祝・カロッツェリア40周年。世界初のカーCDプレーヤーからGPSカーナビまで、銘機でたどるカーオーディオの挑戦
今年40周年を迎えたパイオニアの車載向け製品ブランド「カロッツェリア」。世界初のカーCDプレーヤーからボックススピーカー、GPSカーナビゲーションまで、カロッツェリアはカーエンターテイメントの世界を革新し続けてきた。パイオニアの川越事業所に飾られた懐かしの製品群とともに、カロッツェリアの挑戦の歴史を振り返ろうと思う。
カロッツェリア前夜、アメリカ市場からスタート
パイオニアがカーオーディオ市場に参入したのは1963年のこと。当初はアメリカ国内向けに4トラックカーステレオ「RPS-501」を発売、その後1966年に日本国内においても後継機となる「RPS-503」をリリースした。
4トラックカートリッジとは、1/4インチ幅の磁気テープを始端と終端を同じ面同士で接合し、脱着可能なケースに収納した2チャンネル2プログラムのテープメディア。民生用はすぐに姿を消し、以降は路線バスの車内放送などで使われていたという。
1977年に「ロンサム・カーボーイ」ブランドを設立。カセットテープ全盛の時代を経て1984年に世界初となるカーCDプレーヤー「CDX-1」とチューナーコントロールデッキ「FX-K9」を発表。据え置き型のCDプレーヤーの発売が1982年10月1日なので、僅か2年後には自動車でデジタルメディアが愉しめる時代が来たということになる。
CDプレーヤーやGPS搭載ナビなど“世界初”を送り出す
「自動車の理想を追い続けるカーオーディオデザイン工房」という願いを込め、1986年にカロッツェリアへとブランド名を変更。第2世代カーCDプレーヤーである「CDX-2」とチューナーコントロール・グラフィックイコライザー・デッキの「KEX-900」の天板にcarrozzeriaのロゴが描かれたのが最初だと言われている。
1987年には、世界初となる6連奏カーCDチェンジャー&1DINでCDプレーヤーとチューナー、カセットをコントロールするマガジン式カーCDプレーヤー「CDX-M100」と、コントロールチューナー・デッキの「KEX-M700」を発売。6枚のCDを連続再生できるほか、家庭用6連奏CDプレーヤーとマガジンが共有できるなど、多彩な機能が話題となった。
そして1990年。世界初の市販GPSカーナビゲーション「AVIC-1」を発表する。今では当たり前となったGPS方式のリアルタイムナビゲーションシステムで、アンテナの大きさに歴史を感じさせる。当時人気だったF1ドライバーのジャン・アレジ氏が出演した「道は星に聞く」というフレーズのCMを覚えている人も多いだろう。
1997年には世界初のDVDカーナビ「AVIC-D909」と8型TVモニター「TV-W808」が登場。1枚のディスクで全国地図をカバーしたほか、高速読み取りと高精度な自社位置表示などにより、快適なナビ体験を実現した。GPSアンテナも、この頃になると小型化していた。このモデルが後の「サイバーナビ」の第1世代となる。
1998年には、目的地を聞き取り、簡単操作で案内が可能な「楽ナビ」を世に送り出した。「AVIC-500」のディスプレイは5.6型、地図データはCD-ROMに納められていた。以後、カロッツェリアはサイバーナビと楽ナビの2ライン展開となる。
高音質化にも注力、MDなど新しい音楽ソースにも対応
高音質化も忘れてはいない。1993年にカロッツェリアXをリリースすると、高品位なスピーカーやCDデッキなどを展開。2009年にはハイエンドオーディオ向けのCD/USB/チューナー「DEH-P10」を発表。このモデルは今もなおオークションなどで人気を集めているモデルだ。
そして2013年に両面駆動方式の超薄型サブウーファー「TS-WH1000A」を発表した。シートの下にも格納できるサブウーファーは貴重な存在だ。
カーオーディオで広く知られるのがBOXスピーカーだろう。「TS-X60」は1984年に登場した元祖的存在。その後、リアウィンドウで光るカロッツェリアのイルミネーションロゴはハッチバックやセダンでお馴染みのカスタマイズとなった。
2001年にサイバーナビから登場したDVD/CDユニット内蔵HDDナビゲーション「AVIC-H09」と7型ワイドTV/MD/DSP AVパワーユニット「AVIC-V07MD」は、10GBのHDDを搭載し、MP3の録音再生のほか、MDの再生にも対応。世界初のミュージックサーバー機能を搭載したHDDナビとして高い評価を得た。
「通信カーナビゲーション」も2002年に登場したカロッツェリア「AVIC-T1」が世界初。リアルタイムで地図データの更新のほか、渋滞情報、近隣の店舗や天気などの情報をナビで取得できるという、今では当たり前のことも、20年以上前にパイオニアは実現していた。またワイヤレスリモコンも用意していたという。ちなみにAVIC-T1の通信サービスは、2009年5月31日に終了している。
ナビゲーションはスマートフォンと連携する時代に。2014年に登場した「SPH-DA120」は、7型の画面とApple CarPlayに対応したモデル。Apple CarPlayの国内初対応もパイオニアが初めてであった。
パイオニア(先駆者)という社名のとおり、カロッツェリアの歴史は世界初に挑戦し続ける歴史でもあった。カロッツェリアブランドはカーナビ、カーオーディオの枠を超え、ドライブレコーダーやデジタルミラーなど分野を拡げつつある。カロッツェリアは今後も空想を現実にしていくことだろう。
























