数多くの新規格に対応する発展性も頼もしい

10万円以下AVアンプの大本命! デノン「AVR-X2600H」のサウンドは“柔と剛”を兼備する

大橋 伸太郎

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2019年07月09日
イマーシブサウンドは、常にデノンのサラウンドアンプ(AVアンプ)が先導してきた。ドルビーアトモスの実用化に際して、米ドルビーラボラトリーズがデノンのAVアンプにプロセッシングとデコードプログラムを先行してインストールし実証を積んだ経緯はよく知られている。製品への実装も早く、2014年の「AVR-X4100W」で初対応を果たす。

「AVR-X2600H」(90,000円/税抜)

翌2015年の9.2ch機「AVR-X7200WA」でDTS:Xに対応、2016年の「AVR-X6300H」ではミドルクラスの筐体に11chパワーアンプを内蔵する離れ業で、外部パワーアンプ不要のフルスペック7.1.4再生への対応を果たした。翌2018年には、13ch内蔵の旗艦機種「AVC-X8500H」を完成し究極の7.1.6/9.1.4(フロントワイド使用)再生を実現。同時に欧州発のイマーシブサウンド、Auro-3Dへの世界初対応を果たした。

デノンのAVアンプの強さは、ラインナップの充実にも現れている。ベーシックな500番台からフラグシップの8000番台(現在はAVC-X8500H)までアンプの規模(パワーアンプ台数、最大出力)、搭載機能によって6グレードが整然と構成され、順次新製品へ更新される。サラウンド再生を志すユーザーは、視聴環境やソースと最適バランスする1台をその中から選べばよい。

デノンブランドAVアンプの強みの1つが、ユーザー層に応じた細やかなラインナップだ

パッケージソフトの主流がBDから4K Ultra HD Blu-rayへ、サラウンドの代表がチャンネルベースのロスレスからイマーシブサウンドへと交替していく今年、デノンの次なる一手が注目されていた。そうした中、「AVR-X2600H/X1600H」が発表された。ラインナップの先陣を切ってこの2機種がいち早く、最新の“末尾600番”に突入したのである。

上位機種で実証された技術やパーツで音質を改良

今回視聴の機会を得たのは、2機種のうち上位の「AVR-X2600H」である。アナログ構成の7chパワーアンプを内蔵し、定格出力は95W/ch(8Ω、20Hz〜20kHz THD:0.008%)。アンプの基礎部分には、きめ細かく多岐にわたる改良の手が加えられた。そのほとんどが上位機種AVC-X8500H、AVC-X6500Hで実証済の技術やパーツである。

一方、上位モデルではチャンネルごとにアンプ基板を独立させたモノリス・コンストラクションが採用されているが、AVR-X2600Hは90,000円という価格帯もあり、同一基板上にディスクリート構成のアンプが配置されている。ただ、7chの本機は筐体に余裕がありこうした構成は妥当だろう。その意味で、本機は上位機種から引き算して生まれたアンプでなく、ベーシックな7ch構成の製品像で新基準を目指した製品だといえる。

価格帯相応の設計の違いこそあれど、デジタル/パワーアンプ/プリアンプの各部に上位モデルの技術が活かされている

機能面でも多くの新要素を取り入れた

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