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あの人気モデルが再登場?! AKGの密閉型新ヘッドホン「K550MKII」をレビュー

2015/12/24 高橋 敦
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惜しまれながらも製造販売終了となっていたAKGの密閉型ヘッドホン「K550」が「K550MKII」として復活した!

AKG「K550MKII」

まずいちばん気になるところかと思うので、何が「MKII」なのか?について。旧モデルと並べて比べたわけではないので見落としもあるかもしれないが、外観はモデル名ロゴに小さく「MKII」が添えられたことの他は違いを見つけられない。音の印象も、大口径でありつつ低域に偏らない、すっきり良バランスの"あの"サウンドだ。実際のところはわからないが、設計変更ではなく製造工程等の見直しに伴い一時的に製造終了して「MKII」として復帰してきたのかな? といった印象。

外観はモデル名ロゴに小さく「MKII」が添えられたことの他は違いを見つけられない

なお価格も、2012年12月発売「K550」の当時の予想実売2万9000円とほぼ同額(公式通販サイトで税抜2万6880円)。当時と現在の為替等の状況を考えればここも評価に値する。

では改めて初代と同様のポイントを確認していこう。

まずドライバーはヘッドホンとして最大クラスの口径50mm。振動板はマイラー素材で、その加工性の高さを生かし、振動板の部位によって厚みや重量を調整。すべての帯域に最適化されている。

ハウジングには空気の流れの自由度を高め振動板にかかる背圧を調整する「ベンチレーション・システム」、低音再生時の安定性を高めるなどの役割を担う「インナー・バスレフ・エンクロージャ」といった構造が仕込まれている。

デザイン性と装着感もこのモデルこのシリーズの特長だ。大口径を生かした存在感のあるサークル型のハウジングに対してそれを支えるバンド部はスクウェアで幅広に。大柄でありながらも無駄は感じさせない、ソリッドな印象に仕上げている。マットやヘアラインを各部で使い分けた黒の質感も精悍だ。

ヘッドバンドは目盛り付きでクリック感のあるラチェット式調整システム

肉厚なイヤパッドが耳をしっかりと覆ってくれる

アラウンドイヤー型で大口径という時点で、耳をすっぽり覆える装着感の面での優位がある。パッドとバンドのレザー調素材の肌触りやクッション性も良好だ。ヘッドバンドは目盛り付きでクリック感のあるラチェット式調整システムを搭載しており、ここの調整のしやすさも装着感向上に貢献している。

このモデルは装着の微妙な角度等での音の変化が大きめで、それによって評価にばらつきが出ている印象もある。しかしこの装着感の良さと調整のしやすさがあるので、試聴の機会があれば、そこを意識して装着を調整してみてほしい。


フラットにたたんで持ち運びやすくすることもできる

3.5mmステレオミニ端子に6.3mmアダプタの取り付けも可能。DAP直挿しも、アンプ接続もできる
他、強度等を損ねないシンプルな構造で平らにまあまあコンパクトに収まる折りたたみ機構、ここもマットブラックでかっこよく仕上げられている3.5+6.3mmアダプタのプラグなども継承。

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