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これまでのデジタルアンプと何が違うのか?

【インタビュー】CSR本国技術者に聞くデジタルアンプ「DDFA」の革新性

構成:編集部 小澤貴信

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2015年03月25日
英国ケンブリッジに拠点を構える世界的な半導体メーカー、CSRが手がけたデジタルアンプ「DDFA」は、今年1月にデノンのプリメインアンプ「PMA-50」に搭載されたこともあり、その音質で話題を集めている。今回、3月初旬に開催されたDDFA/aptX体験試聴会に併せて来日した、英国CSRのDDFA担当技術者2名にインタビューを行うことができた。

英CSR マーケティングマネージャーのDave Brotton氏(左)と、同 オーディオ製品シニアエンジニアのDave Jones氏(右)

独自のフィードバック技術を採用した
ハイレゾ対応デジタルアンプ


−− まずはDDFAの概要について、改めて説明をお願いできればと思います。

Brotton氏 DDFAはDirect Digital Feedback Amplifier(ダイレクト・デジタル・フィードバック・アンプリファイア)の略称です。DDFAはCSR独自のアーキテクチャーを持っており、非常にユニークなフィードバック技術がその核となっています。そしてこのフィードバック技術と並んでDDFAのキーポイントとなるのは、デジタル入力型のデジタルアンプである点です。デジタル入力はもちろんハイレゾにも対応しています。当然、昨今のハイレゾブームは当然視野に入れておりますし、非常に重要だと考えています。

「DDFA」のロゴマーク

DDFAの構成を示す回路図(図1)を見てください。アンプ段を構成する要素として、PWMモジュレーターのデバイス、フィードバック・プロセッサー、そして最終的に信号を増幅させるためのパワーFETがあります。実際にアンプを作るにあたっては、様々な外的な要因から本来のオーディオ信号が劣化してしまうという現実があります。そこで独自技術を用いて、電源からの悪影響や、デバイス周辺から受ける影響を除去して、本来存在するオーディオ信号のみを最終的にスピーカーへ出力します。

ご存じの通り、デジタルアンプには非常に効率が良いという特徴があります。このために、筐体デザインをコンパクトにすることも、電源ブロックを小さくすることも可能となります。ですからDDFAを使えば、凝ったデザインのエレガントなオーディオコンポーネントも、本棚に収まるサイズのコンパクトなアンプも、メーカーは実現することができます。


それから、DDFAのチップの中には小型DSPが入っています。ですから、ボリューム・コントロールやトーン・コントロール、コンプレッサーについてもDDFAで処理することができるのです。

−− はい。

Brotton氏 次にこちらの写真(写真A)を見てください。これはリファレンス・デザインによるアンプです。私たちはあくまでデバイスメーカーであり、最終段のアンプまでつくる製造メーカーではありません。しかし、DDFAを使った製品を完成させるにあたっては、DDFAのチップセットはもちろん、リファレンス・デザインという形でDDFAに最適化されたアンプ回路などのデータも提供します。DDFAのカスタマーはこのリファレンス・デザインを参考に、自社製品を開発することができるわけです。


−− DDFAはマルチチャンネル出力にも対応しているとのことですね。

Brotton氏 はい。DDFAは8chに対応したデバイスです。例えばステレオ2chをアンプ出力として用いて、それ以外の6chをDACとして用いるなんていうことも可能です。オーディオ入力はI2Sによるデジタル信号で行いますが、192kHz/32bitまでに対応とハイレゾ再生を視野にいれた設計となっています。また、DDFAは組み合わせるFETや電源などによって、出力を調整することもできます。例えば、DDFAを大きな電源部と組み合わせて大出力アンプを構成することも可能です。

先ほども述べたとおりDDFAの中には高機能なDSPが入っていますが、スピーカーシステムにおけるクロスオーバー回路に必要な、繊細なフィルターをDDFAで作ることも可能です。ですから、ステレオアンプはもちろん、アクティブスピーカーにおいてもDDFAは好適なのです。

アンプを作る上で保護回路は必要です。そうしないと、ユーザーの予期せぬところでアンプがショートしてしまう可能性があります。DDFAはこの保護回路機能もチップの中に含んでいるのです。

DDFAがハイレゾ再生に最適な理由とは!?

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