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【特別企画】ネットワーク/USB-DAC再生機能を内蔵

KEF「LS50 Wireless」の実力をチェック ー スピーカー銘機をアクティブ化&Wi-Fi内蔵

公開日 2016/12/22 15:22 土方久明
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KEFの50周年記念モデルとして登場した「LS50」は、その価格からは想像できない高い再生能力によって、大きな注目を集めた。今回、このLS50がアンプやWi-Fi、ネットワークプレーヤー/USB-DAC内蔵のワイヤレス・アクティブスピーカー「LS50 Wireless」として新たに登場した。本機の実力を土方久明氏がチェックする。

「LS50 Wireless」 ¥250,000(税抜)

銘機「LS50」をアクティブスピーカー化。Wi-FiやDLNA再生機能も内蔵

伝統と技術革新。オーディオ製品において、この相反する要素を両立することは容易でない。しかし今回、KEFから登場したワイヤレス・アクティブスピーカー「LS50 Wireless」はそれを実現した注目の製品だ。

KEFは1961年に設立された、ヨーロッパを代表する老舗スピーカーメーカーだ。実質的なフラグシップモデル「Blade」とそのジュニアモデル「Blade2」、2015年にリファインされたプレミアムシリーズ「The Reference」をはじめ、同社のHi-Fiスピーカーの数々が世界で高い評価を得ているのはご存じの通りだ。

2016年には、同社はネットワークプレーヤー「DS」で有名なLINNと公式にタッグを組み、デジタル領域において帯域分割や厳密なタイムアライメントを行う先進的なスピーカー「REFERENCE5 EXAKT」を共同開発。先進的な取り組みで改めて注目を集めた。

今回ご紹介するLS50 Wirelessは、KEFの現在の勢いを象徴するような意欲的なスピーカーだ。国内外で数々のアワードを受賞した「LS50」をベースに、パワーアンプを内蔵。さらには2.4GHz/5GHzのデュアルバンドWi-Fiも備えた。

LS50 Wireless

Rchスピーカーの背面。こちらに各種端子を搭載している

入力については、ハイレゾ再生に対応した有線LAN/Wi-FiからのDLNA/UPnPネットワーク再生、USB入力によるパソコン再生に加え、Bluetooth再生、光デジタル入力、アナログ入力と多彩なソースに対応したことも特徴だ。

ただし本機は、単にLS50を多機能化したスピーカーではない。KEFが有する様々な技術をアンプやクロスオーバーネットワークに投入することで、ベースモデルを超える音質を狙った野心的なスピーカーでもあるのだ。


エンクロージャー寸法は、幅20センチ×高さ30センチ×奥行き30.8センチで、少し伸びた奥行き以外はLS50と同様だ。湾曲バッフルや楕円フレキシブルサウンドポート、位相特性に優れた独自の同軸2ウェイユニット「Uni-Q」も引き継がれている。

カラーは新たに3種類が用意されている。昨今のKEF製品はデザイン性にも優れており、仕上げも含めて、本機もオーディオルームだけでなくリビングにも置きたくなる美しさがある。

カラーはブラック、シルバー、ホワイトの3色を用意する

Rchスピーカーの背面部には、各種入力端子やサブウーファー出力端子、壁との距離や設置環境に合わせて特性を可変する設定スイッチなどを備えている。RchとLchは、同梱のLANケーブルで接続する。

付属のリモコン

Rchスピーカーの天面にタッチパネルを配置

また、Rchスピーカーの天井部前方には、電源・入力切替・ボリューム操作ができるタッチパネルを搭載。専用リモコンも付属しており、iOS/Android端末にインストールするオリジナルの操作アプリも用意されており、Wi-Fiなどの初期設定もアプリから行う(操作アプリの詳細については後述)。

次ページDSPによって、LS50の優れたタイムアライメントをさらに強化

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