公開日 2019/05/13 16:37

<HIGH END>カートリッジ専業ブランド「TEDESKA」創業者インタビュー。バッハへの情熱と製品のこだわり

クラリネットの素材を活用
季刊analog編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ドイツのカートリッジ専業ブランドTEDESKA(テデスカ)は、代表であるヒュン・リー氏がほとんどひとりで開発をしているブランドである。昨年よりアイレックス(株)が代理店となり日本での輸入がスタートしているが、今年のミュンヘンハイエンドにも出展していたのでお話を伺った。

TEDESKA代表のヒュン・リー氏

ヒュン・リー氏の出身は韓国。学生時代にクラシックギターの勉強のためにドイツにやってきて、それから20年以上ドイツに在住しながらギタリストとして活動してきたという。ギタリストとしての活動の傍ら、自分の納得のいくアナログ再生を目指し、2015年にTEDESKAブランドを立ち上げたという。

「J.S.バッハが本当に好きで、彼についてもっと知りたい、研究したい、と考えた時に、やはりアジアよりもドイツの方が圧倒的に研究資料や書籍が充実しています。なのでドイツにやってきたんです」

バッハに対する情熱は、もちろんカートリッジづくりにも影響を与えている。レコードに刻まれた音楽情報を忠実に再現することは当然のことだが、ミュージシャンでもある自分の耳で判断し、あくまで納得のいったものだけを製品として出荷している。

TEDESKAのカートリッジラインナップ。升の箱もこだわり

「TEDESKAのカートリッジはすべてグラナディラという木材を使っています。これはクラリネットなどによく使われる素材ですが、水や汗につよく、何度も手で触れても性質が変化することがありません。レコードは何十年も保管し、再生することができます。そのためのカートリッジもまた経年で変化してしまうことがあってはならないと考えています。また、カートリッジの正面にはすべて目玉のような丸がついていますね。これもヴァイオリンなどの弓で指が当たるところを「Bow frog(カエルの弓)」というのですが、それをモチーフにしています」

小さなネジひとつにいたるまでヒュン・リー氏自身の手で組み立てられているカートリッジ。現在はステレオカートリッジを3シリーズ(プログレッシヴシリーズ、クラシックシリーズ、空芯コイルシリーズ)、そしてモノラルカートリッジ1種類をラインナップしている。

いまや音楽再生はCDやストリーミングなどさまざまなメディアで楽しめる時代といえるが、あえていまアナログにこだわるは何なのか。理由を尋ねてみた。

カートリッジの製作ツールや万年筆などを集めたTEDESKAミュージアム

「レコードが回転する、あのゆっくりとしたスピード感が良いのです。私はなかなかに怠惰な人間なので(笑)、CDやストリーミングはなんだか早いすぎる感じがします。ゆっくりとレコードが回転しながら音楽を奏でる様はとてもリラックスしますし、家族の穏やかな時間をもたらしてくれる感じがしますね」

TEDESKAのカートリッジは、プログレッシブシリーズの「DST201 ub」が今年のアナロググランプリ2019を受賞している。そのことについてもヒュン・リー氏は「日本のオーディオ評論家の小原先生が非常に高く評価してくれたと聞きました。とても光栄に思います」と語ってくれた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 【ミニレビュー】DSオーディオの“音波振動式”レコードブラシ。解像度も空間表現力もグッと高める
2 伊「Serblin & Son」が日本上陸。第1弾は「Frankieシリーズ」のプリアンプとパワーアンプ計3モデル
3 4K UHD BD『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』、全編が見どころ・聴きどころ! 精緻を極める映画世界に酔いしれる
4 『季刊・アナログ 93号』10/5発売!「どう鳴らそう、真空管アンプ」「マイルスとコルトレーン」を大特集
5 HEGEL、150W×2出力のプリメイン「H200」。ストリーミング再生、フォノイコ、USB再生など各種機能も内蔵
6 ジョーシン、阪神優勝の記念福袋を販売中。4Kテレビ/イヤホン/生活家電など
7 水月雨、駆動力と省電力を両立したイヤホン用Bluetoothアダプター「EVO II」。LDAC/LHDC-V対応
8 final、ASMRに“より深く入り込める”イヤホン「ZE3000 ASMR for TINGLE」。ゲーミング特化「VR3000 PRO for Gaming」も
9 「ヘッドホンは、アートを楽しむ文化の一部」。Meze AudioのCEOが語る、フラグシップヘッドホン「ARTA」の狙い
10 HAKU、ライン/Bluetooth出力の音質を高めた入門アナログプレーヤー第2世代「HTT-1100 VER2.0」
10/6 10:56 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー 202号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.202
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
ケーブル大全2026
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.34 2026 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.34(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • AEX
  • AA AWARD
  • analog Grand Prix