フラグシップのノウハウを惜しみなく投入

デノンのミドル級AVアンプ「AVR-X4500H」レビュー。力強さと静寂感を手中にした高コスパモデル

鴻池 賢三

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2018年11月13日
ドルビーアトモス、DTS:X、Auro-3Dといった話題のイマーシブサラウンドを網羅し、後日のファームウェアアップデートにより「IMAX Enhanced」も利用可能。内蔵するアンプは9chだが、11.2chのプリアウトを搭載するため、パワーアンプ追加により7.2.4chのスピーカー構成も実現できる本格AVアンプ。それが「AVR-X4500H」だ。

AVR-X4500H(170,000円/税抜)

先に発売されたフラグシップモデル「AVC-X8500H」(関連ニュース)や、同時に発表された準フラグシップモデル「AVC-X6500H」(関連ニュース)と共通あるいは同じ思想を汲む技術を多く採り入れ、ミドルクラスながらハイエンドのエッセンスが感じられるのもポイント。言い換えると、コストパフォーマンスにも優れた高品位モデルで、上質なホームシアターを目指すユーザーの多くに適合する素地を持つ。

ひと回り以上価格の異なる上位機種から積極的に技術を取り入れているのが特徴だ

クオリティ面で目を惹くのが、全チャンネル同一構成のディスクリート・パワーアンプ。AVC-X8500Hを筆頭とするハイエンドモデルと同じ設計思想で、マルチチャンネルにおいても全てのチャンネルの均質化を図ったことにより、正確で明瞭な定位や空間の表現など、優れたサラウンドサウンドが期待できる。肉厚のアルミ押し出し材によるヒートシンクなど、グレードに相応しいパーツの採用も心強い。

9chのパワーアンプは、ハイエンドモデルと同じ思想で設計。

背面端子部

パワーアンプの初段には高性能なデュアルトランジスターを採用して、微少信号の再現性と低域の安定性を高めているのもAVC-X8500Hを踏襲したアドバンテージとなる。ほか、低振動を突き詰めたカスタム仕様の大型EIコアトランスや本機専用にチューニングされた大容量15,000uFのカスタムコンデンサー2個の使用など、電源を質とパワーの両面で強化。最終的な出力は4Ωスピーカーのドライブに対応し、大型スピーカーも楽々と鳴らす土台を備える。

音の土台となる電源部分から、しっかりと選定した部品を投入する点も上位機譲り

デジタルプロセッシング関連では、サラウンド再生のための「D.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)-HD32」や、デノン独自の理想的なアナログ波形を再現する「AL32 Processing Multi Channel」に注目。潤沢な演算能力を備え、全てのチャンネルを32bitの高精度で処理するパワフルかつ贅沢な仕様である。

サラウンド回路、アナログ波形再現技術ともに、32bitの高精度で動作する

デジタルオーディオで重要なD/A変換も最新世代の32bit対応。AVC-X8500Hと同シリーズのプレミアムDACを搭載し、前モデル「AVC-X4400H」から引き継ぐことで、同社のサウンドマネージャーが入念なリスニングテストで完成させたハイクオリティーサウンドを手に入れることができる。

高品位なパワーアンプの安定した高音質

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