結果として、解像感まで高く見えるのが特徴だ。


「来年のフラッグシップにご期待を」。次はどう進化する?
プレゼンの中で印象的だったのが、説明担当者による「予告」だ。
パネル技術の説明に立った担当者は、来年のフラッグシップ製品にぜひ注目してほしいとアピール。さらに自身のパートの締めくくりでも「最後にもう一度宣伝を。来年のフラッグシップ製品に注目してほしい」と繰り返し呼びかけるほどの力の入れようだった。
質疑応答で掘り下げて聞いてみた。来年のフラッグシップもSQD-Mini LEDで行くということを、別の会場で記者は聞いていた。今年のモデルの時点で、SQD-Mini LEDの画質はすでに十分に高い。この先のさらなる進化は、どの方向に向かうのか?
回答は3つの軸に整理されていた。
1つ目はカタチ、つまりデザインの追求と、さらなる薄型化だ。現行のSQD-Mini LEDはバックライトの光学技術によってすでに2cmの薄さを実現しているが、これをもっと薄くしていくという。
2つ目はエネルギー効率。画質を保ったまま、より少ない電力で駆動する方向の改良である。
そして3つ目が、本稿で見てきた材料とアルゴリズムの両面での継続的な進化だ。
コントラストをはじめとする基本画質はすでに相当な高水準に達しているという認識が、回答の前提にあるように感じた。
画質の「その先」として、消費電力や筐体デザインといった実用面へ開発の重心を広げていく。来年のフラッグシップは、そういうモデルになりそうだ。

