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世界初の192kHz/32bit対応USB-DACも

PCオーディオ/USB-DACから真空管アンプまで、独HIGH ENDの注目モデル一挙紹介

山之内 正
2010年05月11日
ミュンヘンのHIGH END 2010のレポートの最後に、筆者の目を引いたいくつかの新製品をランダムに紹介しておこう。

南西ドイツを代表するアンプメーカーのOCTAVEは、真空管プリメインアンプ「V70」をブラッシュアップした「V70SE」とフォノイコライザーアンプの「Phonomodul」を公開した。

Phonomodulは3系統の入力をフロントパネルで切り替えられる

プリメインアンプの人気機種V70にはやくもSEバージョン「V70SE」がデビューした

後者は最大で3系統の入力をそなえ、フロントパネルの切り替えスイッチでカートリッジを瞬時に切り替えて楽しむことができる。会場ではトーンアームとカートリッジを3系統取り付けたターンテーブルシステムでデモンストレーションを行い、Jubilee Preampと組み合わせ、非常に精度の高いサウンドを再現していた。

ドイツのAcoustic Planは、真空管プリアンプを内蔵したユニークなミュージックサーバー「Mudra」を発表。スケルトン仕様で確認すると、手前に500GBのHDDを2基搭載し、そこから一番離れた位置に真空管を用いたアナログアンプ回路が設けられていることがわかる。内蔵するディスクドライブはCDとDVDに対応したティアック製で、D/Aコンバーターは192kHz/24bitに対応している。最先端のデジタルオーディオエンジンと真空管アンプの組み合わせは奇抜に感じるかもしれないが、再生音はワイドレンジでスピード感もあり、きわめて高い水準を実現していた。なお、HDDはSSDに変更することも可能だという。操作は専用のタブレット型端末で行う。

Acoustic Planのミュージックサーバー「Mudra」

「Mudra」専用のタブレット型端末

英国のCambridge Audioは先日紹介したネットワークプレーヤーに加え、今夏発売予定のユニバーサルプレーヤー「Azur 650BD」を公開した。型名から分かる通りBDの再生に対応するほか、CD、SACD、DVD-Video、DVD-Audioをすべてサポートし、1080pへのアップサンプリング機能やアナログ7.1ch出力まで搭載する。これだけ多機能ながら現地価格で10万円を切るレンジに設定しており、価格面でもインパクトが大きい。本機は日本への導入も予定されている。

Cambridge AudioのユニバーサルプレーヤーAzur 650BDと7.1chAVアンプのAzur 650R。Azur 650BDはHDCDの再生にも対応する

イタリアのNorth Star Designからは世界で初めて192kHz/32bitのUSBオーディオに対応したD/Aコンバーター「USB dac32」が登場し、大きな注目を集めた。TIのPCM1795を搭載し、対応ドライバを使用することによって、Windows、Macの両方で192kHz/32bitを実現する(USB2.0が必須)。ジッターレスのリクロック機能、グラウンドの磁気的な遮断によるノイズ低減など、パソコンとの接続環境を改善する技術の搭載も注目に値する。

North Star DesignのUSB dac32は世界で初めて192kHz/32bitをサポートしたUSB-DACで、USBのほかに同軸、光、XLR、I2Sの各デジタル入力も搭載している

英国のCHORDはミニマムサイズのコンポーネント「Chordette」シリーズに複数の製品を投入し、ランナップを拡充する。既発売のGem(D/Aコンバーター)に加え、システムの核になるプリアンプ「Prime」、ヘッドホンアンプ「Toucan」(日本でも発表済み)、フォノアンプ「Dual」、ミニPC「Mogui」という5機種のラインナップが公開された。

Chordetteシリーズのヘッドホンアンプ、toucan。入力を2系統装備する

プリアンプのPrimeはChordetteシリーズのコントロールセンターとして機能する


ミニサイズのPC、Mogui。フロントパネルに2系統のUSB端子を搭載

フォノイコライザーアンプのDual。インピーダンス切り替えなどはフロント側から操作できる


Chordetteシリーズを重ねてセッティングするとこんなイメージになる。僅かなスペースでフルシステムが完成し、デスクトップでも邪魔にならない
5機種とはいっても本体が非常にコンパクトなので、すべて重ねても写真のように小さな空間に収めることができる。もちろん横幅と奥行きはすべて共通で、デザインも統一されている。PCも含めてこのサイズにまとめる発想が非常にユニークだが、ミニマルハイエンドというコンセプトはこれからのオーディオの流れを示唆するもので、興味深い。Gem、Toucan以外の製品の日本への導入はいまのところ未定だという。

(山之内 正)

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