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ケン・ボール氏に3機種へのこだわりを聞いた

Campfire Audioの新イヤホン「ATLAS/COMET」&ヘッドホン「CASCADE」3機種一斉レビュー

2018/05/23 佐々木喜洋
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CASCADE:驚くほど高い透明感と解像力で、微細な音も抽出

最後に、Ken氏が14年越しに開発したCampfire Audio初の密閉型ヘッドホン、CASCADEを試聴した。

ハウジングはCNC加工のアルミ・ダイキャスト、スライダー部などはステンレス・スチールを採用し、軽量かつ耐久性も高い。サイズはコンパクトで折り畳むことも可能、ケーブルも1.2mと短めのものを採用するなど、ポータブルでの使いやすさを考慮している。

ケーブル端子のHD 800プラグは、外観上のアクセントにもなっている

振動板にはカスタマイズド・ベリリウム振動板を用いている。同社の処女作「LYLA」でも採用したベリリウム振動板は、先述したA.D.L.C.と同様に、硬度があってたわみにくく、音の振動を正しく伝えられる。パッドを開けると中のダンパーを変えることができるので、ここでの音調整も可能だ。

イヤーカップの可動範囲も自由度が高く、よく耳にフィットする。適度な側圧で固定しやすく、さらに遮音性を上げる効果もあり、外音が入ってきにくいので細かな音の再現にも向いている。もちろん音漏れの心配も少ない。ヘッドバンドはPUレザー、イヤーパッドはラムスキン皮革を採用し、高い装着感を実現している。

音を鳴らすと、全体に透明感の高さと驚くほどの解像力で、非常に細かな音の抽出にも優れていると感じた。楽器音は歯切れ良く、パンチがあって気持ち良い。特に中低域の重みが魅力的で、高い密度感とともにロックやエレクトロの重低音を気持ちよく再現してくれる。

コンパクトな密閉型ながら、開放型ハイエンド機のような音質を実現

中高域も鮮明で、重厚な低域に負けずに女性ヴォーカルの繊細な歌声を再現してくれる。解像力が高いが分析的という音ではなく、Ken氏の語る「聴いて楽しくなるような音作り」を実感した。

コンパクトな密閉型ヘッドホンというとDJタイプを連想してしまうが、CASCADEは全く異なっており、開放型ハイエンド機並みの高い音質を実現している。日頃イヤホンを聴いているユーザーにも、改めてヘッドホンの魅力を伝えてくれるモデルと言えるだろう。

(特別企画 協力:ミックスウェーブ)

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