秋葉原・オリオスペックで開催

【イベントレポ】iFI-Audio「iPhono2」と「Pro iCAN」でアナログ再生の最前線を体感

2016/05/24 季刊・ネットオーディオ編集部:石島一尚
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秋葉原・オリオスペックにて、iFi-Audioの最新フォノイコライザー「iPhono2」とプリアンプ「ProiCAN」を取り上げたアナログ試聴会が5月21日(土)開催された。

試聴会のメインとなったiPhono2(右端)とPro iCAN(右から2台目)

イベント当日の様子。多くの来場者が集まった

ゲストには、自身も「プリアンプを数珠つなぎ」で使うなどアナログオーディオに対してマニアックに取り組んでいるオーディオ評論家の鈴木裕氏が登場。「これまで経験してきたアナログ再生の奥義を語る」というテーマを軸にイベントは進められた。


液晶モニターを用い分かりやすく解説していた
まずはiPhonoの後継機、iPhono2(関連ニュース)から試聴スタート。各機能や使用パーツ、初代モデルとのちがいについて、詳細な解説も行われた。鈴木氏はiPhono2の使用パーツに着目し、「Vishayの抵抗など高価で高品質なパーツをただ使用するだけではなく、しっかりとiFI-Audioの音にまとめ上げている」とコメント。また、初代モデルと比較した本機のサウンドを、「アキュレートかつ音像再現に優れ、低域に関しては変に膨らますことなく太く出す」と解説していた。

レコードについて解説する鈴木裕氏

iPhono2のイコライザーカーブとカートリッジの静電容量の切り替え機能に関するデモも実施。ColumbiaレーベルのクラシックレコードをRIAAカーブで再生してから、次にColumbiaカーブに合わせて再生。その変化を聴き比べた。鈴木氏は「100Hz以下の戻しが少なくて、低音から高音域までしっくり出てくる」とその印象を語った。さらに「音は好みだが、細かく設定を変えられること自体が大切。技術が進化した今だからこそできたアナログ機器」とiPhono2を評価。イコライザーカーブの調整によって変化する音質に、頷きながら聴き入る来場者の姿も目立った。

後半は、iFI-Audioがフラッグシップ・ラインとして開発したプリ/ヘッドホンアンプ「ProiCAN」を中心とした試聴が行われた。鈴木氏はプリアンプに求められる能力として「パワーアンプに“働きかける”能力が大切」と紹介。本機の高いドライブ能力とフルバランス構成の優位性について紹介した。


基板のモックアップも手にとって確認出来るように展示されていた
試聴ではまず、本機の特徴である真空管/トランジスタの切り変え機能をデモ。「Solid State」「Tube」、そしてトランジスタと真空管をハイブリッドでドライブする「Tube+」という3種類の動作モードを順番に切り替えてレコード再生を行った。鈴木氏は「Tube+になると低音が増強されて実在感が出てきますね」と前置きしたうえで、好みにより動作モードを変えられる魅力を強調した。

Pro iCANに搭載された低域補正の「XBass」については、鈴木氏自身も自宅において曲に応じて好みでパラメトリックイコライザーを使用していることにも触れ、「補正技術はオーディオ再生でも有意義なもの。しかもこのXBassは、ただ周波数特性をいじるのではなく、音の作り込みを行ってレンジを広げている」と評価した。

当日は、用意された席数が来場者で全て埋まる盛況ぶり。ロック、ソウル、ポップス、クラシックなど幅広いジャンルのレコードが、iPhoneとPro iCANを用いたシステムで再生された。

試聴会終了後は、iPhono2のアップグレードのポイントや、Pro iCANのヘッドホン再生によるサウンドを取り上げたフリートークも展開され、大盛況のうちにイベントは幕を閉じた。

iPhono2とPro iCANは、いずれもiFI-Audioらしい過去のオーディオスタイルに対する敬意と現代最先端の技術、そして開発者のトルステン・レッシュ氏の音楽的センスが融合した製品となっており、注目点は多岐にわたる。iFI-Audioを取り扱うENZO j-Fi LLC.では今後もこうした製品の魅力に触れることができるイベントを積極的に開催していくとのことだ。

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