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海上忍のラズパイ・オーディオ通信(4)

ラズパイ・オーディオをフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力! 鮮烈な音に驚愕した

公開日 2015/08/19 11:00 海上 忍
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I2Sを「DDFA」に出力するというアプローチが!

これから書くことは、ほぼ脚色なしの実話である。

CSR社の大島氏にコンタクトをとったのは、8月6日の午後。別件について話をしていたところ(その話もいずれ?)、彼は気になることを口にし始めた。

大島氏:ところで、Raspberry PiはI2S出力できますよね。
筆者:ええ、できますよ。
大島氏:それをDDFAで受けられるはずです。
筆者:!

CSR社が誇るクラスDアンプ「DDFA(Direct Digital Feedback Amplifier)」はI2Sの信号を入力できる、だからRaspberry PiのI2S出力を使えるはず、というのだ。現行のDDFAチップセット(CSRA6600/CSRA6601)はサンプリングレートが最大192kHz、解像度は最大32bitのPCMデータを扱える。フルデジタルでDAC不要のアンプなだけに、DACチップを経た信号を増幅する他方式に比べ構造がシンプルだ。しかもアシンクロナス伝送に対応。その際用いられるマスタークロックは108MHzというスペックであり、高精度な再生を実現している。なお余談だが、先日、QualcommがCSRを買収完了したと発表された(関連ニュース)。DDFAは、現在はQualcommの技術資産ということになる。

CSR社のDDFA搭載リファレンスアンプ。試聴会で目にしたことがあるオーディオファンは多いはず

願ってもない話、ということでRaspberry Pi 2のGPIOポートのピンアサインを大島氏に伝えると、ものの5分も経たないうちに連絡が来た。

大島氏:マスタークロックは、信号を受ける側のものを使う仕様なのですね。
筆者:そうです。自前のマスタークロックを持つDDFAでは、かえって好都合ではないでしょうか。
大島氏:ところで、週明けの都合はいかがですか? 弊社の会議室でテストして問題なければ、音元出版の試聴室へ移動してじっくり聴いていただきましょう。
筆者:え? 日数的に間に合いますか?

それから4日後。筆者は神谷町・オランダヒルズにあるCSR社の会議室で驚愕の光景を目にするのだった。

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