ユーザー目線で集中試聴

買って後悔なしの「ペア10万円以下スピーカー」はこれだ! 本命13機種を一斉レビュー(前編)

生形三郎

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2019年04月18日
前回の企画では「5万円以下プリメインアンプ比較」の比較を行ったが、これに続き、オーディオ評論家 生形三郎氏が10万円以下のブックシェルフスピーカー 13機種を一斉比較。試聴レポートを全2回に分けてお届けする。>>記事後編はこちら

今回試聴した13機種のスピーカーシステム(上写真は定点から撮影したものを合成しているので、各モデル同士のサイズ比は実際にほぼ忠実だ)

入門者にもお薦めできるペア10万円以下モデルを、ユーザー目線で聴いた

スピーカーは音の出口であり、オーディオシステムにとって欠かすことができない、まさに “顔” とも言える存在だろう。スピーカーで空気を振るわせることによる、身体全体が音に包まれる音楽のリスニング体験は、やはりこれでしか味わえない心地よさがある。

また、左右それぞれのスピーカーから出た音が空間で混じり合って両耳に届くことにより、楽器の音や演奏空間が目の前へと立体的に立ち上がる。これは、イヤホンやヘッドホンでは得がたい音世界であるし、実際に、音楽ソフトの作り手もそれを念頭に作品を作っている。このリスニング体験には、音楽の生演奏から受ける心身的な効果と同等なものも多分に含まれるのではないだろうか。

そして、スピーカーリスニングは必ずしも大音量である必要はなく、近隣に迷惑が掛からないボリュームでも充分にスピーカー再生の醍醐味を体感していただけるはずだ。現代は、そもそも家にスピーカーがないことさえ多くなってきた状況だが、そんな環境にいらっしゃる方にこそ、スピーカーで楽しむ音の味わいを今一度体験して頂きたいと思う今日この頃だ。

今回はおもに10万円以下のモデルを試聴するが、昨今、この価格帯はハイコストパフォーマンスな製品が目白押しなゾーンとなっている。この価格でこの音が楽しめてしまっていいのかと耳を疑ってしまうモデルも多いのだ。

試聴は(株)音元出版の試聴室にて行った。使用したシステムは後述

筆者自身の場合を思い返すと、自分が初めて購入したスピーカーもまさにこの価格帯であった。とにかく色々なモデルを比較試聴して決めたそのスピーカーには、現在でも未だに大きな魅力を感じており、手放せずにいる。スピーカーとしては入門グレードの価格ではあるものの、製品として十二分な魅力を備えているということを、身をもって痛感しているのだ。そこで今回は、ユーザー目線での徹底試聴によって、売れ筋の実力派スピーカーを一気にレビューしていきたいと思う。

売れ筋の“実力派スピーカー”13機種を一斉比較

今回試聴したのは合計13モデル。いずれも人気の機種で、数あるこの価格帯のスピーカーの中でも特にお薦めできるものを選んだ。

価格にするとペア4万円台からペア10万円までの製品。価格幅としては少し広いかもしれないが、予算は人によってまちまちであろうことから、あえてこのようなラインナップとしている。また、例外として定価ベースで10万円を少し(6,000円)超えるモデルが1機種あるが、価格帯としては10万円以下のカテゴリーに含めるのが自然と考え、今回試聴モデルに加えることにした。

以前お届けした5万円以下プリメインアンプ比較試聴記事でもリファレンススピーカーとして活躍してくれたソニー「SS-HW1」も、素晴らしいモデルでぜひご紹介したかったが、残念ながらその後にディスコン(生産終了)となったため、今回は取り上げられなかったこともお伝えしておく。

【試聴モデル】
<前編>
・YAMAHA「NS-B330」 43,000円(税抜)
・ECLIPSE「TD307MK2A」 44,000円(税抜)
・MONITOR AUDIO「BRONZE 1」 44,000円(税抜)
・ELAC「Debut B5.2」 55,000円(税抜)
・DALI「OBERON1」 57,000円(税抜)
・TEAC「S-300HR」 ¥OPEN(予想実売価格62,000円前後)

<後編>
・KEF「Q350」 68,000円(税抜)
・ONKYO「D-212EXT」 71,000円(税抜)
・B&W「607」 90,000円(税抜)
・DYNAUDIO「Emit M10」 ¥OPEN(予想実売価格90,000円前後)
・JBL「4312MII」 94,000円(税抜)
・FYNE AUDIO「F500」 ¥OPEN(予想実売価格98,000円前後)
・FOCAL「Chorus 706」 106,000円(税抜)

まずはペア4.3万円のヤマハ「NS-B330」から試聴を開始

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