オンラインイベント「Stream On」を開催

Spotify、「音楽との出会いを増やす」新UIなど発表。Spotify HiFiへは言及なし

公開日 2023/03/09 10:40 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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Spotifyは、太平洋時間3月8日の午前10時(日本時間3月9日午前3時)より、オンラインイベント「Stream On 2023」を開催。「音楽との出会いを増やす」ための新しいインターフェースを公開するとともに、独自のレコメンドAI「DJ」、アーティストをサポートするデジタルマーケティングツール「Marquee」などについて説明した。

SpotifyのCEO、ダニエル・エク氏

イベントの冒頭にSpotifyのCEOであるダニエル・エク氏が登壇。Spotifyは世界で184の国と地域にサービスを提供し、5億人以上のSpotifyリスナーと、1,000万人以上のクリエイターを抱えるストリーミングサービスに成長したと紹介。

Spotifyは世界中のクリエイターとファンを繋ぐコミュニティを形成していると強調

さらに、Spotifyを通じて世界中のアーティストがマネタイズできる場を提供してきたとアピール。音楽だけではなくポッドキャストやオーディオブックといった新しい試みを通じ、クリエイターとファンが密接につながるコミュニティを形成してきたと語る。

今後の新しい取り組みとして、さまざまな新しい音楽との出会いを増やす新しいユーザーインターフェースを提供すると発表。また、先行して2月に発表していた、生成型AIを活用したパーソナライズ技術「DJ」にもあらためて言及した。

新UIは「全く新しい体験をもたらす」ものだとアピール

「DJ」は、ユーザーが気に入りそうな楽曲やアーティストをAIが“驚くほどリアルな声”でおすすめするという音声レコメンド機能。再生中の曲が好みでない場合などにDJボタンをタップすると、さながらラジオDJのように、ユーザーが好きそうな音楽をレコメンドしてくれるという。また、DJに好みを伝えていくほどにレコメンドの精度が向上する。

新しい音楽と出会いやすくなる工夫がなされている

新しいユーザーインターフェースのイメージもイベント内で公開された。「Music」「Podcast & Shows」「Audiobooks」とカテゴリごとにフィードが作成され、スマートフォンの画面を下にスクロールしていくごとに「最新のリリース」、「友人のレコメンド」「エディターによるピックアップ」などがショートクリップで登場する。これまでの再生履歴や所属するコミュニティなどの情報をもとにしてレコメンドされていくという。

独自AI「DJ」がおすすめの音楽やポッドキャストなどをレコメンドしてくれる

また、既存のプレイリストに、そのプレイリストに合う新たな曲を追加してシャッフルに加えてくれる機能「Smart Shuffle」も発表。加えて、新しいアルバムがリリースされるまでの日数を表示し、限定動画を視聴したり収録曲リストを事前チェックしたりできる「Countdown Pages」なども提供を予定している。。

発売までの期待を高める「Countdown Pages」

クリエイター向けの支援も強化。「Marquee」と呼ばれる全画面型レコメンデーション広告ツールや、どれくらいのリスナーに届いたのかという分析ツールなども提供予定。また、配信者がファンから直接投げ銭をもらうことができるポッドキャストサービス「Patreon」とも連携し、Patreonで配信されているコンテンツをSpotifyで聴けるようにもするという。

作品のマーケティングをサポートするデジタルツールも提供

リスナーの好みやスタイルに合わせて曲を届けることができる

なお、おおよそ1時間半に及ぶイベント内において、以前より予告されていたSpotify HiFiについての言及はなされなかった。

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