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Q701/K545/Y50でテスト

AKGから純正6N-OFCリケーブルが登場!音がどれだけ変化するのか実際に試してみた

公開日 2016/02/05 12:15 野村ケンジ
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ケーブルを換えると、音が驚くほど格段に変わる!

ヘッドホンは、「C200」用に「Q701」を、「C120」用に「K545」と「Y50」を用意。まずは自分も日常的な活用していて音の特徴がよく分かっている、Q701から試してみた。ヘッドホンアンプには、ティアックのUD503を組み合わせてみる。

まずはQ701のケーブルをC200に換えて試聴

ちょっと驚いた。純正ケーブルに対して、いちだんときめ細やかな表現のサウンドへと変化。ひとつひとつの音を大事に、丁寧に再生している印象の、聴き心地の良いサウンドを聴かせてくれたのだ。特にアコースティック楽器の音色が顕著で、チェロなどはボウイングの力の込め具合まではっきりと感じられそうなくらい、音のリアルさが高まっている。ピアノは、高域の伸びがいちだんとスムーズになり、響きにさらなる広がり感と心地よさが加わった。

Q701の標準付属ケーブルは蛍光グリーンなので、C200に換えると外観的な印象も変わる

いっぽうで、Q701ならではの音場表現がさらなるグレードアップを果たし、より自然で、よりスムーズな空間的広がり感を持ち合わせるようになった。どちらかというとスリムな、落ち着きのあるジェントルな表現といえる。何よりも、確実に純正ケーブルより音質が向上している。なかなかに魅力的な組み合わせだと思う。

続いて、「C120」を試す。プレーヤーもポータブルDAP、オンキヨー「DP-X1」に変更した。今回「C120」用のヘッドホンは2台用意したので、まずは安価なほう、「Y50」から試聴してみることにした。

Y50のケーブルをC120に換えて試聴を行ったところ、そのサウンドには格段の変化が!

純正に比べて、格段の差だ。もともと「Y50」はメリハリのよい、勢いがあるサウンドだが、その割にベール感のようなものがあり、音楽ジャンルによってはヌケ感が若干気になるものもあった。それがたちまち払拭され、圧倒的な開放感をもつ、のびのびとしたサウンドに生まれ変わってくれるのだ。おかげで、ハードロックなどの演奏は、ギターやヴォーカルがとても印象的な演奏に生まれ変わる。ヌケが良いので、ボリュームも無駄に上げることなく、バランスの良いサウンドを楽しむことができる。細かな表現も伝わってくるようになるため、ヘッドホンとしての質も1グレード、いや2グレードくらい高まってくれた印象。この組み合わせは、とてもお勧めだ。

上がC120、下がY50標準付属ケーブル。C120はコネクタ部がアルミハウジングで、しっかりとした上質なつくりなのが分かる。布製シースにより絡みづらいのもメリット

いっぽうのK545との組み合わせもなかなか。基本的な音色傾向は変わらず、ちょっとした帯域バランスの乱れが是正されたようなイメージなのだが、そのちょっとの違いが効果的で、とても自然な音を聴かせてくれるようになったのだ。特に、アコースティックギターは、弦の響きとボディの胴鳴りに一体感が生まれたうえ、目の前で奏者が演奏しているかのような、リアリティを感じられるようになった。

K545のケーブルをC120に交換。劇的ではないが確実かつ効果的にサウンドが変わる

このように、AKG製リケーブル「C200」「C120」は、(市販リケーブル製品のなかで)比較的リーズナブルな価格設定ながらも、良質な音質によって、AKGヘッドホンの実力をさらに高めてくれる、コストパフォーマンスに秀でた製品といえる。特に「Y50」との組み合わせの良さは抜群。是非ともお勧めしたい。筆者も、Q701とK712 PROとK550を所有していることもあり、「C200」「C120」どちらも入手するつもりだ。


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