公開日 2008/12/01 18:16

パイオニア、第24回AVセミナーを開催 − 「PE-101A」を使用したスピーカー工作教室など

創業者宅でパイオニアスピーカーの魅力を堪能
Phile-web編集部
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パイオニア(株)が定期的に開催しているオーディオ&ビジュアルの魅力を堪能できるイベント、第24回「パイオニアAVセミナー」が、11月30日、松本記念音楽迎賓館にて開催された。

会場となった松本記念音楽迎賓館

イタリア製大理石をふんだんに使った、シャンデリアのある豪華な玄関

今回のセミナーは「松本記念音楽迎賓館の館内ツアー」と、創立70周年記念スピーカーユニット「PE-101A」を使用した「スピーカー工作教室」の2部構成。幅広い年代の愛好者が参加した。

会場となった「松本記念音楽迎賓館」は、同社の創業者である松本望氏の居宅を改築したもの。都会の喧噪から離れ緑に囲まれた世田谷の地に構えられた約1,000坪の敷地のなかには、茶室やパイプオルガン付きホールなどを備えた瀟洒な建物と、美しい日本庭園が広がっている。

館内ツアーでは、趣向の凝らされた部屋や調度品を目で楽しみながら、各部屋にまつわるさまざまなエピソードの紹介を聞くことができた。

日本庭園の入り口には手水鉢。庭にある石は全て京都から取り寄せたものだという

庭園は世界中から訪れる客人をもてなすための場所でもあった


パイプオルガン、チェンバロ、ピアノ(ベーゼンドルファー製)の備えられたホール。壁や床は杉材で響きの豊かなホールだ

世界的ピアニスト・ブーニン氏も訪れ演奏したという。氏の力強い演奏により、柔らかな床材が足型にへこんでしまったというエピソードも


ビクトローラの蓄音機・クレテンザでレコードを試聴

午後の柔らかな日差しが注ぐ室内に、懐かしさのある音色が響いた


日本に3台しか輸入されなかったうえ現存するのはこの1台だけ、という貴重なチェンバロを見学する参加者。なお12月6日にこのチェンバロを用いたコンサートが開かれるとのこと
なかでも最も心を引かれたのは、氏が愛用した工作室だ。壁とほとんど区別が付かないほどシンプルな扉を開け小さな階段で地下へ下ると、豪華なシャンデリアに照らされた1階とは対照的な、こぢんまりとした部屋が現れる。部屋には所狭しと工具や機材が並べられ、工作机の上にはあたかも作業の途中であるかのようにスピーカーユニットが置かれたまま。松本氏が作業を続けようとひょいっと戻ってくるのではないか……というような気さえするほど、氏の気配が濃密に残された空間だ。

松本氏の工作室

氏のものづくりに対する姿勢などが感じられる室内だ

■パイオニアスピーカー70周年の歴代銘機が集合

館内を見学したあとは、試聴をまじえながらパイオニア歴代の銘機たちが紹介された。トップバッターはもちろん、1937年に同社が初めて開発したダイナミック型スピーカー「A-8」。20年前に行われた復元プロジェクトにより制作されたユニットの音を体験した。

静岡県袋井の倉庫に眠っていた歴代銘機が集合した

説明を行ったスピーカー企画部の田中 博氏

キャビネットに入っていないため低音はあまり出ないものの、パイオニア最初のスピーカーユニットに込められた“理想の音”がどんなものであったかをうかがうことができた。なお復元されたユニットは実際に松本氏も試聴し、「よくやってくれた、有り難う」という言葉を残したという。「A-8はパイオニアの原点。このとき理想とした『聴き手に感動を与える』という精神は現在までしっかりと受け継がれている」(同社・田中氏)

参加者たちは「A-8」復元プロジェクトのドキュメンタリーを興味深そうに鑑賞していた

同社OBが40年以上大事に使っていたものを譲り受けたという「CS-10」

そのほか、初の同軸スピーカーユニット「PAX-12A」(1952年)やNHKと共同開発した「PE-8」(1953年)、ロングセラーとなった「CS-10」(1967年)や、このたび復刻された「PE-101」(1977年)、平面型同軸4ウェイスピーカー「S-F1」(1981年)、そして今年発売されたばかりの「S-4EX」などが紹介された。

なお、こちらに用意された特設サイトにて、パイオニアのスピーカーの歴史がご覧頂ける。当時の広告なども載っており非常に見応えのあるページだ。

次ページ第二部:70周年記念ユニットを使用したスピーカーづくりセミナー

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