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ドライバーまでデジタル信号を直送

オーディオテクニカ「ATH-DSR5BT」レビュー。フルデジタル・ワイヤレスイヤホンの実力とは?

公開日 2018/03/15 08:00 岩井 喬
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DUAL PHASE PUSH-PULL D/A DRIVERSは名称にもあるように、D/A変換をドライバーが担っており、ドライバーの持つメカニカルな要素がローパスフィルターの役割も果たしている。

これまでのピュア・デジタル・ドライブ方式の製品と大きく違うのは、2つのドライバーユニットを用いている点と、ユニットそのものが小さい点だ。AT1962の開発は、このイヤホン用ドライバーに最適化されたテクノロジーを用意したと言えるだろう。

ピュア・デジタル・ドライブとプッシュプルドライバーを内蔵しながらハウジングは非常にコンパクトにまとめられている

またDUAL PHASE PUSH-PULL D/A DRIVERSに用いられている、2つのドライバーユニットを対向配置させ、逆位相でプッシュプル動作させる技術に関しては、大きさに制限のあるイヤホンにおいて高磁力・高駆動力を確保できるという大きなメリットがある。

ドライバーユニットを理想的な前後直進運動させる点においても有効だが、各々の口径を変えたのは「ATH-CKR90」で用いられたノウハウが生きているのだろう。ATH-CKR90では口径の違うドライバーユニットを対向配置させることで低域の量感を確保しつつも、高域の伸びや解像度の向上にも繋がっており、ハイレゾ対応への効果ももたらした。

本モデルはBluetooth接続専用でありながら高音質化に多くの技術を投入し、DUAL PHASE PUSH-PULL D/A DRIVERSの特性そのものは45kHzまで確保しているうえ、aptX HDコーデックでは48kHz/24bit伝送も可能。ハイレゾ相当の音質を存分に楽しめる設計となっている。

ネックバンドの右肩にあたる部分には電源スイッチが、左肩部分には音量等の操作ボタンが配されている

イヤホン部は音響導管からハウジングまで、不要共振を抑える精密切削加工によるアルミ製で品位が高く、より上質なワイヤレスイヤホンとして仕上げられている。このイヤホン部は小さくまとめられており、非常に装着性は良い。

マットな質感の黒いハウジングが高い質感をもたらしている

細かく付けられた段差で、耳への干渉を極力排除している

ネックバンド部に関しては金属フレームを中心にする構造で、内蔵充電池は約8時間という駆動時間を持つ。4つのドライバーユニットを駆動させる構造であってもこのバッテリー持続時間を実現できたのは、従来より10〜15%の省電力化を実現したというAT1962あっての事だろう。

ネックバンドのフレームには金属が使われ、弾性と復元性があり変形にも強い

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