“オーディオ銘機賞2003”金賞はアキュフェーズのプリアンプ「C-2800」に決定!

2002/10/18
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ACCUPHASE「C-2800」
●小社『季刊オーディオアクセサリー』誌主催“オーディオ銘機賞 2003”の選考会が終了した。三賞、部門賞の結果を順次お伝えしていく。

オーディオ評論家・全国有力販売店の担当者からなる審査委員が激論を闘わせた結果、金賞授賞製品は、アキュフェーズのステレオプリアンプ「C-2800」(¥1,100,000)に決定した。本機の主な特徴は以下の通り。
・画期的な「AAVA方式ボリューム・コントロール」を搭載
・プリント基板材質に低誘電率、低損失のテフロン基材を採用
・左右独立のR-トロイダル電源トランス
・各増幅回路独立、完全ユニット・アンプ化
・ロジック・リレーコントロール回路による最短の信号経路
・オプションでアナログ・レコード再生可能
・重厚なパーシモン仕上げのウッドケース

以下は、Phile-web「週刊 製品批評」に掲載された、藤岡誠氏による評論記事である。
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本機は音量調整回路において従来からの発想をみごとに転換していることが最大の注目点である。AAVAは「アキュフェーズ・アナログ・ヴァリアブル・アンプリファイアー」の頭文字で、可変抵抗器を一切使用しないため、(1)回路のインピーダンスが変化しない。(2)熱抵抗雑音が最小。(3)左右独立した電子回路で構成されクロストークが最小。(4)ボリュームノブなど機械的要素と要因による音質変化がないなど数多くの特徴を持っている。

ユニットアンプは、AAVAは増幅系と一体化されているから当然だが左右2個に集約されている。内部基板はテフロンで、パターンの金メッキは当たり前。電源部は左右独立のR-トロイドコア型でこれは新開発。ブロックコンデンサーは片chあたり6個使いが2個使いに変更されている。まったくのモノコンストラクション。そして内部配線材はほとんど皆無に等しい。機能面は例によって多様。合計11系統の入力端子と6系統の出力端子を装備。入力モードはディスプレイ表示される。また今回は本格的ヘッドホンアンプを備え、メインボリュームで出力調整も可能。さらに「EXT PRE」機能で接続変更をすることなく他のプリメインアンプを活用可能で、例えばホームシアターなどの場合に外部プロセッサーのフロントL/Rの出力を接続しておけば、本機をパスして直接パワーアンプへ入力することができる。

試聴して驚いたのは微小レベルのクリアさだ。これは取りも直さずSN比が群を抜いている結果としての効果だが、素晴らしいレベルに達している。音質、音調上で過剰な色付けが無いのも大きな魅力である。本機はまさに国産高級プリアンプの最高峰であり、久しぶりに感動の世界が広がった。
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【C-2800 SPEC】
●周波数特性:20Hz〜20kHz +0、-0.2dB(BALANCED/UNBALANCED INPUT) ●全高調波歪率:0.005% ●入力感度(定格出力時):252mV(BALANCED/UNBALANCED INPUT) ●入力インピーダンス:40kΩ(BALANCED)、20kΩ(UNBALANCED) ●定格出力/出力インピーダンス:2V/50Ω ●SN比:110dB(EIA S/N) ●最大出力レベル:7.0V ●消費電力:48W ●外形寸法:477W×156H×412Dmm ●質量:21.2kg ●取り扱い:アキュフェーズ(株)

(Phile-web編集部)

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