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「CMと800 Diamondの橋渡し」

B&W、CMシリーズ最上位スピーカー「CM10」を国内発売

ファイル・ウェブ編集部
2013年08月21日
ディーアンドエムホールディングスは、英Bowers & Wilkins(B&W)社の新製品として、CMシリーズのフラグシップスピーカー「CM10」を10月に発売する。

B&W「CM10」(ローズナット)

B&W「CM10」(ピアノブラック)

本体色はローズナット(MR)とウェンゲ(MW)、ピアノブラック(B)の3色。ローズナットとウェンゲは283,500円(1本/税込)、ピアノブラックは311,850円(1本/税込)。ただし1本単位では購入できず、ペア販売のみとなる。

CM10の概要

本体色はローズナット、ウェンゲ、ピアノブラックの3色

CMシリーズは2006年に生まれたシリーズで、今年で7年目を迎えた。CM1の大ヒットに続き、サイズ違いのモデルやフロアスタンディング型など、様々なラインナップが生まれたことはご存じの方が多いだろう。

CM10は、CMシリーズと800 Diamondの橋渡しとなるモデルとして企画された。ディーアンドエムでB&Wの商品を長年担当している澤田龍一氏は、「800 Diamondの下に位置するモデルにはPM1があるが、PM1はスタンドマウント設計のため、ホームシアター用途には適さない。PM1もシリーズ化するという予定があったと聞いているが、その計画も無くなった」と、CMシリーズの最上位機としてCM10が作られた背景を説明した。

CM10は3ウェイ4スピーカーで、トゥイーターを除く筐体の高さはCM9と同等となる。3ウーファーとすることで低域を拡張することが可能になったほか、高域についてもトゥイーターの進化によりさらに音質を高めた。またミッドレンジユニットも筐体への取り付け方法を工夫した。

■新設計トゥイーターを搭載

CMシリーズとして初めて、トゥイーターを筐体の上部に配置する「トゥイーター・オン・トップ」構造を採用。これによりステレオイメージと音の広がりの向上が見込めるほか、ミッドレンジやウーファー部の容積確保にも寄与する。

トゥイーター部をキャビネットの外部に配置

メタルメッシュグリルを外したところ

トゥイータードームも新設計。PM1で採用された「カーボンブレース・トゥイーター」で行った研究に基づき、メインのアルミニウムドームの周囲を、ドームの輪郭に沿って中心部に穴がある第二のアルミ層で補強する「新デュアルレイヤーアルミドーム構造」を採用した。澤田氏は「CM10のアルミドームは薄さが35ミクロンで、通常の50ミクロン程度のものに比べてとても薄い」と紹介。振動板を軽量にすることで特性が良くなり、高域共振周波数がB&Wの標準的なドームの30kHzに比べ、38kHzに高まったほか、磁気回路を強化せずに90dBという高感度を実現することも可能になったという。

CM10のトゥイーター取付構造

CM10のトゥイーター内部構造

ただし、単に振動板を薄くするだけでは、ドームの周辺からたわんでしまうので、補強する必要がある。「PM1のときはカーボンファイバーで補強したが、これでは生産性が悪いので、今回はデュアルアルミ構造とした」と澤田氏は説明する。

また澤田氏は高域特性を伸ばしたことについて「特にハイレゾ音源に対応させたいからとか、そういうことではない」と説明する。「聴こえない帯域を伸ばすことで、聴こえる帯域の特性が良くなる。そのための高域特性の改善だ」と、意義を強調する。

CM10のトゥイーター(上)と通常のトゥイーター(下)の周波数特性の違い。CM10の方が高域まで伸びていることがわかる

トゥイーターは「新デュアルレイヤー・アルミドーム構造」を採用した

トゥイーターの取付構造にも工夫が凝らされている。リジッドに固定するのではなく、キャビネットにアイソレーティング・ジェルを重ね、その上にトゥイーターを置いている。このためトゥイーターを動かすことが可能となっている。強固に固定しないことで、共振を抑制している。

トゥイーターの保護についても、新たな試みが行われた。CM9など既存モデルは、バッフル面より前にトゥイーターが出ているため、店舗などで損傷する場合あった。これを回避するため、強固なメタルメッシュグリルが今回採用された。グリルの取り外しには専用ツールが必要で、ツールは製品に同梱される。専用ツールをトゥイーターの下に差し込み、取り外し用のボタンを押すことで、グリルを取り外せるようになる仕組みだ。

CM10のメタルメッシュグリルは専用パーツを使うことで取り外せる

なお澤田氏によると、「グリルを付けると、どうしても音がマスキングされてしまう。できればグリルは外して聴いていただきたい」という。

■ミッドレンジやウーファーにもこだわり

ミッドレンジはFSTで、150mm径のものを1基搭載している。ミッドレンジユニットの取り付け方法も、800 Diamondの工夫が盛り込まれている。CM9では、ミッドレンジはバッフル面に直接固定されていたが、本機ではユニットを後方から引っ張る構造を採用することにより、キャビネットからデカップリング。これによりキャビネットとの共振を抑えている。

FSTミッドレンジ。マウント方法を変更した

FSTミッドレンジの取付構造。後ろから引っ張るような構造とし、キャビネットとデカップリング化した

またウーファーは165mmのペーパーケブラーで、3基を搭載している。トゥイーターとミッドレンジがともに上方へ移動したことでキャビネット内に余裕が生まれ、筐体内でウーファーが占める領域は、CM9に比べ50%広くなった。

様々な工夫により、CM10は既存モデルに比べキャビネット振動を大幅に低減させた

ウーファーは165mm径のものを3基搭載する

周波数帯域は28Hz〜50kHz(-6dB)で、出力音圧レベルは90dB。公称インピーダンスは8Ωとなる。

外形寸法は200W×990H×337Dmm(キャビネットのみ)、質量は33.5kg。

【問い合わせ先】
ディーアンドエムホールディングス
ディストリビューター営業部
TEL/044-670-6611

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  • ジャンルスピーカーシステム
  • ブランドB&W
  • 型番CM10
  • 発売日2013年10月
  • 価格¥283,500(1本/税込)※ローズウッド/ウェンゲの価格。ペア販売のみ
【SPEC】●型式:3ウェイ・バスレフ型 ●使用ユニット:25mmデュアル・レイヤー・アルミニウム・ドーム・トゥイーター×1、150mmウォーブン・ケブラーコーンFSTミッドレンジ×1、165mmペーパーケブラー・コーン・ドライバー×3 ●出力音圧レベル:90dB(2.83V 1m) ●高調波歪率:<1% 86Hz〜28kHz ●公称インピーダンス:8Ω(最低3.1Ω) ●クロスオーバー周波数:350Hz 4kHz ●外形寸法:200W×990H×337Dmm(キャビネットのみ) ●質量:33.5kg

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