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<IFA>見えてきた、各社4Kテレビ商品化のロードマップ

2012/09/01 折原一也
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●東芝は84V型4Kレグザと「レグザエンジンCEVO 4K」を披露

昨年のIFAでグラスフリー3Dに対応した4Kレグザを披露した東芝は、今回84V型の4Kレグザを展示し、2013年度の発売に向けて4Kを拡大強化する意欲を見せていた。

ネイティブ4Kソースによる映像デモでは情報量、輝き感を引き出した高画質ぶりを見せ付けた

東芝はテレビの基本性能である高画質を追求する姿勢を堅持している

IPS方式の4Kパネルを採用し、新たに「レグザエンジンCEVO 4K」(仮)半導体を開発する予定。「4K微細テクスチャー復元」「4K輝き復元」という2つの4K映像処理技術を新開発し、映像回路も含めた作り込みを始めている。シアタールームで視聴した映像は、画面サイズはスクリーン並みの大きさでありながら、輝き感のあるフラットパネルらしいダイナミックな映像を両立しており、圧倒される。

GoogleマップやニコンD800で撮影した写真の表示デモ。3,600万画素(7,360×4,912)ドットの写真を4Kディスプレイで表示すると、息を飲むほど高画質

東芝は、4Kテレビで1年先行しているだけあって、コンテンツへの取り組みも積極的だ。デモ映像のソースは4Kネイティブ、HDからのアップスケーリング、ニコンD800で撮影した写真などを使用。さらに同社のノートPC“dynabook”を2013年中に4K出力に対応させる予定も示し、様々な用途提案を行う考えだ。気になる84V型の発売時期は2013年度を予定しており、価格は未定となっている。

このほか「レグザエンジンCEVO 4K」を利用したグラスレス3Dの技術デモも体験できた。

昨年発売の55X3ではグラスレス3D表示の際に、9視差で映像を表示していたが、今回の技術デモではこれを16視差に高め、首を動かしても自然な3D感が維持される。視差の数と解像度はトレードオフの関係となるため、4Kパネルであっても1視差あたりの解像度は960×540相当にとどまる。「レグザエンジンCEVO 4K」技術のポテンシャルと証明すると同時に、スーパーハービジョン(8K)パネル時代への布石を打つデモと位置づけて良いだろう。

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