公開日 2014/08/14 11:39

利便性とクオリティを両立した高品位セレクター「AS-44(AS-4III/AS-5III/AS-55)」

接点が増えたことを感じさせないワイドレンジで滑らかな音質
オーディオシステムの中で必ずしも必需品というわけではないが、根強い需要のあるのがセレクターである。マニアの中にはアンプやスピーカーを複数所有し、時に応じて使い分けながら違いを楽しむ人が少なくない。そうした用途に対応して開発されたのが、ラインセレクターとスピーカーセレクターである。

「AS-44」

AS-4IIIとAS-5IIIは、手軽に使えるコンパクトなモデルだ。いずれも切り替え可能な4系統の端子と、それらと共通につながる1系統の端子を備えている。入力と出力の区別はなく、4系統の入力に対して出力1系統、あるいは入力1系統に対して出力4系統という使い方が可能だ。内部配線は音質を考慮してディスクリートとし、並列同時接続ができる。AS-4IIIは金メッキ端子を採用。またAS-5IIIにはヘッドフォン端子も装備されている。

AS-44とAS-55は上級バージョンで、重量級の大型筐体に高純度な金メッキ端子を装備している。AS-44は4端子選択、AS-55は3端子選択で、共通端子は1系統。やはりどちらを入力ないし出力に使っても構わない。内部配線には6N銅線を使用し、アースループを介してのノイズ混入を避けるため、アース回路ごと切り替える方式を採っている。AS-44はボタンスイッチによる切り替えだが、AS-55はロータリー式のセレクタースイッチを装備する。

背面端子部

スピーカーセレクターは、複数のスピーカーをアンプにつないで切り替え使用するのに使われる。しかしその逆に、複数のアンプを切り替えて1台のスピーカーを駆動することも可能だ。この場合は、プリアンプからパワーアンプ、あるいはCDプレーヤーなどのソース機器からプリメインアンプへ接続するなどの際に、やはりセレクターが必要になる。ラインセレクターはそのための存在である。おそらく最も多いのはパワーアンプが複数ある場合で、プリアンプのラインアウトは多くても2系統だから、それ以上のパワーアンプを使うにはセレクターが要るわけである。

もうひとつ考えられる用途はプリアンプの代わりにフェーダーを使っている場合で、いわゆるパワーアンプ・ダイレクトという接続に当たる。CDプレーヤーやフォノイコライザー、チューナーなど複数のソース機器が存在する場合、フェーダーには普通セレクターがないためラインセレクターが必要になるわけである。

AS-4III/AS-5IIIはロングセラー・モデルで、デスクトップやリビングなど幾つもの場所にコンパクトなスピーカーを置いている場合などにも有効活用できる。またフェーダーを使ったパワーアンプ・ダイレクトを簡単に試してみたいときなどにも効果的だ。

AS-44/AS-55は、大型システムを切り替え使用する場合にうってつけである。特にわずかな音質劣化も嫌うハイエンド・ユーザーには、これらの持つ純度が欠かせないはずだ。接点が増えたことを感じさせないワイドレンジで滑らかな音質が、利便性と品位の高さを両立させている。


【SPEC】
<AS-44>●ボックス:4系統RCA端子タイプ信号切り換えボックス ●外形寸法:370W×71H×136Dm ●質量:2.4kg
<AS-4III>●配線:ディスクトリート ●端子:金メッキ ●出力:並列同時出力可能 ●最大外形寸法:160W×65H×95Dmm ●質量:0.53kg
<AS-5III>●配線:ディスクトリート ●出力:並列同時出力可能 ●端子:ヘッドホーン端子付き ●最大外形寸法:240W×65H×95Dmm ●質量:0.75kg
<AS-55>●ボックス:3系統スピーカー端子タイプ信号切り換えボックス ●外形寸法:370W×71H×164Dmm ●質量:3.0kg

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ゼンハイザー「MOMENTUM 5 Wireless」レビュー!「圧倒的な高音質、操作性、極上の装着感」
2 <HIGH END>ヤマハ、HiFi向けアクティブスピーカー「NX-70A」世界初披露。AVアンプ譲りのDSP機能も搭載
3 AZLA、100%医療用シリコン製のAirPods Pro 3イヤーピース「SednaEarfit max for AirPods Pro 3」
4 4K UHD BD『28年後... 白骨の神殿』、クライマックスは炎と轟音が満ちる、まさに光と闇の饗宴
5 【ミニレビュー】仮想アース機能をさらに強化、オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER ADVANCE」
6 <OTOTEN>“フルデジタル”アンプやDACチップ聴き比べなど、デバイスサイドからの未来のオーディオ技術も多数登場
7 アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』とコラボした非売品ポスタープレゼントも。「夏の秋葉原電気街まつり」が6/26から開催
8 <OTOTEN>ケンウッドは最新ガラス振動板イヤホンに加え歴代の名機も/ビクターも“ウッド”イヤホンやプロジェクターなど多彩な展示
9 「夏のヘッドフォン祭 mini 2026」7/18に開催。メインビジュアルはfinalのニューイヤホン
10 トーレンス、純正MCカートリッジ「TAS 1600」「TAS 1500」。プレーヤー設計思想を踏襲
6/23 12:43 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 201号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.201
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix