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Spotify/Amazon music HD対応モデルをテスト

音楽ストリーミングサービスを高音質で楽しもう!人気「ストリーマー」9モデル一斉試聴

公開日 2020/04/20 12:00 土方久明
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1.SONOS「SONOS Port」

SONOS「SONOS Port」

●アンプ × ●CDドライブ ×
●対応するストリーミングサービス Apple Music、Spotify ほか
●操作アプリ「SONOS」
●サイズ 41Hx138Wx138Dmm
●入力端子 RCA×1
●出力端子 RCA×1、同軸デジタル×1
●価格 46,800円(税抜)

ユーザビリティ高く、帯域バランスにもクセがない

2002年にアメリカで誕生したSONOSは、世界中のオーディオメーカーからベンチマークとされる、数々のストリーマーをラインナップする。同社製品に共通するのは導入から音楽聴取まですべての過程での圧倒的な使いやすさだ。「SONOS Port」は、SONOSの持つ高いユーザビリティによる音楽再生環境を既存のオーディオシステムに組み込めるのが強み。CDジャケットよりも小型で、RCAアナログか同軸デジタル出力を用いアンプと接続する。ソースの中心はストリーミングサービスで、SpotifyやGoogle Play Musicに加え、Apple Musicにも対応(ここは注目点)。再生可能なレゾリューションが48kHz/16bitで、内部処理は44.1kHz/16bitとオーディオファイル視点だと若干物足りないのが残念だが、ユーザビリティは圧倒的だ。アンプを搭載した「SONOS Amp」もラインナップする。

SONOSの専用アプリ「SONOS」

SONOSが対応するストリーミングサービス

Spotifyからノラ・ジョーンズを再生したが、帯域バランスにクセがない。official髭男dismは、アーティストの意図する音作りをそのまま表現する自然なサウンドに感心した。先見の明がある同社だけにアプリ「マイSonos」のユーザビリティも高く、アプリ上では複数のストリーミングサービスを横断しながら好みの楽曲を次々と追加して、快適に再生できる。


2.YAMAHA「WXA-50」

YAMAHA「WXA-50」

●アンプ ○(定格出力:70W×2/4Ω) ●CDドライブ ×
●対応するストリーミングサービス Spotify ほか
●操作アプリ「MusicCast」
●サイズ 214W×51.5H×251.4Dmm
●入力端子 アナログ(AUX IN)×1、光デジタル×1、USB TypeA×1
●出力端子 スピーカー出力×1、アナログ(AUX IN)×1、サブウーファー出力×1
●価格 69,000円(税抜)

ソースに忠実なフラット志向のサウンド

ストリーマーの優位点は、CDの高音質再生で必須の大掛かりなドライブメカがいらず小型化とハイレゾレベルの再生を可能としたことだ。それを実際に感じた1台が、ヤマハが発売する、ワイヤレスストリーミングアンプ「WXA-50」である。Mac Miniほどのコンパクトなシャーシは、コアなオーディオファイルにも受け入れられる洗練されたデザインを持つ。ワイヤレスネットワーク機能「MusicCast」を搭載して、Spotify、Deezer、インターネットラジオ、NAS等を用いるネットワーク再生にも対応し、BluetoothやAirPlay、光デジタル音声入力とRCAアナログ音声入力が備わるなど、新旧様々なソースにフレキシブルに対応する。

専用アプリ「MUSIC CAST」

Spotifyによる楽曲再生中の画面

筆者は無駄な色づけを排した同社のイヤホン「EPH-200」をリファレンスの1台として使用しているが、WXA-50からも同じようにソースに忠実なフラット志向の音が聴き取れた。ノラ・ジョーンズの、チャーミングだけど声を張り上げた時のスモーキーなヴォーカル、そしてOfficial髭男dismも低域や高域を変に持ち上げたような誇張とは無縁の再生音に思わず頬が緩む。スマホやタブレットにインストールする専用アプリ「MUSIC CAST」は、文字やアイコンのサイズ感も適切でソース選択から再生までスムーズに行える。縦置き設置に対応する小型ボディを生かして、デスクトップからリビングまで自由に設置でき、好みのスピーカーを高音質で鳴らすことができる。


3.Bluesound「POWERNODE 2i」

Bluesound「POWERNODE 2i」

●アンプ ○(定格出力:45W×2/8Ω) ●CDドライブ ×
●対応するストリーミングサービス Amazon music HD、Spotify ほか
●操作アプリ「BluOS」
●サイズ 220W×70H×190Dmm
●入力端子 USB typeA×1、HDMI×1、3.5mmミニジャック/光×2
●出力端子 スピーカー出力×1、サブウーファー出力×1、3.5mmヘッドホン×1
●価格 オープン(市場実売価格:12万円前後)

適度な躍動感とブリリアントな音質が特徴

ブルーサウンドは2012年にカナダで創始されたオーディオブランド。そんな同社が得意としているのがストリーマーである。POWERNODE 2iはアンプ搭載の小型モデルで、インテリアにこだわった部屋にもマッチするデザインを持つ。独自OS「BluOS」によるアプリ操作はユーザビリティが高く使いやすい。操作端末の画面左側に集中してソースが並び、楽曲選択も容易だ。また、Amazon Music HD、Spotify、Deezerなど多くのストリーミングサービスに対応している。AirPlay 2やRoonのエンドポイント(Roon Ready)としても利用できる。

Bluesound専用アプリ「BluOS」

Amazon Music HDのアルバム選択画面

音質については、上下方向のレンジは無理に伸ばしていないものの、適度な躍動感とブリリアントな音色が特徴で、Amazon Music HDに比べて音質が落ちるSpotifyでも音楽性高く再生できる。official髭男dismなどのようなポップス系の音源とも相性がよかった。本体が小型なのでオーディオシステムに追加しやすく、アンプレスの「NODE 2i」やCDリッピング機能つきの「VAULT 2i」もラインナップされており、用途に合わせてチョイスできる。

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