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音にもこだわったBluetooth対応ヘッドホンアンプ

お気に入りのイヤホンを手軽にBluetooth化! ー オーディオテクニカ「AT-PHA55BT」をチェック

2017/12/07 山本 敦
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■快適サイズに音質を詰め込んだBluetoothアンプ「AT-PHA55BT」

Bluetoothイヤホンの人気が幅広く定着しつつある。読者の皆様もすでに気に入ったBluetoothイヤホンを見つけて活用している頃だろう。一方で、音質や音のキャラクターといった面から有線接続のイヤホンも相変わらず魅力的だし、できれば常時使いたいという方も少なくないと思う。オーディオテクニカが発売したBluetooth対応のポータブルヘッドホンアンプ「AT-PHA55BT」なら、お気に入りの有線接続のイヤホンを手軽に“ワイヤレス化”して楽しめる。

オーディオテクニカ「AT-PHA55BT」(市場想定価格¥15,000前後)

AT-PHA55BTは縦約7.9cm、横幅約3.2cmという、バッグの中やジャケットのポケットに入れて軽快に持ち歩けるサイズ感に、オーディオテクニカが持てるBluetoothワイヤレスオーディオの技術を惜しみなく詰め込んだ製品だ。Bluetoothレシーバーで受けたオーディオ信号をESSテクノロジーのDAC/アンプを統合した高音質SoC「ES9118」に送り込み、ジッターノイズを抑えたクリアなサウンドを再現する。本体ケースには制振性能の高いアルミニウムを採用して音質に磨きをかけた。

操作性は迷うところが見つからないほどシンプルだ。本体の電源スイッチを入れて、スマホにペアリング。愛用するイヤホンを端子につないで再生ボタンを押すのみ。内蔵バッテリーで連続最大8時間、音楽を聴ける。ハンズフリー通話にも対応しているのでスマホとペアリングして使う際に安心だ。

音で選んだお気に入りの有線イヤホンを手軽にワイヤレス化することが可能だ

BluetoothのオーディオコーデックはベーシックなSBCに、iPhoneの実力をフルに引き出すAAC、音にこだわるハイレゾ対応のポータブルプレーヤーやAndroidスマホに採用機器が多くあるaptXをサポートする。

さらなる目玉は、Bluetooth接続でハイレゾ相当の豊富な情報量を伝送できる高音質コーデック、LDACにも対応したこと。LDACで送り出しができるハイレゾ対応のソニー製ウォークマンや、Xperiaシリーズなど最新スマホに組み合わせれば、よりハイグレードなワイヤレスオーディオ再生環境になる。ちなみにウォークマンのように複数のコーデックが選択可能な機器に繋ぐ場合、機器側で操作すれば使うコーデックを切り替えることができる。

両サイドに操作ボタンやスイッチ類を配置したデザインはいたってシンプル

ユニークな特徴として、組み合わせて使うイヤホンのドライバー特性に合わせて、出力抵抗値が切り替えられる「出力抵抗値モード切り替えスイッチ」を設けている。

電源と連動した「出力抵抗値モード切り替えスイッチ」で接続するイヤホンのドライバーに適した性能となる

使い方は簡単。電源スイッチを「A」のポジションにセットするとダイナミック型ドライバー、「B」にセットするとバランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載するイヤホンへ最適化した抵抗回路に切り替わる。タイプの異なるイヤホンそれぞれのベストパフォーマンスを引き出すことができるという仕組みだ。その効果も含めて試聴してみよう。

■イヤホン毎の特性を引き出す「出力抵抗値モード切り替えスイッチ」

今回はオーディオテクニカのダイナミック型ドライバー搭載イヤホン「ATH-CKR100」と、BA型ドライバー搭載機の「ATH-LS400」を用意した。プレーヤーのリファレンスにはオンキヨーの“GRANBEAT”「DP-CMX1」を選んだ。

イヤホンジャックもしっかりとしたつくりで安心感がある

楽曲はApple Musicのアーカイブから大貫妙子のアルバム「Pure Acoustic」に収録されている『横顔』と、ファイル音源にカラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の『ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」』から、「第4楽章:フィナーレ(アレグロ・コン・フォーコ)」を選曲してチェックした。

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