マイルスとコルトレーンを聴き尽くす! 生誕100年の今こそ必読『季刊・アナログ 93号』発売中!
国内唯一のアナログオーディオ専門誌『季刊・アナログ』93号が、10月5日に発売されました。 全国の書店・オンライン書店でお求めいただけるほか、小社の販売サイト「PHILEWEB.SHOP」やAmazonでも注文を受け付けています。価格は1,680円(税込)。
2026年、ジャズ史に残る2人の巨人、マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンがともに生誕100年を迎えました。
そんな記念すべき年に、『季刊・アナログ 93号』では、2人を徹底的に掘り下げる大特集「マイルスとコルトレーン〜革新者たちの音」を掲載しています。
「マイルスとコルトレーンなら、もう十分聴いている」という方にこそ読んでいただきたい特集です。
なぜなら本特集では、単に名盤を紹介するだけではありません。2人の音楽的な革新性を、評論家やミュージシャンの言葉で読み解き、さらに実際にレコードを聴き、オーディオシステムを組み、盤による音の違いまで徹底的に検証しています。
マイルスとコルトレーンを「知っている」から、「聴こえてくるものが変わる」へ。全6パートにわたる、その内容をご紹介します。
「不適応者」だったマイルスとコルトレーンは、なぜジャズを変えたのか
『季刊・アナログ 93号』では、マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンの音楽を、改めて「音」から掘り下げる特集を展開しています。その中心となるのが、音楽家・菊地成孔氏、批評家・大谷能生氏、オーディオ評論家・小原由夫氏による鼎談です。
鼎談では、2人の代表作を実際にレコードで試聴しながら、なぜ彼らがジャズの歴史を大きく変える存在となったのかを、音楽的・オーディオ的な両面から考察しています。
そこでキーワードとなるのが、「不適応者」という視点です。
マイルスはチャーリー・パーカーのもとでビ・バップの中心に身を置きながらも、そのスタイルに完全には適応しませんでした。菊地氏は、そこから生まれた「脱ビ・バップ」への志向が、モード奏法、さらにエレクトリック・サウンドへと向かうマイルスの音楽的変化につながったと指摘します。
鼎談では『スティーミン』『スケッチ・オブ・スペイン』『ビッチェズ・ブリュー』『TUTU』などを試聴します。『スティーミン』では、マイルスやコルトレーンだけでなく、レッド・ガーランドのピアノの左手やタッチまで鮮明に聴き取ることができました。
また、『スケッチ・オブ・スペイン』では音の遠近感、『ビッチェズ・ブリュー』ではテオ・マセロによる編集や多重録音、『TUTU』ではプログラミングと低域の表現など、作品ごとに異なる聴きどころを紹介しています。
小原氏は、旧録音を当時のオーディオ機器で再生することだけが正解ではなく、現代のオーディオで聴くことで「こんな音が入っていたのか」という新たな発見があると解説しています。名盤を「知っている」だけでは気づきにくい音の情報を、現代の再生環境から掘り起こしていきます。
一方、コルトレーンについても、単なる技巧派としてではなく、既存のスタイルに収まりきらず、常に新たな音楽を求め続けた存在として考察しています。
『ソウルトレーン』では、「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれる高速かつ高密度なフレーズに注目します。さらに『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』では、マッコイ・タイナー、エルヴィン・ジョーンズ、ジミー・ギャリソン (一部の演奏のベースはレジー・ワークマン)による「黄金のカルテット」の演奏を取り上げ、コルトレーンとエルヴィン・ジョーンズが生み出す強烈なインタープレイを聴き解いていきます。
マイルスが時代ごとに音楽のスタイルを変化させながらジャズを更新したのに対し、コルトレーンは音楽を突き詰めることで、やがて精神世界へと接近していきました。方向性こそ異なりますが、既存のジャズにとどまらず、その先を目指し続けた点では共通しています。
なぜ2人は、これほどまでに音楽を変え続けることができたのでしょうか。
その答えを、音楽史だけでなく、実際のレコードの「音」から探っていきます。名盤を聴き直すことで、これまで気づかなかった音楽の細部や、2人の革新性が浮かび上がる内容となっています。
また、PART 2では、小原氏がマイルスとコルトレーンの音楽を聴くための「時代別システムプラン」を提案します。モード期からエレクトリック期、バップ期からスピリチュアル期まで、音楽の変化に合わせてオーディオも変えるというユニークなアプローチ。「この時代のマイルス、この時代のコルトレーンを、どんな音で聴くべきか?」というところまで踏み込んでいます。
ジャズをオーディオで聴く人にとっては、システム選びのヒントとしても必見の内容です。
『カインド・オブ・ブルー』には「ピッチ問題」があった!
そして、レコード好きなら絶対に見逃せないのがPART 3です。
小原由夫氏が所有する7種類の『カインド・オブ・ブルー』を実際に聴き比べます。
1959年に録音されたマイルスの代表作ですが、A面の3曲には、録音時のテープレコーダーの不具合によって、長年にわたり本来より約1/4音高いピッチで流通していたという、知る人ぞ知る問題があります。
本企画では、オリジナル・モノラル盤、Classic Recordsの2枚組、モービル・フィデリティの45回転盤など、7種類の盤を比較。
同じ『カインド・オブ・ブルー』でも、盤が違えば何が変わるのか。音質だけではなく、ピッチの違いが作品の印象にどう作用するのかまで掘り下げます。「『カインド・オブ・ブルー』は何枚も持っているから十分」という方にこそ、ぜひ読んでいただきたい企画です。
マイルスとコルトレーンは、いまのジャズにどう生きているのか?
マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンが残した音楽は、1950〜80年代で完結したものではありません。現在のジャズにも、その革新性や精神は脈々と受け継がれています。
そんな「マイルス&コルトレーンの遺伝子」を、現代のジャズ・アーティストのレコードから探るのが、PART 4の「マイルス&コルトレーンの遺伝子 レコードガイド」です。
この企画を手がけたのは、レコードをこよなく愛する音楽愛好家・真保安一郎氏と、ジャズに造詣の深い花木洸氏です。
2人が選んだのは、マイルスやコルトレーンそのものの名盤だけではありません。ジョシュア・レッドマンやクリス・ポッターをはじめとする現代のアーティストの作品を実際に取り上げ、「この音楽は、マイルスやコルトレーンの何を受け継いでいるのか?」という視点から、その源流を辿っていきます。
現代のジャズから2人の音楽を逆照射することで、マイルスとコルトレーンがなぜ今なお特別な存在であり続けるのか。その理由が見えてきます。
コルトレーンを追い続けた男の「理想の音」とは?
PART 5では、 コルトレーン研究家・藤岡靖洋氏のオーディオ人生に迫ります。藤岡氏はコルトレーンを40年以上にわたって追い続けてきた世界的な研究家で、貴重な写真や資料を収集し、海外でも研究書を発表するなど、コルトレーン研究の第一人者として知られています。
EMTのプレーヤーやパラゴンを核とした理想の再生音を追求し、そのために自ら家まで建てたという藤岡氏。コルトレーン研究の第一人者が、なぜそこまでして「音」にこだわったのか。さらに、長年集めてきた約3000点のコレクションやオーディオ機器についても語ります。コルトレーンを愛する人にとって、その生き方そのものがひとつの物語になっています。
エレクトリック・マイルスを、もう一度聴き直す
PART 6では、角田郁雄氏がソニー・ミュージックの復刻シリーズ「ジャズ・アナログ・レジェンダリー・コレクション」を軸に、マイルスのエレクトリック期を聴き解きます。
『イン・ア・サイレント・ウェイ』『アガルタの凱歌』『パンゲアの刻印』などを取り上げ、変化し続けたマイルスの音楽のなかに、時代を超えて残る「歌心」と「パッション」を探ります。
「レコード買わずして何がマイルス、コルトレーン特集よ!」
さらに特集内の特別記事として、レコードライターの田中伊佐資氏が御茶ノ水のディスクユニオンJazzTOKYOを訪れ、マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンのレコードを探します。
高額なオリジナル盤が並ぶ壁面から新入荷の棚まで、盤質やマトリクス、レーベルなどを確認しながら、田中氏ならではの視点で“聴くべき一枚”を吟味。マイルスのエレクトリック期やコルトレーンの作品についても、自身のリスニング体験を交えながら、その魅力を語ります。
果たして田中氏が選んだ“2人の盤”とは? レコードを探す楽しさそのものを味わえる、臨場感たっぷりの特別企画です。
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マイルスとコルトレーン。ジャズを語るうえで、この2人を避けて通ることはできません。だからこそ、生誕100年という節目に、ただ「名盤を振り返る」だけでは終わらせませんでした。
「マイルスとコルトレーン〜革新者たちの音」は、2人の音楽を知っている人にも、これから聴き始める人にも、新しい発見がある特集です。
『季刊・アナログ 93号』は1,680円(税込)。全国の書店およびオンライン書店にて発売中です。ぜひお手に取ってご覧ください。
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