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公開日 2026/09/19 06:30
連載「遠藤義人の全国のインストーラーを訪ねて」

CAVIN大阪屋が石井伸一郎さん直伝の音響測定分析アプリ「SoundRoom」をリリース!

遠藤義人

北海道・札幌の時計台近くにビルを構えるオーディオ&ホームシアターショップCAVIN大阪屋。2階ホームシアターフロアには、プロジェクターやAVアンプといった機材を取り揃えて、シアターの視聴環境も整えている。その活動の最新情報をお伝えする。


レグザのスマート4Kプロジェクターを展示開始


CAVIN大阪屋は1階がアクセサリー、2階がホームシアター、3階はミドルクラスのオーディオ、4階はハイエンドオーディオのフロアとなっている。今回訪れたのは2階のホームシアターコーナー。メインの視聴室に張られた150型スクリーンは縦2m強と、一般住宅では事実上の最大規模。等身大投写が可能なサイズだ。



ホームシアター視聴スペース


ここではビクターの4K、8Kプロジェクターで最高峰の映像を楽しめる。それに加え、このたびTVS REGZAのジンバル一体型プロジェクター「RLC-V7R MAX」を導入。DLPらしいリッチな色乗りと、電源を点けるだけで映像の大きさと形がスクリーンに合わせてピタッと自動で補正される設置の手軽さが話題を呼んでいる。


実際、これをきっかけに足を運ぶ人も増え、ビクターの「LX-NZ30」といったDLPモデル、「DLA-Z7」や「DLA-V800R」といったハイグレードモデルと比較するケースも多いという。



ビクター「DLA-Z7」「DLA-Z7」、TVS REGZA「RLC-V7R MAX」など複数機種を常設


サウンドも妥協はなく、英国ブランドKEFのフラグシップモデル「Blade」を中心にマルチチャンネル環境を整備している。AVアンプは、デノンやマランツと並び、ヤマハの製品も取り揃えているし、MAGNETARの4K UltraHDプレーヤーのMK2モデルも展示している


部屋の音響特性分析アプリ「SoundRoom」


「最近こんなこともやってるんですよ」とおもむろにスマートフォンを取り出したCAVIN大阪屋インストーラーの森田悠司さん。自らが制作したAndroidアプリ「SoundRoom」を見せてくれた。実は悠司さん、デジタルデバイスを使った創作が好き。加えて部屋の音響についての造詣が深い人である。



森田悠司さんがAndroidアプリ「SoundRoom」を見せてくれた


カスタムインストールを推進する立場上、かねてから部屋の音響について関心が高かった悠司さん。「石井式リスニングルーム」で知られる音響研究家の石井伸一郎さんと、日本オーディオ協会を通じて親交を深め、リスニングルームの音響についてさまざまなことを教わったという。


「日々お客様と接したりイベントを開催したりする際、なかなか想定する音に辿り着けない事態に直面することがあるんです。低域がスカスカだったり、ボーカルが引っ込んだり。


そういったことをそれぞれの現場で簡単に解消できる手がかりとなるスマホアプリがあったらいいな、という思いがきっかけです。そんな前々からやりたかったことをこうして形にしてみて、ご来店いただいたお客様と共有したところ、予想以上に喜んでいただけました」(悠司さん)


操作は簡単。Androidアプリを起動して、Bluetoothでオーディオ機器に音声を送信、マイクで収録した音を分析に掛けるだけ。一連の操作は、ガイダンスに従って進めればいいから、初めての人でも簡単だ。



アプリのホーム画面(写真左)/Google Playの「SoundRoom」購入画面(写真右)


まずは測定する部屋に名前を付けて「Theatre」などと設定。続いて、部屋の用途としてどれぐらいの残響率にしたいかを設定する。シアタールームは比較的短め、オーディオルームでは比較的長めが好まれる。


そして部屋の寸法比。定在波の生じにくい “黄金比” を簡単に探るには、このメニューがとても有効だ。理想的な寸法比はおおよそ実現困難な天井高になるため、たいていの場合は妥協せざるを得ないが、可能な限り “まあまあ” の寸法比で建築したい。



拙宅の地下シアタールームを入力




狭小寄りの拙宅の寸法比


今回はUSBで外部マイクを接続して測定を開始。すると、AVアンプでよく行うようなスウィープ音が数秒流れ、あっという間に測定結果が出る。


「海外でも同様のアプリは存在するのですが、なにぶん使い方がよくわからない上、マニアックすぎて複雑です。そこでこのアプリでは、自分にとって必要なポイントに項目を絞って作っています。


残響時間などをAIに委ねると、結構間違えるんです。だから最初は全然うまくいかなくて。何度も間違いを指摘して訂正させたら、とうとうAIくんの頭が良くなったのか『そうそう、コレコレ!』というものができました」(悠司さん)



測定結果


この「SoundRoom」アプリは、Androidストアにて1,500円で販売中。現在はAndroidアプリかつフロント2chのみだが、今後ニーズが高まればiOS版や、マルチチャンネル版、さらにはAV機器とのリンクにまで拡げていきたいと意気込む。


いまのところiOS版はないが「アプリが売れたらMacを買って開発しようかな」とのこと。もともとMacユーザーの私はこれを機にAndroidタブレットを購入し、このアプリを導入した。上の各写真データは、実際に自室で試してみた結果である。


私もこの部屋を作った20年ほど前には石井式を参考にした。いちばん大事なのは部屋の寸法比だが、間取りから自由に設計できる機会はほとんどない。


その点このアプリは、決められた部屋の条件の下で、どこにどんな吸音材をどれくらい配置すれば良いのかまでフォローしてくれる。しかも提案してくれる吸音材などは高価な音響パネルではなく、ごく普通の住宅部材だ。



改善の提案もしてくれる




部屋づくりは石井伸一郎さん、高橋賢一さん著作の『リスニングルームの音響学』を参考にした


目に見えない音響の処理。一次反射だ、コーナーだ、といっても経験が少なければ闇雲に増えていく。「Sound Room」アプリを元に、部屋の基本性能から積み上げていった方が効果的だと思うがどうだろう。






CAVIN大阪屋


北海道札幌市中央区北1条西3丁目3-8
TEL:011-221-0181
営業時間:10時30分 – 18時30分
定休日:水曜日



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