公開日 2016/11/16 11:47

OPPO「HA-2SE」を聴く − ポタアン新時代を拓いたモデルがさらに音質強化

【特別企画】ノイズ半分に。高感度イヤホンとも好相性
山本敦
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HA-2から搭載する「Bass Boost」機能に変化はあるのか、「FitEar Air」を装着したまま、もう一度上原ひろみのピアノを聴いて試してた。聴感のバランスを崩すことなく、低域のエネルギーをピュアに引き上だせる機能として、HA-2から評価が高かった「Bass Boost」だが、HA-2SEではより全体の透明感に磨きがかかった。

比べてしまうと、HA-2ではわずかに低域が中高域をマスクするように感じらる。一方でHA-2SEではBass Boost機能を用いても全体に曇りがなく、音の輪郭がシャープに描かれ、特に低域の力感とレスポンスの鋭さが際立つ。通勤電車の中など、アウトドアでスマホを使って音楽を楽しみたい時に活用すれば、より気持ち良く音楽が聴けることだろう。

据え置きオーディオシステムと接続して、USB-DACとしての音質を検証

HA-2SEには、ヘッドホン出力とは別に、3.5mmのステレオライン出力が装備されている。このライン出力をオーディオ機器と組み合わせれば、ES9028Q2Mを採用したUSB-DACとしてのサウンドを楽しむことができる。最後にHA-2SEとHA-2のDACチップの違いにスポットを当てながら、音元出版試聴室のリファレンスシステムを使って聴き比べを行った。

据え置きオーディオシステムと組み合わせて、USB-DACとしての性能もチェック

スピーカーで再生するとHA-2SEは低域がより深く、鋭く沈み込むようになったことが改めてよくわかる。ボーカルを聴き比べてみると、HA-2の方がややドライで、ある種の尖ったデジタルっぽさを感じてしまう。HA-2SEの声はすっと人肌へクリーミーに馴染む。そもそものチューニングの方向性が大きく方向転換しているように感じさせた。

そして、明らかに変わったのは「静けさ」のレベル。S/Nが向上したことで音に濁りが見つからず、空間に漂う静寂までも支配してしまったようだ。聴き疲れしない極めてフラットな聴感バランスもHA-2SEの持ち味だ。

モバイルバッテリー機能も健在。充電を気にすることなく高音質が楽しめる

好評だったモバイルバッテリー機能は、もちろんHA-2SEにも引き継がれている。側面のパワーボタンを長押しするとLEDが青色に点灯して、USB端子に接続しているデバイスへの給電が始まる。内蔵バッテリーは3,000mAh。USB接続時で約7時間の連続音楽再生をサポートできる容量だ。iPhone 7なら軽々と1回分フル充電にできる。

イヤホン端子が省略されたiPhone 7において、音楽を聴きながら充電できるモバイルバッテリー機能は、これまで以上に重宝する

iPhoneにLightning-USB変換アダプターをつないで、セルフパワーで使えるポタアンの数は元もとそう多くはないが、そのうえ音楽を聴きながらiPhoneが充電できるポタアンは希有だ。

音楽再生だけでなく、動画視聴やゲームを楽しむ際にも真価を発揮してくれる。だからといってスマホの充電にばかり使っていると、音楽を聴きたい肝心な時にアンプのバッテリーが切れてしまうのではと不安を感じるかもしれない。その点も抜かりはなく、付属するUSB急速充電器を使えば、30分で本体バッテリーの約70%を一気に充電できるラピッド・チャージが行える

OPPOのスゴい所は、私たちがポータブルオーディオリスニングを楽しむにあたって必要なキホンの機能や使いやすさにもしっかりと目を向けながら、最先端の技術や仕様を真っ先に取り込むスピード感を持っているブランドであるということだ。一段と飛躍を遂げたポータブルオーディオの革命児「HA-2SE」は、前機種からほぼ据え置きの試しやすい価格で登場した。全ての音楽ファンにぜひその革新性を体験してほしい。

(山本敦)


特別企画 協力:OPPO Digital Japan

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