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【特別企画】ネットワーク/USB-DAC再生機能を内蔵

KEF「LS50 Wireless」の実力をチェック ー スピーカー銘機をアクティブ化&Wi-Fi内蔵

公開日 2016/12/22 15:22 土方久明
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<USB再生>
優れた位相特性を実感。上下のレンジの広さも確保する

興奮冷めやらぬ中、USB-DACでの再生を行った。MacBookProと本機をUSBケーブルで接続、最近人気上昇中の、女性Jazzシンガー「キャンディス・スプリングス - 『Soul Eyes』(flac 96kHz/24bit FLAC)」を聞いた。左右スピーカー中央に彼女のボーカルが浮かび上がる。上下レンジも広く、低域の伸びも良好、ベースの沈み込みは小型スピーカーとは思えないほどである。位相特性が優れていると各々の楽器の位置が明瞭にわかるのだが、本機は1つの音が出た瞬間にスピーカー間に「ポ!」(ポッ!ではないことがポイントだ)と瞬間的にその音が現れる。

スピーカーの中にアンプからプレーヤー機能までを内蔵しているため、セッティングもシンプルに行える


<Bluetooth再生>
圧縮再生においても、定位の良さや再生レンジの広さが活きる

最後はBluetoothによる再生を試す。今回は手持ちのiPhone 5sを利用して、ストリーミングサービスSpotifyから「ダイアナ・クラール 『Wallflower』」を再生した。圧縮フォーマット、しかもBluetooth接続なので、ハイレゾ楽曲を再生したほどの情報量はない。しかし同軸2ウェイ構成による上下レンジの広さと、ピンポイントのボーカル表現は共通する良さである。

なお本機の対応コーデックは「SBC」と「aptX」で、ハイレゾ相当の音質を実現するコーデック「aptX HD」には対応していない。KEF側の考えとしてはBluetooth再生のメリットはあくまでも手軽に音楽を楽しむことであり、高音質を求める場合は、ネットワーク、もしくはUSBを利用しての再生を推奨している。

各種設定やネットワーク再生の操作も行える専用アプリを用意

iOS/Android端末にインストールする操作アプリについても解説しておきたい。このアプリは、ネットワーク再生を始め、設置環境や部屋の響き具合に合わせ音響特性を調整できるほか、簡単なトーンコントロールや、外付けサブウーファーのローパスフィルターセッティングも行える。

各種設定や音質調整をアプリから行える

端末内の音源をアプリから再生操作することも可能

ネットワーク再生画面のユーザビリティについては発展途上の部分もあるが、これは好みの汎用アプリを使うことでカバーできる。基本的な操作は本体と付属リモコンで行うことができ、使う頻度が低い調整系の機能はアプリ側に集約されている。オーディオ機器の操作に詳しくないユーザーでも、安心して本機を利用できるはずだ。このあたりのセンスはさすがといったところだ。

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