HOME > レビュー > 【第160回】良いメンテナンスが良い音を作る!ポータブルオーディオの “お手入れ法” 徹底解説

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第160回】良いメンテナンスが良い音を作る!ポータブルオーディオの “お手入れ法” 徹底解説

公開日 2016/07/08 10:00 高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

▼気温

人間が不快に感じるレベルの高温が機械にとってよろしくないことは想像に難くないだろう。エアコンなどであなた自身が不快でない気温を維持すれば、それがオーディオアイテムのためにもなる。

エアコン。適切な温度設定で使えば人間も道具も良い状態を保ちやすい。冷房は湿度を上昇させることもあるのでそこには注意

もうひとつ「急激な気温変化はよろしくない」ということも気に留めておくとよい。人間だって夏場、暑い屋外から冷房ガンガンのビルに入ると、最初は気持ちよくてもやがて体調を崩したりする。道具の場合、冷えた状態から通常の気温にいきなり移されると「結露」を起こしやすいことが特に問題だ。精密機器に水分は大敵。極端な話「イヤホンは温度も湿度も安定してる冷蔵庫にしまっておこう!…とかはだめ!絶対!」だ。

冷蔵庫。安定した環境ではあるが外に出したときに結露しやすい

▼湿度

…となれば多湿環境がよろしくないことも、想像に難くないだろう。木材は湿気を吸い込んでしまうし、鉄系統の金属素材は錆びやすくなる。では低湿なら問題ないのかというと「過ぎたるは及ばざるが如し」で度が過ぎれば問題になる。特に気にするべきは木材、特に無垢材など素の木材に近い状態で使われている製品だ。

木材は呼吸する。湿度が高ければそれを吸い込み、低ければそれを吐き出す。吸い込んで湿気ればいかにも音が悪くなりそうだが、吐き出して乾く分には音はよくなりそうだけど? と感じるかもしれないが、程度による。木材は湿気っても乾きすぎてもどちらにしても反り、寸法や形状の変動を生じやすい。ひどい場合には割れにまで至る。ポータブルオーディオのサイズ感の木材で反りや割れは滅多にないだろうが、だからこそ目に見えないところで微妙に状態が悪くなってしまっても気付きにくいかもしれない。

単体の除湿機。エアコンの冷房とは逆に、湿度を下げる代わりに室温は上昇させてしまう。ギターアンプで生活感の中和を図ってみた

ブラジリアンローズウッドのお箸。湿気だけが原因ではないが、木材はこのような「反り」などの変形や割れを生じることがある

数値的には、相対湿度45〜55%といったあたりが木材製品にとって快適とされる湿度だ。例えば楽器製造の工房や工場はそのあたりに湿度調整されていたりする。そしてそれは人にとっても快適でウイルスにとっては不快という湿度なので、実に健康的でもある。お部屋に温度湿度計を置いて意識してみてほしい。対処方法としてはこちらも、エアコンのクーラーと除湿、単体の除湿機、天気が良好な場合は窓を開けて風を通すなど、あなた自身が不快でない湿度を維持するために普通に空調すればよい。

次ページ通気や直射日光で気をつけるべきポイントとは?

前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE