「2023東京インターナショナルオーディオショウ」参考出展機

エソテリック、マスタークロックジェネレーター「G-01XD」。旗艦機採用のモジュールを搭載

公開日 2024/02/01 17:48 編集部:松永達矢
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エソテリックは、マスタークロックジェネレーター「G-01XD」を3月に発売する。価格は1,320,000円(税込)。

「G-01XD」

同社デジタルプレーヤー「K-01」「N-01」シリーズを始めとする10MHz外部クロックの接続が可能なモデルとの連携を想定したクロックジェネレーター。昨年11月開催の「2023東京インターナショナルオーディオショウ」同社ブースの参考出展モデルが正式に発売が決定された格好となる。

フラグシップ機「Grandioso G1X」にも採用される完全自社開発のOCXO(Oven Controlled Crystal Oscillator)クロックモジュール「Master Sound Discrete Clock」を搭載。クリスタル発振子には音質上、理想的な電気物理特性を追求し、航空宇宙産業用に開発された信頼性の高いクリスタルをベースとした音楽再生専用の「ESOTERIC SC1」を使用する。

温度の影響で周波数精度の変わる発振子の制御プログラムとして「Master Sound TC」を搭載。安定温度が個々に異なるクリスタルのために個体別のカスタムプログラムでオーブンの温度を制御。オーブン温度についても128ステップの多段階制御ヒーターによりきめ細かな温度制御を行うとともに、ヒーターのオン/オフ時の電流変動による発振回路への悪影響を排除するとアピールする。

クロックモジュール内はすべての回路をディスクリート化している

クロックモジュール内はすべての回路をディスクリート化。電源整流回路についても発振回路、バッファーアンプ、ヒーター、制御回路の4系統を独立させている。発振回路とバッファーアンプは、クロック信号の瞬発力と純度の高さを保つため、大型のトロイダル電源トランスを採用。ヒーターと制御回路はEIコアトランスを採用し、回路ブロック同士の相互干渉を避けることで、高音質化を図る。出力バッファーアンプには「Grandioso C1X」などにも採用される「ESOTERIC-HCLD」バッファー回路を搭載した。

10MHzサイン波クロック出力端子を背面に4系統装備。背面のトグルスイッチで、出力端子ごとに「ノーマルモード」と基準電位となるグラウンドを常に0Vにドライブする「アダプティブ・ゼログラウンド」モードを切り替え可能で、好みに応じて音質の違いを選ぶことができる。

内部配線には音質を吟味したこだわりのカスタム同軸ケーブルを採用。コネクターにはMIL規格準拠の金メッキSMAコネクター、正確にインピーダンス=50Ωを整合させた金メッキBNC端子を用い、伝送の信頼性を高め、ロスを抑えたとする。

筐体シャーシは、フロント、サイドパネルには重量級の肉厚アルミニウムを採用し、外部からの振動を抑制する。シャーシ内部のクロックモジュールはネジを使わずに自重でシャーシ内に接地。フット本体はボトムシャーシにねじ止めせず、設置時にシャーシの自重で固定されるブランド独自のピンポイントフット構造を採用した。

トップパネルについてもネジで締め付けないセミフローティング構造にて取り付け。固定用ネジを無くし、振動に敏感なコンポーネントへのねじ止めによる応力集中を避けることで自然な振動減衰効果が得られ、優れた音質を得ることができると同社は説明する。

外形寸法は445W×131H×360Dmm(突起部含む)、質量は12.8kg。付属品として電源コード、フェルト(×3)を同梱する。

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