数多くの新規格に対応する発展性も頼もしい

10万円以下AVアンプの大本命! デノン「AVR-X2600H」のサウンドは“柔と剛”を兼備する

大橋 伸太郎

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2019年07月09日

従来モデルからの具体的な変更点を挙げていこう。ディスクリートパワーアンプ部の電源供給ラインは従来モデルの「AVR-X2500H」が全chシングルワイヤで供給していたところ、本機では3ch/4chをそれぞれ1組として電源供給するデュアルワイヤ方式に変更した。これにより電源自体のインピーダンスとチャンネル間の共通インピーダンスが低減しクロストークが減り、低歪化、S/N、音像フォーカスが向上した。

パワーアンプへの電源供給を3chと4chの2系統に分けることでチャンネル間クロストークを低減。静寂感や音像の改善に寄与する

パワーアンプ基板は電源ライン、信号ライン、部品配置を見直し、ノイズの干渉を抑えた。パワートランジスタの駆動回路を、抵抗とコンデンサで構成した従来の回路からAVR-X4500H以上と同様のトランジスタを使った定電流回路に変更。さらにパワーアンプ入力段のコンデンサを汎用品からAVC-X8500Hグレードのフィルムコンデンサに変更した。差動増幅段には特性の揃ったデュアル・トランジスタを採用、微小信号の表現力と低域のすわりを向上させているが、これもAVC-X8500Hからの継承だ。

パワーアンプ部は回路レイアウトが見直され、パワートランジスタ等の部品をグレードの高いものへ置き換えている

プリアンプ部も上位機種に倣ったレイアウトと設計手法が随所にみられる。信号経路を最短化したミニマムシグナルパスを採用、ヒートシンクや電源トランスが発生源の振動の影響を受けにくくした。アナログ入力端子をトランスから極力離して配置しノイズの誘導を抑えた。また、プリアンプの出力インピーダンスを極力下げドライブ能力を高め、ノイズフロアを下げることが出来た。

DACデバイスは、AVC-X6500H同様の旭化成エレクトロニクスの32bit DACを採用。ポストフィルターに薄膜抵抗を採用しオペアンプの動作点をAVC-X6500H同様のA級動作としている。DACの電源と出力のカップリングコンデンサーはオーディオグレードにランクアップした。

基板はアナログ/デジタルの2層構造

DACまわりも上位モデルのAVC-X6500H水準に強化

機能面では「Dolby Atmos Height Virtualizer」のサポートが注目される。トップ/ハイトスピーカーさらにサラウンドスピーカーの設置なしで高さ方向を含むイマーシブサウンドの音場を創成する機能だ。なお、出荷時には実装されず秋あるいは冬にファームウェアアップデートによる対応となる。

後日のアップデートで対応する「Dolby Atmos Height Virtualizer」ほか、対応する規格は非常に豊富

同時期にアップデート対応となる機能にBluetoothヘッドホン送信機能がある。スピーカーでの再生と同時にワイヤレスヘッドホンに伝送するモードとヘッドホンリスニング専用モードから選べる。

『アリー』『ボヘミアン・ラプソディ』でサラウンド音質を確認する

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