公開日 2025/06/21 17:55

<OTOTEN>ヤマハのハイエンド・サウンドバー「SR-X90A」が参考出展。“最新シネコンの音”と評論家も唸る

オーディオ・ビジュアル評論家の折原氏によるトークセッションも実施
編集部:長濱行太朗
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日本オーディオ協会による、国内最大級のオーディオとホームシアターの祭典「OTOTEN2025」が、本日6月21日・22日の2日間に渡り、東京国際フォーラム(有楽町)で開催されている。本稿では、ガラス棟4階にあるヤマハミュージックジャパン(G407)の出展内容をレポートする。

サウンドバーで初めて「SURROUND:AI」を搭載したハイエンドモデル

ヤマハブースでは、事前告知のとおり未発表のハイエンド・サウンドバー「SR-X90A」を参考出展していた。価格や発売時期については未定だが、開発スタッフが登場するセミナーによれば、同社のDSP技術「SURROUND:AI」をサウンドバーとして初めて採用しているという。

ハイエンド・サウンドバー「SR-X90A」

「SURROUND:AI」はヤマハAVアンプの“AVENTAGEシリーズ”に搭載されているDSP技術であり、またAVENTAGEシリーズの中でも上位・中位に位置するモデルのみ導入されている高音質技術だ。どのようなコンテンツに対しても最適な音場をリアルタイムで作り上げることができることが特徴である。

ヤマハがサウンドバーの開発で培ってきたビーム技術「YSP」も搭載。サウンドバーの両端に設置された6基のハイトビームスピーカーに同技術が採用されている。ハイトビームスピーカーの音の特徴として、まるで天井にスピーカーが設置されているような、音の定位を天井に生成することで上方からの音を体感できるようしているという。

従来のYSPサウンドバーと異なるのが、フロントスピーカーに3ch分のフルレンジ・スピーカーが導入された点。フルレンジ・スピーカーは新開発「アイシェイプ・オーバル・ユニット」を搭載する。

会場では55型のテレビと一緒に展示されていた

サブウーファーにも新しい独自技術が採用されているとしており、バスレフポートの空気の流れをコントロールする「シンメトリカルフレアポート」やマルチバンドリミッターを採用することで低域の再現性を自然にしていると語っていた。

デザインも、従来のファブリック素材を基調としたものと異なり、剛性の高いメタルフレームを採用。また、サウンドバーとしては異例な大型インシュレーターの設置、10kgを超すほどの質量としている点など、Hi-Fiオーディオ仕込みのノウハウが細部に盛り込まれているようだ。

しっかりと音響がコントロールされた最新シネコンのサウンドに近似

オーディオ・ビジュアル評論家の折原一也氏を招いたセミナーでは、『トップガン マーヴェリック』『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』『ボブ・マーリー:ONE LOVE』といった映像コンテンツを用いたSR-X90Aの試聴デモを実施。

SR-X90Aの試聴会は盛況

折原氏はセミナーの冒頭から、「ヤマハのサウンドバーというと『YSP』のサウンドをイメージすると思うが、SR-X90Aの音は明らかに違う。本モデルは、ヤマハが“オーディオメーカー”であることを改めて実感させてくれるサウンドバーだ」と語っていた。

また、「音質にたくさんポイントがあるが、フロント部分や高さ方向のサウンドが、映画館のサウンドスクリーン越しで聴いた音の傾向にとてもよく似ている印象。今までのYSPサウンドバーの音の傾向とは大きく異なる劇的な変化と言える」と音質面について明らかにした。

オーディオ・ビジュアル評論家の折原一也氏が音質を解説

そして、「SR-X90Aのサウンドバーとしての印象を一言で表すと『映画館の音』と言える。映画館の音というと迫力のあるサウンドと捉えられがちだが、そういった意味ではなく、しっかりと音響コントロールが施された最新のシネコンで聴いているようなサウンドという意味。フロントスピーカーとYSP技術を用いたハイトビームスピーカーの両方を搭載したからこそ再現できるサウンドに注目してほしい」とハイエンド・サウンドバーとしての魅力をアピールしていた。

試聴会が終わった後も、サウンドバーを近くで見るためにファンの方々が多数並んでいた

AVアンプの最上位「RX-A8A」やワイヤレスシアターヘッドホン「YH-L700A」も並ぶ

参考出展のハイエンド・サウンドバー以外にも、AVアンプのAVENTAGEシリーズから、「RX-A8A」「RX-A6A」「RX-A4A」という最上位モデルからスタンダードクラスまで展示されていた。

AVアンプ ”AVENTAGEシリーズ”の上位機種からスタンダードモデルまで並んでいる

試聴デモでは、最上位モデルのRX-A8Aによる7.2.4chシステムの試聴を実施。スピーカーシステムは、フロントLRにフロア型「NS-2000A」、センタースピーカーとサラウンド/サラウンドバックスピーカーにブックシェル型「NS-800A」、ハイトスピーカーにブックシェルフ型「NS-600A」、そしてサブウーファーに「NS-SW1000」が組まれていた。

「RX-A8A」を中心としたAVアンプの試聴も実施していた。システムは7.2.4ch
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フロア型スピーカー「NS-2000A」
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サブウーファー「NS-SW1000」
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ブックシェル型「NS-800A」
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ブックシェルフ型「NS-600A」

ヘッドホンも用意されており、シネマDSPの技術が組み込まれた「3Dサウンドフィールド」機能が搭載されたワイヤレスシアターヘッドホン「YH-L700A」、長時間のリスニングでも快適な装着性と「CINEMA」「MUSIC」のサウンドフィールドモードを備えるシアターヘッドホン「YH-L500A」もブースに並んでいた。

写真左が「YH-L700A」、右が「YH-L500A」

 

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