公開日 2016/02/05 12:15

AKGから純正6N-OFCリケーブルが登場!音がどれだけ変化するのか実際に試してみた

Q701/K545/Y50でテスト
リケーブルは楽しい!

いきなりそういわれても、何のことだか分からないかもしれない。現在ラインナップされている高級イヤホン&ヘッドホンの多くは、製品のライフタイムを長くする工夫のひとつとして、着脱式のケーブル部分を採用しているものが多い。これは、故障の原因のひとつであるコネクタ&ケーブル断線に対処したもので、ケーブルを交換すれば素早く手軽に修復できるメリットがある。こういった、着脱式ケーブルを交換することを“リケーブル”と呼ぶのだ。

こんな風に、着脱式ケーブルを交換することを“リケーブル”と呼ぶ

しかも、メリットは故障対策だけではない。上質なケーブルに交換することで音質を向上させることができたり、自分好みのサウンドに微調整できたりする(しかも手軽に)ことが注目され、いまや手軽なカスタム手段の一つとして、ヘッドホン好きのあいだで大いに盛り上がっている。

リケーブル製品の中心となっているのは、電源ケーブルやラインケーブルなど、オーディオアクセサリーを得意とするブランドの製品だが、なんと、このたびAKGオフィシャルのハイグレードクラス・リケーブルが登場したのだ。それが「C200」「C120」である。

Mini-XLR3pinを備え、Q701やAKG Proシリーズなどで使える「C200」

ヘッドホン側はφ2.5mmプラグで、K545やY50などで使える「C120」

どちらの製品もAKGヘッドホン用に開発されたもので、ケーブル部は共通。6Nグレード(純度99.9999%)のOFC導体を採用し、信号の伝送ロスや歪みを徹底的に押さえ込んでいるという。いっぽう、取り回しのしやすいケーブル外径をチョイス、布製のアウターシースを採用するなど、音質を最優先するあまり取り回しの悪くなりがちな高級リケーブル製品のなかでは、比較的扱いやすい印象も持つ。

ケーブルは長さや柔らかさが程よく、取り回しやすい

「C200」はQ701用のminiXLR 3pinメス端子を採用、K712 PROなどのプロフェッショナルモデルにも活用することができる。もうひとつの「C120」はステレオミニミニ(2.5mm3極)プラグを備え、N60NCやK550、Y50、Y40などの製品で利用することができる。どちらのコネクタも、AKGロゴの入ったアルミ製のオリジナルで、しっかりとした、上質な作りが特徴だ。もちろん、コネクタの規格自身は汎用なので、AKG以外の製品でも活用することができるはず。実際にいくつか試してみたところ、「C120」はウルトラゾーンのパフォーマンスシリーズなどでも利用することができた。ただし2.5mm端子採用のヘッドホンはヘッドホン側の接合部にくぼみがもうけられていたり極数やピンアサインがちがっていたりと、独自仕様になっているものも多いため、利用時には注意が必要だ。

どちらのケーブルもAKG以外の製品でも使うことができるが、2.5mm端子採用のヘッドホンは独自仕様になっているものも多いため、注意が必要だ

なお、ケーブルの長さは「C200」が2m、「C120」が1.2mと、両者で異なっていたりする。これは、「C200」はQ701など屋内向け製品メイン、「C120」がK545やY50などポータブル製品メインだということもあるのだろう。絶妙なチョイスだ。ちなみに、機器側の端子はどちらも3.5mmステレオミニ端子となっている。

と、ここでふと気がついた。取り回しのしやすい適度な細さのケーブルといい布製カバーといい、どこかで見たことがあるような。そうだ、ONSOだ。実際、メーカーにそのことを訊いてみると、ONSOブランドを展開するひさご電材が製造を請け負ってくれているという。良質なサウンド、なかでもコストパフォーマンスの高い国産ブランドが製造を手がけてくれているというのは、心強いばかり。ということで、期待をさらに膨らませつつ、試聴を行うことにした。

次ページQ701/Y50/K545のケーブルを換えて音の変化をチェック!

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX