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公開日 2024/03/19 06:30
ニュートラルでありながら緻密で濃密な質感を提供

プロ機の哲学を小型サイズで体現。SPLのパワーアンプ「Performer s800」で“音楽の表情”を味わい尽くす

生形三郎

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業務用のモニターコントローラーやマスタリングコンソールを手掛けるドイツのSPL社。質実剛健な製品作りと120V動作を実現する「VOLTAiRテクノロジー」など画期的技術を用いた製品開発で、プロ機だけでなくホームオーディオ機器への進出も目覚ましい存在だ。

本稿ではプロユースブランドという同社のアイデンティティを、コンパクトなボディで体現したパワーアンプ「Performer s800」を紹介。プロ向けの機能を備え、「聴きこむほどに、音楽の表情や空気感に引き込まれる」本製品の魅力を紹介していきたい。


■シンプルなデザインに物量を投入。プロブランドならではの「質実剛健さ」に注目



Performer s800は、同社「Diamond」や「Phonitor」シリーズなどと同じサイズ感の、コンパクトなパワーアンプだ。出力は、4Ωで285W×2、8Ωで185W×2、ブリッジモードでは450W×1と、強大な出力を保証。回路には、同社コンポーネントでおなじみの、独自開発オペアンプを±60ボルトで駆動するVOLTAiRテクノロジーも搭載され、高速かつ高効率な性能が追求されている。

「Performer s800」437,800円(税込)

実機を前にすると、278mmという30cm弱の横幅によるスマートなサイズが印象的である。しかしながら、持ち上げようとするとずっしりと重い。まさに、みっちりと中身が詰まったイメージなのだが、製品内部画像を見ても横幅のほとんどを占める巨大なサイズのトロイダルトランスが搭載されており、電源部への物量投入を伺い知ることができる。

筐体横幅とほぼ同寸の大型トロイダルトランスを搭載

デザインは至ってシンプルだ。一切のボタン類を排したフロントパネルには、3つのLEDランプが並ぶ。電源状態を示す「PWR」を中央に、左には直流(DC)電圧が検出された際の自動出力オフ時に点灯する「PROTECT」、 そして、本体過熱時に同じく自動出力オフした際に点灯する「TEMP」が配置されている。これらによって、動作状態が即座に把握可能となっており、異常があった際に働く出力オフや強制冷却などの保護回路とあわせて、安全に使用することができる。

フロントパネルはシンプルなデザインで構成。カラーバリエーションはシルバーとブラックの2色を用意

さらに、プロユースブランドならではの機能が2つある。ひとつは、インプットスルーアウト端子が装備されていること。スルーアウトを通じて2台目のパワーアンプを接続できるので、プリアウト側の出力が1系統のみでもバイアンプ接続が容易に実現できる仕様となっている。

もうひとつは、レベル調整用トリムの搭載だ。本体裏面に、入力感度を0dBから-5.5 dBまで0.5dBステップで調整できるツマミが用意されている。接続するスピーカーの能率によって、出力レベルを最適な音量へと調整できるので、より使用環境にフィットした駆動が可能となる。

ちなみに、インピーダンスが4Ω未満のスピーカーは接続が非推奨となっている。

微細なディテールをも拾う高い音像描写。その持ち味と魅力に迫る

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