【インタビュー】「HUAWEI FreeClip 2」が大人気。イヤーカフ型イヤホン開拓者の実力とプライドを見せつけた第2弾でさらに増す存在感
VGP2026 SUMMER受賞インタビュー ファーウェイ・ジャパン
大ヒット「HUAWEI FreeClip」の後に続くプレッシャーとひしめく競合ライバルを押しのけ、イヤーカフ型イヤホン開拓者としてのHUAWEIのプライドと実力を見せつけた第2弾「HUAWEI FreeClip 2」が高い評価を獲得し、人気を集めている。
VGP2026 SUMMERでも「審査員特別賞」を受賞。今後、目指す目標として「価格帯別シェアNo.1」を宣言するファーウェイ・ジャパン 橋野 翼氏に話を聞く。

ファーウェイ・ジャパン株式会社
プロダクトマネージャー
橋野 翼氏
「FreeClip」で俄然高まった“HUAWEIオーディオ”の存在感
―― 未知の世界とも言えたイヤーカフ型イヤホンに先鞭をつけ大ヒットした「HUAWEI FreeClip」(以下、FreeClip)の発売から2年。今年2月に発売された「HUAWEI FreeClip 2」(以下、FreeClip 2)がVGP2026 SUMMERで「審査員特別賞」を受賞されました。おめでとうございます。
橋野 イヤホン市場で差別化を図ることができたオープン型イヤホン“FreeClipシリーズ”は、私たちにとってはとても重要な製品です。このような高い評価をいただき大変うれしく思います。
―― 初代「FreeClip」に続き、一般発売を前に実施されたクラウドファンディングでも大きな反響を集めたとお聞きします。
橋野 より多くの消費者に知ってもらうために行ったもので、発売前にいろいろなユーザーとの接点が得られることもポイントのひとつです。今回目についたのは、初代の「FreeClip」から乗り換えられる方が多かったこと。皆さんから「FreeClip」を高く評価いただいていたためか、「FreeClip 2」に対する注目度も大きく、支援額は「FreeClip」の約2倍となり、市場導入時の立ち上がりの反応にもびっくりしました。
実は「FreeClip 2」の発売はかなり心配していました。「FreeClip」が登場した当時は、イヤーカフ型もまだほとんど普及しておらず、競合モデルはほぼ存在しませんでした。ところが今は競合も数多く、また、「FreeClip」の売上げを上回らなければとのプレッシャーもありました。
「HUAWEI WATCH」は木村拓哉さんを広告に起用し、日本市場でも広く浸透しています。しかし、ウェアラブルのイメージがやはりかなり強いようで、オーディオについては依然としてあまり認知が進んでいないのが実情です。
―― そういう意味では“オーディオのHUAWEI”を広く知らしめる役割も担ったモデルともなりますが、発売から約半年、お客様や店頭のご販売員への手応えはいかがですか。
橋野 大変高い評価をいただいています。大きくふたつのポイントが挙げられます。一つ目は、アクセサリーをイメージさせる軽やかなC-bridgeデザイン。この製品の一番のポイントです。二つ目が装着感。イヤーカフ型にはさまざまなモデルがあり、なかには耳を強く挟むものも見受けられますが、「FreeClip 2」の締めつけず離さない装着しやすさに、「しばらくするとその存在を忘れてしまうほど」といった声を数多くいただいています。

―― VGP2026 SUMMERの審査会では、「FreeClip 2」の軽快な耳も空いているスタイルからは想像できない、しっかりと出てくる低音に審査委員から驚きの声があがり、進化した“音質”にも高い評価が集まりました。
橋野 10.8mmデュアル振動板ドライバーやウェーブガイドを搭載するなど、音質も徹底追求しています。新たに「空間オーディオ」にもアップデートで対応し、映画やライブといったコンテンツをこれまで以上に臨場感いっぱいに楽しんでいただけます。人々のライフスタイルのさまざまな変化には常に目を配っています。
―― イヤーカフ型が浸透し、広がっていくなかで、活躍するシーンも増えてくるのではないかと想像されます。「FreeClip 2」で特に目に付いた用途はありますか。
橋野 オンラインミーティングで使われている方がとても多いですね。高度な3つのマイクによるノイズリダクションとマルチチャンネルDNNアルゴリズムが周囲のノイズを遮断し、明瞭かつ正確に人の声をピックアップし、クリアな会話を実現するのが特長です。
―― オンラインミーティング用途での盛り上がりは当初から狙っていたところだったのですか。
橋野 あまり意識していませんでした。高い通話品質はHUAWEIのオーディオ製品全般に共通した特長となります。その背景として、中国ではイヤホンで通話するのが一般的になっているため、通話品質は第一に考えられています。セールスポイントのひとつとして、もっとお伝えしていきたいと思います。
―― HUAWEI本社のある中国市場ではイヤーカフ型は流行っているのですか。
橋野 すでに当たり前のように使われています。実は、「FreeClip」「FreeClip 2」ともに発売してから一度も値下げをしたことがない人気モデルになっています。中国でも“イヤーカフのパイオニア”というブランドイメージは強いですね。ドバイをはじめとする中東でも大変に流行っているのですが、そこでは理由のひとつとして、蒸し暑い気候が挙げられます。
―― イヤーカフ型イヤホンはもはや、世界レベルでの一大トレンドですね。
橋野 HUAWEIはイヤーカフ型のパイオニアであり、「FreeClip」の登場を機に、イヤホン市場にいろいろなスタイルの製品が出てくる流れを切り開いたと自負しています。カナル型やインナーイヤー型など数々の製品を出しながら、なかなか存在感を示す決め手に欠けていたHUAWEIにとっても、存在感と技術力を示す代表的モデルとなりました。
「FreeClip 2」は発売から約2か月で、すでに「FreeClip」発売時の1年間の販売実績を上回る人気を集めています。今後の方向性としても、オープン型イヤホンをメインに、その主軸としてイヤーカフ型を位置づけ、そこで生まれる勢いをカナル型をはじめとするワイヤレスイヤホンにつなげていきたい。「FreeClip 2」はその牽引役となります。
利用シーンによる使い分けを加速する“ながら聴き”
―― できるだけ多くの人に実際に手に取り体験していただくために重要となる、売り場づくりなどの店頭施策やイベントの取り組みについてお聞かせください。
橋野 HUAWEIの認知度をもっと高めていくために、「ポタフェス」をはじめとするオフラインの展示会には今後、積極的に参加していく方針です。イヤーカフ型の存在をまだご存じない人もたくさんいらっしゃいます。
売り場づくりにおいては、販売員の方が推しやすい場所にあること、紹介しやすい展示であることが大事なポイントになると考えています。また、スペースを確保するためにシリーズ化してラインナップを強化していくことにも力を入れていきます。
―― 体験の場「ファーウェイショップ」の展開についてはいかがでしょう。
橋野 2024年7月にヨドバシカメラ マルチメディアAkibaに初めての「ファーウェイショップ」をオープン、以降、少しずつ増やしているところです。主力製品であるウェアラブルとオーディオをともに置いているところが多いため、オーディオをHUAWEIの世界観の中で展示することができます。
例えば、「FreeClip 2」専用に用意したアクセアリーも一緒に展示して、身に着けた姿をミラーで確認できるようになっていて、オーディオだけにとどまらない新しい価値が提案できる展示を展開しています。ウェアラブルには音楽を入れておけますから、ランナーの方が実際に走りながら、自分にぴったりのイヤホンを探して体験できるといった価値観も提供しています。
―― さらなる潜在需要の掘り起こしも期待される「FreeClip 2」ですが、これからのイヤホン市場をどのように展望されていらっしゃいますか。
橋野 「FreeClip」「FreeClip 2」の購入層はカナル型とはだいぶ異なり、年齢はかなり若く、男女比率も男性6:女性4と女性層が比較的多いのが特徴です。新しい層を開拓できていると強く感じています。今後、2つ以上のイヤホンを持ち、利用シーンに応じて使い分ける人がもっと増えていくのではないでしょうか。

注目しているのはスマートグラスです。音楽が聴けるので、これもイヤホンのカテゴリーのひとつと捉えることができます。HUAWEIでは“Eyewearシリーズ”の販売が好調で、今後、ニーズがもっと増えていきそうな手応えを感じています。
インナーイヤー型も一種の“ながら聴き”として、今後改めて普及が進んでいく可能性があると見ています。カナル型とオープン型の中間にありますが、中途半端なのではなく、オープン型に対して「ちょっと音質が物足りない」「ノイキャンがちょっと物足りない」といった不満を解決できる位置づけにあると思います。
「FreeClip 2」では、iOSでもAndroidでも使える専用スマホアプリの完成度が、アップデートによりどんどん高まっています。とりわけ日本では「このスマートフォンにはこのメーカーのイヤホンしか使えない」といった固定観念が比較的強く、そうしたイメージも払拭していきたいですね。
―― HUAWEIでは中国深センをはじめ世界各国にR&Dセンターを構えていますが、そのひとつは日本にもありますね。
橋野 マーケットをグローバルでトータルに見たとき、いくつもの大きなマーケットに対し、日本はスケールでは及びません。しかし、技術に優れていることをはじめとしたさまざまな価値を本社では認識しており、特別なマーケットとして注視しています。最先端の技術を搭載した製品は、いち早く日本のマーケットで展開しています。
デザインがさらに進化した新発売「FreeClip 2 S」
―― “FreeClip シリーズ”では 新製品「HUAWEI FreeClip 2 S」(以下、FreeClip 2 S)が、7月30日よりクラウドファンディングサイト「Makuake」で先行発売が開始されました。
橋野 「FreeClip 2」をベースとしたモデルで、一番の進化したポイントがデザインです。ジュエリーのような輝きを放つラグジュアリーさをまとい、丸みを帯びて優美で繊細な充電ケースには専用のアクセサリーも収納して持ち歩くことができます。
デザインを変えて、今まで以上に多彩な層に“ながら聴き”でタッチしていくことは今後の目的のひとつでもあり、新製品「FreeClip 2 S」もそうした面を意識したデザインを採り入れています。
空間オーディオにも新たに対応するとともに、新しく搭載したAIボタンは、どちらかの耳を長押しするだけでスマホのAIアシスタントを呼び起こすことができます。この、空間オーディオ対応とAIアシスタントを呼び出す機能は、アップデートにより「FreeClip 2」でも対応を行いました。
―― イヤーカフ型イヤホンをこれからも力強く牽引されていく自信と覚悟を強く感じました。それでは最後に市場創造への意気込みをお聞かせください。
橋野 現時点における一番の目標は、イヤーカフ型イヤホンの価格帯別シェアで1位をとること。ただ、既存のパイを奪い合うのではなく、イヤーカフの認知をさらに広げていくなかで、新しい層を獲得していくことを目指しています。イヤーカフはHUAWEIが築き上げた市場だという自負がありますから、誰にも譲れないですし、譲らない自信があります。今後のHUAWEIにどうぞご期待ください。

