独自振動板「C-CAM」など進化で音質向上を図る

モニターオーディオ、スピーカー「Silverシリーズ」を第7世代に。初のイネーブルドスピーカーも

公開日 2021/11/09 14:04 編集部:小野佳希
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ナスペックは、同社が取り扱うMonitor Audioのミドルレンジクラススピーカー「Silverシリーズ」を刷新。最新世代機「Silver-7Gシリーズ」を11月10日から発売する。

Silver-7Gシリーズ

ラインナップは下記のとおり。なお、サブウーファーは以前から展開している第6世代モデル「Silver W12-6G」を継続販売する。

■フロアスタンド
・Silver 500-7G ¥473,000円(税込・ペア)
・Silver 300-7G ¥396,000円(税込・ペア)
・Silver 200-7G ¥308,000円(税込・ペア)

■ブックシェルフ
・Silver 100-7G ¥198,000円(税込・ペア)
・Silver 50-7G ¥159,500円(税込・ペア)

■センタースピーカー
・Silver C250-7G ¥154,000円(税込・1台)

■ダイポールスピーカー
・Silver FX-7G ¥154,000円(税込・ペア)

■イネーブルドスピーカー
・Silver AMS-7G ¥170,500円(税込・ペア)

航空宇宙産業用に開発されたアルミ・マグネシウム合金にセラミック硬化処理を施すことで、軽さと高い強度を併せ持つことに成功させた独自振動板「C-CAM」(Ceramic-Coated Aluminium Magnesium)を用いたGoldドームトゥイーターがさらに進化。2020年発売のBronze-6Gで初採用した「UD(Uniform Dispersion)ウェーブガイド」を、第2世代の「UDウェーブガイド II」に進化させて同トゥイーターに搭載するなどした。これにより、音の放射特性をコントロールし、トゥイーターの音域全体においてフラットで優れた放射特性を得ながら、クロスオーバー付近の帯域の指向性も向上したと説明。C-CAM Goldドームトゥイーターのパファーマンスを最大限発揮できるようにしたという。

また、前機種のプレート型ネオジムマグネットをリング型に変更することで、リニアリティを向上させた。加えて、ハニカムパターンのパンチングメタルグリルも、UDウェーブガイドIIのパフォーマンス最大化を図るためにオープンエリアを増やして形状を最適化している。

さらに、ハウジングにはエッジの裏に4つの通気孔を設けることで、マグネット外周を流れる空気の通り道を確保。不要な振動・圧力をチャンバー側に逃すことで、不要振動の大幅な低減と優れた減衰特性を実現させたとしている。

そして、メンブレン表面へ放射線状にディンプル加工を施すことで、薄さや軽さを損なうことなくコーンの剛性を向上させる独自技術「RST」(Rigid Surface Technology)ドライバーも「RST II」へ進化。ディンプル形状のリニューアルに加え、コーンの引張強度を向上させる新しいアルミニウム合金も採用した。

さらに、ドライバーには、FEAモデリング(有限要素解析)によってコーンとエッジの接合面の形状を最適化したDCM(Damped Concentric Mode)テクノロジーも投入。振動板の振幅に対するダンピング特性を著しく向上させたという。そのほか、バスレフポートはダイナミックかつレスポンスの速い低域再生を実現するという「HiVe IIポート」を引き続き採用している。

本体色は、ブラックホーク、ハイグロスブラック、ナチュラルウォルナット、サテンホワイト、アッシュの5色を用意。イネーブルドスピーカーとダイポールスピーカーはハイグロスブラックとサテンホワイトの2色での展開となる。

シリーズ最上位機種となる「Silver 500-7G」は、200mmのウーファーを2基と、25mmのトゥイーター1基、76mmミッドドライバー1基による3ウェイバスレフ型フロアスタンドスピーカー。ミッドドライバーはフェライトからネオジムに変わり、ボイスコイルも大型の35mmのものにし、ミッドレンジの指向性とレスポンスも向上させている。

Silver 500-7G

加えて、ドライバーの小型化を実現させたことでトゥイーターとミッド間のドライバーを近接させることが可能に。これにより、クロスオーバー付近の帯域において指向性の改善を実現しつつ、スムーズで歪みの少ないサウンドも実現したとしている。

また、アウト・トリガー設計の脚部はABS製でより強固な仕上がりにし、制振性と安定性の向上を図った。なお、スパイクは取り外しが可能。

周波数特性(-6dB)は27Hz-35kHzで、能率(2.83v@1m)は90.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が250W。クロスオーバー周波数は800Hz/2,700Hz。

「Silver 300-7G」は、25mmトゥイーター1基と76mmミッドドライバー1基、150mmウーファー2基による3ウェイ機。Silver 500-7Gよりウーファーは口径が小さいが、ミッドドライバーはSilver 500-7G同様にネオジム採用の新ドライバーになっている。

Silver 300-7G

周波数特性は31H-35kHzで、能率は87.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が200W、クロスオーバー周波数は750Hz/2,800Hz。

「Silver 200-7G」は、25mmトゥイーター1基と130mm ミッド/ウーファー2基による2.5ウェイ機。ミッド/ウーファードライバーのボイスコイルが前機種の25mmから28.5mmに拡大し、ハニカムのディンプルも備えている。

Silver 200-7G

周波数特性は34Hz-35kHzで、能率が87.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が150W、クロスオーバー周波数は2,700Hz。

ブックシェルフ「Silver 100-7G」は、25mmトゥイーターと200mmミッド/ウーファー1基ずつによる2ウェイモデル。周波数特性は35Hz-35kHzで、能率は87.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が120W、クロスオーバー周波数は2,300Hz。

Silver 100-7G

「Silver 50-7G」は、25mmトゥイーターと130mmミッド/ウーファー1基ずつによる2ウェイモデル。周波数特性は47Hz-35kHzで、能率は86dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が100W、クロスオーバー周波数は2,600Hz。

Silver 50-7G

センタースピーカー「Silver C250-7G」は、25mmトゥイーター1基と76mmミッドドライバー1基、130mmウーファー2基による3ウェイ。周波数特性は65Hz-35kHzで、能率は88.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が200W、クロスオーバー周波数は650Hz/3,300Hz。

Silver C250-7G

ダイポールスピーカー「Silver FX-7G」は、25mmトゥイーター2基と150mmミッド/ウーファー2基による2ウェイ。周波数特性は81Hz-35kHzで、能率は87.5dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が85W、クロスオーバー周波数は2,000Hz。

Silver FX-7G

イネーブルドスピーカー「Silver AMS-7G」は、Silverシリーズ初のドルビーアトモス対応イネーブルドスピーカー。UDウェーブガイドIIをイネーブルドスピーカーとして最適化し、他モデルよりも深いガイドとすることで、アップファイアリング(天井反射)に適するよう指向性を調整。スピーカーからの直接音を最小限とし、反射音を十分に聞かせるようチューニングしているという。

Silver AMS-7G

25mmトゥイーターと130mmミッド/ウーファー1基ずつによる2ウェイ密閉型で、周波数特性は76Hz-35kHz、能率が87dB、インピーダンスは8Ω、許容入力が60W、クロスオーバー周波数は2,000Hz。なお、壁掛け用の金具受けも設けており、ハイトスピーカーとしても使用できる。

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