公開日 2018/12/23 07:00

GoPro vs Insta360、ヌルヌル映像対決 3番勝負! 最強の “ヌルヌルアクションカメラ” を選ぶ

“ジンバル級” 手ぶれ補正搭載カメラ
編集部:平山洸太
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2戦目:階段ダッシュ

明神男坂

2戦目の舞台として選ばれたのは、秋葉原・神田明神の裏口に位置する、明神男坂。68段の階段となっている。こちらを駆け抜けて撮影すれば、非常に不安定な動画が期待できるので、性能を比較するにはうってつけの場所だ。今度はこちらで先程のセットを手に持ちながら走ってみた。



全体的な映像としては、Insta360の方が明らかになめらか。まるで浮いて移動しているかのような補正効果が得られている。一方GoProは、大きな動きは残しながらも細かい振動が補正されており、こちらも映像としては綺麗にまとまっている。GoProの方がジンバルの挙動に似たような映像に仕上がっている。

しかし細部を見てみると、Insta360は大きなブレは抑えられているが、細かいブレの補正精度には改善の余地がある。例えば電線などの細いものに注目すると、振動のたびにチカチカするのでわかりやすい。またノイズもやや目立つ。対してGoProでは大きなブレこそあるものの、細かいブレのノイズは映像からは感じられない。つまり全体的な滑らかさを取るか、細部の滑らかさを取るか。動きの大きいシーンでは、この“大きなブレ” “細かいブレ” のどちらを重視するかが、両者の手ぶれ補正効果を比較する上でのカギになりそうだ。

3戦目:自転車対決

それぞれハンドルに固定した

最後は自転車での対決だ。決戦の舞台は、埼玉県の白石峠。国体のロードレースにも使用された、距離約6.4km、平均勾配8.6%の林道である。本対決では先程までと異なり、GoProとInsta360をそれぞれハンドルに固定した状態で撮影を行なった。



勾配が急だったことあり、出ていた速度は時速約10-20km。それでも地面の状態や、ロードバイクの固いタイヤによって振動は大きい。しかし手ぶれ補正を使用した映像では、どちらもこの振動がまるでないかのように、スムーズな状態になっている。

また注目していただきたいのが、映像でハンドルが動いていることだ。カメラ自体はハンドルに固定されているのでハンドルは画面上では動かないはずなのだが、ともに映像では固定されているようには感じられず、ハンドルだけが動いているように見える。ここからも両者の補正量の大きさが感じられる。

そして前述の細かいブレの問題は、ここでも感じられた。特に自転車での撮影においては大きなブレは少なく、路面からの細かな振動が多いので、この場合はやはり “アクションカメラ” であるGoProがさすが優位に立っていると思う。また撮影時に気がついたが、Insta360は細長いがゆえに、しっかりと固定しても振動が増幅されているように見えた。

余談だが、Insta360 ONE Xの利点として、当たり前だが、360度の映像を1つのカメラで記録できる事が挙がる。今回は比較のためにクロップを行っているが、例えば自転車ではペダリングの様子なども後から見ることができる。このように後から視点を変えられるのは、アクションカメラとして大きなメリットと言えるだろう。

Insta360 ONE Xのような360度カメラであれば、今回の比較に使用した以外の部分も、もちろん記録されている。神社であれば好きなアングルで観察することができるし、自転車であれば漕いでいる様子などを見ることも可能だ



さて、動画をご覧になって、どちらが好みだっただろうか? それぞれ適した状況や特性が異なり、個人的にはどちらか優劣をつけることが難しい。あえて言うなら、細かな振動はGoPro、大きな揺れはInsta360が得意、といった適性があることが今回の対決からわかった。

そして最近、“本物のジンバル” を搭載した小型ビデオカメラ、DJI「Osmo Pocket」(関連ニュース)が登場してしまった。はたして “ジンバル級” カメラが、“本物のジンバル” 搭載カメラと戦ったらどうなるのか。機会があれば、ぜひとも「第2回ヌルヌル映像対決」を行いたい。

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