【特別企画】「HT3050」「HT2050」連続テスト第2回

上位機との違いは? BenQの高コスパプロジェクター「HT2050」実力チェック

鴻池賢三

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2015年12月25日

HT3050と同様に、映像は本体の高さよりも大きく上方に打ち上げられるタイプ。例えばリビングのソファーに腰掛け、前のローテーブルの上に乗せるような設置スタイルにピッタリだ。映像の下端がプロジェクターよりも少し高くなる程度の位置関係で、おおよそ目線の高さと画面の中央が一致する。

製品を確かめる鴻池氏

高さ方向の調整は、ダイヤルによるレンズシフトのほか、可動式の前脚を用いてワンタッチで上方に移動させたり、逆にネジ式の後ろ脚を伸ばして下方に移動させることが可能。この際に生じる映像の台形歪みは自動補正が可能で、手間無く適切な映像が得られる。

レンズシフトやフォーカス調整の操作部は開閉カバーを採用

前述のように左右方向の台形補正機能が無いため、多くの家庭では視聴位置の目前に本機を設置することになるだろう。しかし、プロジェクターの排気は側方へ逃げる構造で、機体の真後ろにユーザーが座っても熱気やファン騒音を感じ難いよう配慮されている。

排気は横に逃がす構造なので真後ろに座っても排気熱が気になるようなことはない

さて、いよいよ電源の投入だ。初めて電源をオンにすると、ウィザード形式で設置スタイル(床置き、天吊りなど)、OSD言語、メニュー画面構成(標準/詳細)の設定を進められるので、プロジェクターが初めてというユーザーも迷う事はないはずだ。

操作画面のデザインは、従来のBenQモデルと同様のテイストを踏襲した「詳細」に加え、アイコンベースでユーザーフレンドリーな「標準」の2つが用意されている。初めてというユーザーなら、「標準」を選択すると、見た目にも取っ付き易く、心理的なハードルも下がるだろう。事実、視認性が高く、直感的な操作ができるのはありがたい。


従来のUIもアイコン型のUIも両方を選択可能

■画質傾向は上位機同様。用途や予算に応じて選べる

続いて視聴。画質に関してはパネル解像度もレンズもHT3050と共通ということもあり、ほぼ同等の印象。DLPならではの、画素間の隙間が格子のように目立たない滑らかな映像が広がる。

色再現においてはHT3050に一歩譲り、赤色がやや淡く朱色に寄るなどの違いが感じられるが、これは暗室で厳密に見比べた時の話。灯りのあるリビングでは、環境光が映像光を洗い流してしまうので、両者の差は感じない。むしろ、映像光の明るい本機HT2050が有利と言っても良いだろう。

スピーカーはHT3050がステレオに対し本機モノラルだが、音色が素直で音量感も小スペースに向いている。これも優劣というよりは、用途に応じて検討すれば良いだろう。


HT3050とHT2050の選び方だが、やはり映画作品など、暗室を整え、制作者の意図した色合いを忠実に体感したいなら、Rec.709に高精度に対応したHT3050を選びたい。深みのある色彩美もコスト差以上の価値を感じるユーザーは少なくないだろう。

一方、灯りのあるリビングでテレビ番組を見たりスポーツ観戦を行う前提なら、両機の色再現能力差は感じられない。この場合、本機HT2050の価格メリットが魅力的に感じるはずだ。両機は性格の異なる兄弟的な関係で、どちらもコストパフォーマンスに優れた優秀モデルだ。自身の用途や予算に応じて選ぼう!

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